つめたいよるに

本のお話です。江國香織さんの「つめたいよるに」を読んで。

ひやりと優しくとける、昔ながらのアイスクリンのような読み心地の短編集でした。その人以外にはささやかな寂しさや楽しみが、大切なうたを口ずさむように優しく美しく紡がれています。


本を語るのは難しいです。好きであればあるほど、なんだか気恥ずかしく緊張してしまいまして。
特に、この本は声高に人にお薦めする本ではないような気がするというのもあります。どうしようもない孤独がふってくるのは、ひっそりと特別美味しいおやつを噛みしめるのは、一人でいるときなのです。そういう本でした。

ここまでお読みいただきありがとうございました。