CELINE HOMME "TEDDY JACKET IN CORDUROY"
今回はセリーヌ(CELINE)のエディ・スリマン(Hedi Slimane)がクリエイティブディレクターに就任してデビューコレクションとなった2019 SSコレクションでリリースされて以降、エッセンシャルとして定番となっているコーデュロイ素材のテディジャケット(TEDDY JACKET IN CORDUROY)について取り上げてみようと思います。(今回は少し掘り下げて書いてみました。)
風合いのある柔らかな印象のコーデュロイ素材をベースにショルダーヨークやポケットの切り替えにはレーヨン素材を用い、パイピングデザインが施された独特なデザインのテディジャケット。
元々、このテディジャケットはエディ・スリマン(Hedi Slimane)が気に入って着用していたビンテージのテディジャケットをベースにデザインされたモデルで、元となったビンテージのテディジャケットは過去のHEDI SLIMANE DIARYや海外誌などでホイットニー(Whitney)のジュリアン・エールリッヒ(Julien Ehrlich)にスタイリングして撮影した写真やエディ・スリマン(Hedi Slimane)自身の過去のポートレイトなどでも確認できます。(写真上)
ビンテージウエアに造詣のあるエディ・スリマン(Hedi Slimane)らしい着想だと思います。
セリーヌ(CELINE)以外でも何気にサンローラン(SAINT LAURENT)で長年に渡り継続されているテディジャケットも元々、エディ・スリマン(Hedi Slimane)がサンローラン(SAINT LAURENT)時代に過去にドラムス(THE DRUMS)のジョニー・ピアース(Jonny Pierce)を撮影(写真上)した際にスタイリングしていたビンテージのバーシティジャケットから着想を得て製作したものなのだとか。
( 2013-2014 A/Wコレクションで発表)
そういった観点からもエディ・スリマン(Hedi Slimane)がデザインするテディジャケットのルーツに注目して色々とビンテージものをチェックしてみるのも面白いかもしれません。
少し話は脱線しますが、以前、友人の協力もあってヴィンテージ・ウエアのストアJANE YOUR CLOSETの販売用にたまたま、上の写真の昔、エディ・スリマン(Hedi Slimane)が着用していたのと全く同じモデルのGOLDEN BEARの50年代から60年代のテディジャケットを入手したことがあるのですが、調べてみると形状やモデルなど本当に希少なものでした。(一部刺繍が欠けていましたが、たまたま胸の刺繍まで一緒でした。)
そういったちょっとしたところからもエディ・スリマン(Hedi Slimane)の古着やビンテージへ拘りや造詣の深さを思い知らされます。
現在、エッセンシャルとしてリリースされているこのデザインのテディジャケットは2020 S/Sコレクション以降は、それ以前のモデルからマイナーチェンジされたモデルで、袖のリブ素材のデザインやスナップボタンのカラーなどが変更され、よりビンテージに近い細身でコンパクトなシルエットにブラッシュアップされています。
(※ちなみにTOPに掲載している写真は2019 S/Sシーズンのものと2020 S/Sシーズン以降のモデルのものを並べた写真です。)
そのほかにも2019-2020 A/Wコレクションではネイビーのカラー、2020-2021 AWコレクションではパープルカラーのベルベット素材にレザー切り替えのものなども同デザインでリリースされています。(写真上)
他にも現在のCELINEではこれとは違う様々なデザインのテディジャケットがリリースされており、個人的にも今後の展開が楽しみなアイテムのひとつだったりします。
今回は自分も好きな分野でもあるのでこんな感じで少し掘り下げて書いてみました。
それではこの辺で失礼します。
今回もお付き合いありがとうございました。
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