床の上の○○○○

遠い昔、まだポケモンのアニメが始まったばかりの頃の話だ。

父母兄妹で構成された私達一家は賃貸マンションから中古戸建に引越し、４人家族は各々の部屋を手にいれた。兄と私で半分こしていた子供部屋は「私の部屋」と「兄の部屋」に別れ、お互いやりたい放題過ごせることになったのだ。

しかし、特にお互いの部屋の行き来を制限することは『最初は』なかった。
兄の部屋にワンピースやらスラダンが、私の部屋にコナンやら姫ちゃんのリボンがあったので、私達は互いに勝手に部屋に入っては本棚を漁りあっていた。机には触らない、という部屋が一緒の頃からある何となくの不文律があったくらいで、あとは自由にしていたのだ。

それがある日一変する。
さてここで問題である。

問1:兄の部屋の床に、肌丸出しのおねいさんの写真がデカデカと載った分厚い雑誌が落ちているのを見つけた妹の気持ちを20文字以内で回答せよ。(配点20)

問2:妹は母に相談したかどうか、『はい』か『いいえ』で回答せよ。(配点5)

問3:一連の騒動を察知した際の兄の発言を想定せよ。(配点15)

問4:落ちていた雑誌のタイトルを回答せよ。(配点10)

私達はプライバシーの概念を学んだ。「親しき中にも礼儀あり」の重みを知った。
以降、お互いの部屋に入る時は基本相手が部屋にいる時のみとすることを決め、漫画を借りるときは何冊かまとめて持っていくことにした。

ちなみに問4の答えは、「少年マガジン」。GTOは名作だよね。

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以下企画に参加してみたく、子供の頃の話を書いてみました。
すまない、兄。君の純粋だった妹はもういない。
また企画人の『ついて思う渡邊』コンビお二方に、御礼申し上げます。