CELINE HOMME "TUX JACKET" / セリーヌ・オム 「タキシードジャケット」
今回は、少し前に取り上げたセリーヌ・オム(CELINE HOMME)のテディジャケットの比較が好評だったので同じような感じでタキシードジャケットについて取り上げてみようと思います。
今年、リリースされた新型をエッセンシャルラインの定番の型などとの比較を兼ねて少し取り上げてみました。
このタキシードジャケット(TUX JACKET)ことスモーキングジャケット(SMOKING JACKET)はディオール・オム(DIOR HOMME)時代から長年、エディ・スリマン(Hedi Slimane)のクリエイションに於いて核となるアイコニックなアイテムのひとつです。
*スモーキングジャケット(SMOKING JACKET)とはタバコを吸う時のためにデザインされたジャケットでタキシードジャケット(TUX JACKET)の原型で現代ではメゾンによっての表記の違いくらいで同じと捉えられることが多いです。
また、毎年、夏になるとカンヌ国際映画祭での俳優の着用が話題になり、ドレスとともに注目を集めるアイテムでもあります。
(セリーヌ(CELINE)もそれに対応するため当地でサロンを開いており、メゾンにおいて重要度の高いイベントであることが伺えます。)
まず、最初に取り上げるのはエディ・スリマン(Hedi Slimane)がクリエイティブディレクターに就任してデビューコレクションとなった2019 SSコレクションでリリースされたショートジャケット(SHORT JACKET IN GRAIN DE POUDRE)。
メゾンの象徴的な生地でもあるグレインドプードル(GRAIN DE POUDRE)生地をベースにコンパクトで適度なドロップの細身の美しいシルエットのジャケットです。「SHORT JACKET」と表記されている通り、着丈も短めの仕上がりになっています。
ショーのルック(写真上)では着丈が長めのタキシードジャケットがお目見えしていたのですが、メンズではリリースされずショート丈のみの展開でした。
続いて、取り上げるのは2020 SSシーズンにお目見えして以降、エッセンシャル(不可欠な定番的なコレクション)として展開されているショートジャケット(SHORT JACKET IN GRAIN DE POUDRE)です。
こちらは上で取り上げた2019SSから2019-20AWまで販売されていたモデルをアップデートしたモデル。
グレインドプードル(GRAIN DE POUDRE)生地がそれまでの粗目の生地から目の細かい肌触りの良い生地にアップデートされたのに伴い、マイナーチェンジされたものです。
カラーもブラックからウルトラブラックに表記が変更されました。
基本的に名前も同じなのでコンパクトで適度なドロップの細身なシルエットは似ていますが、個人的な印象としてはラペル形状等を含めデザインも若干変更されている?ように思います。(写真参照)
最後は今年リリースされた新型のタックス クラシックジャケット(CLASSIC TUX JACKET IN GRAIN DE POUDRE BLACK)。
ひとつ前のエッセンシャルのものと生地やディテールはそのままに着丈は長めに。
シルエットは細身ながら少しだけゆとりを持たせたシルエットに。(TOP画像の並べた写真をみると判りやすいと思います。)
発売時期は今年リリースされたもので現在、継続中です。
2023 SSコレクションとしてリリースされたもので、シルエットやディテールは上の写真のショーのルックのジャケットに似ているので装飾のないバージョンなのかもしれません。
ショートジャケット(SHORT JACKET IN GRAIN DE POUDRE)もこちらも現在、販売中のモデルで、ディテールや生地が同じで少しだけシルエットや着丈が違うタキシードを2種類リリースしているというところに昔からタキシードジャケット(スモーキングジャケット)を重要なピースとして据えてきたエディ・スリマン(Hedi Slimane)の細かな拘りを感じます。
今回はこんな感じでセリーヌ・オム(CELINE HOMME)のタキシードジャケットを少し掘り下げて書いてみました。
それではこの辺で失礼します。
今回もお付き合いありがとうございました。
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