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【たいようのマキバオー】読感(~11巻・全部ネタバレ)

 本当はローブデコルテとの比較としてニトロニクスについて語りたかったのですが、あいにく手元に肝心なダービーら辺までのマキバオー原作コミックがないこと及び地元のネカフェにも置いていなかったことですぐには書けそうにもありません。何とかしたい。サトミアマゾンか?
プロットという名の脳内妄想はありますが当時の記憶にwikipediaとアニオタwiki読んだだけで創作するのはさすがに作品に対する敬意が…

 代わりと言っては何ですが続編「たいようのマキバオー」をひたすら読み漁り、感想をつらつら書いていこうと思います。これだけマキバオー擦っといて今までたいよう読んだことないとか冗談だろ


・読前の知識

主人公はマキバコ産駒、ミドリマキバオーの甥に当たるヒノデマキバオー、舞台は高知競馬。
サトミアマゾン産駒アマゾンスピリットが登場する。
フィールオーライという三冠馬が登場、ヒノデマキバオーと親しくなるも凱旋門賞挑戦のフランス遠征中に死亡。
カスケード・ミドリマキバオー・サトミアマゾンあたりは登場する。アマゴワクチンは死亡しているらしい。

このくらいです、経緯をすっ飛ばした最低最悪なネタバレだけ知ってる…

・舞台背景その他もろもろ

 舞台となるのは主人公ヒノデマキバオー(以下マキバオー)、フィールオーライ(以下フィール)ら3歳となる2007年、この2頭は共に2004年3月31日に産まれ、セレクトセール(この世界にもセレクトセールあるんだ…)で4000万円で落札されたという共通点を持ちます。恐らくダブル主人公なのでしょう。とはいえフィールは無敗の2冠馬となる一方、マキバオーは中央未勝利のまま高知転入、そこでアイドルホースという名の客寄せパンダとなっている…ところからスタート。

 現実の高知競馬としてはハルウララ以降グランシュヴァリエ以前の時代、まあどん底と言っていい時期でしょう。作中でも地方の中でも貧乏底辺、佐賀すらはるか格上、ましてや南関など…といった扱いです。
それを思えば先日のジャパンダートクラシック、シンメデージー地方馬最先着の5着、凄かったですね。おそらくプリフロオールインもそう遠くないうちに高知の外に出てくるでしょう。

 それにしてもマキバオーがまず遠征したのは荒尾ですし北海優駿は旭川で開催してるし時代感じます…つい17年前なんですが…ついじゃねえよジジイ

 なお作中、ユニコーンステークスが開催されているのですがそこで気になる記述が。「このレースを勝った馬には後に海外G1を制した馬もいるレースだ」みたいな。はあ?海外ダートG1勝った馬なんてマルシュロレーヌが初だろ?と思ったんですが…ああダートとは言っていないしタイキシャトルも勝ってたな、と。しかしよく見ると舞台が香港…あいつか…あいつだ…あいつしかいねえ…

       白   井   最   強

 マキバオー世界に唯一存在する実在馬アグネスデジタルって面白すぎんか?(実名は出てない?そう言ってもよ…)現実漫画の二刀流すらする馬。
そういえば前作でオグリキャップとか名前だけ出てきてましたね、まあオグリは実在馬というよりオグリなので
てか、前作最終回から2年、海外遠征アレルギー無くなってたんですね。

 あといくらなんでもフォーティナイナーの仮名がホーケィナイナーはよくないだろ!いやいいんだけど、この時代の地方ダートってサウスヴィグラス産駒が出てくる時期だろ?エンドスウィープの仮名、そりゃチン〇スウィー(やめましょう

・主要キャラについて

・ヒノデマキバオー
 上記の通り1話の時点では見た目で人気の高知の客寄せパンダ。モデルはやはりハルウララでしょうか。しかしそこはやはり主人公補正ミドリマキバオー・ブリッツ・マキバコを輩出した名牝系ミドリコ一族、まじめに勝ちを目指すようになるとメキメキと成長していき、高知優駿を勝利すると地方交流競走でも結果を残し、ダービーグランプリへも出走。11巻では3歳にして東京大賞典への出走を果たし、しかしアマゾンスピリットに敗れて終わります。
 まだまだ作中でも有力地方3歳馬の一角といった程度、強豪馬とは言えない立場とはいえ叔父ミドリマキバオーを彷彿とさせる勝負根性を見せ始めるなどこれから成長していくのでしょう。

・フィールオーライ
 サンデーサイレンスのラストクロップでありブリッツ以来10年ぶりの無敗の二冠馬、作中で菊花賞・ジャパンカップ・有馬記念と制し無敗のまま3歳5冠を達成します。ブリッツ無敗の三冠馬だったんですね。朝日杯を無敗で制し~とか書いてたのでスターマンしてたものかと。
血統背景から恐らく、というか間違いなくモデルはディープインパクト。鞍上も武豊っぽい雰囲気です。
 まあ強いんですが性格はお坊ちゃまというか一言でいえば「いいヤツ」
カッコいいというよりかわいい系ですね。現実の三冠馬でいうとコントレイルが一番性格近そうです。そういやあいつも喋れたな。
11巻ラストで骨折してしまいましたが…いや結末は知っているんですが…
 これはどうでもよさそうな話ですが、サンデーサイレンスのラストクロップが2007年の3冠馬という事はこの世界のサンデーは1年現実より長生きしたことになります。タキオンさん残念でしたね。

・アマゾンスピリット
船橋所属、名前の通りあのサトミアマゾン産駒。鞍上もサトミアマゾンと同じく正木時二。
 登場時から地方3歳世代馬では最強と謳われ、ジャパンダートダービーにおいては中央から参戦したユニコーンステークス勝ち馬プレミアムタイムを後方一気の追込競馬で撃破し世代最強を証明しました。
ちなみにこのJDD、1000mの通過が70.5という超絶スローペース(参考までに先日行われたジャパンダートクラシックの1000m通過タイムは61.6です)の中、最後方から上がり3ハロン34.2という異常すぎる末脚で勝ち切るというとても正気とは思えない勝ち方をしています。ダート2000でこんな上がり使える馬なんてとても現実には…

いたわ。ホライゾネットという共通点もあるしお前ひょっとして…
 その後は武蔵野ステークスからジャパンカップダート(懐かしいなこの名前も)、東京大賞典へ連戦。古馬相手に三連勝しダート界の頂点へ上り詰めたところで11巻が終了。
 登場時から性格が極端に荒く、父と比較されることを異常に嫌い、常に何かに対しブチ切れているような様子で、いったいなぜこいつはこれほど荒れているのかと正直疑問だったのですが、武蔵野ステークスでその理由が判明します。
 武蔵野ステークスは東京ダート1600mでの開催、東京ダート1600と言えば世間では欠陥コースだのこんなコースでG1するのは恥だとまで言われているアンチしかいないようなコースですがその唯一最大の理由は芝スタートであること。そしてこのアマゾンスピリット、自身がダート馬であることに何より誇りを持ち、ダートが芝の二軍扱いされている現在の日本競馬に対して凄まじい不満を持っている馬でした。そりゃ名誉あるクラシック三冠レースに挑戦した父サトミアマゾンの事を芝競馬に魂を売り渡した裏切り者とでも思いますよね(作中ではそこまでは言っていない)
 作中東京大賞典ではこれまでの追込一辺倒の脚質から一変、逃げるマキバオーを徹底マークする父・サトミアマゾンを彷彿とさせるヒットマン戦法を取ります。
 芝のフィールと同じく3歳にしてダート界の頂点に登り詰めたわけですが、今後はどこへ向かうのか。やはりウシュバテソーロ同様ドバイワールドカップですかね。

・その他もろもろ

 サトミアマゾンは特別編1話だけのちょい顔見せ程度、しかし前作菊花賞後、有馬記念へ向かわず東京大賞典へ向かった後の姿が描かれておりもうカッコいいの一言。文章では表現できません。アマゾンスピリット以外の船橋の馬たちからも伝説として尊敬崇拝される存在となっています。恐らくフリオーソからも…フリオーソこの2007年世代馬だ、さらばフリオーソ…

 カスケードもフィールのジャパンカップに引退馬として登場、かつての主戦服部政人も随分と老けた姿で調教師として登場しマキバオー、フィールと対面します。カスケードに関してはフィールと会った時の雰囲気的に今後も出番ありそうなのでこのくらいで。

 あと、マキバオーが九州遠征した際にギガモッコスに連れられて訪れた育成牧場、なんかやってることが滅茶苦茶だしフラグが立ってたことからてっきり調教つけてるのベアナックルかと思ったんですが違いましたね。そもそも生きてるのか?日本にいるのか?死んでる姿は想像できないが…


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