家族
「家族」という言葉。コミュニティ。
これに人は一体どんな印象を持っているのだろうか。
温かい場所、絶対的な味方、帰りたくなるところ。
私はそうじゃなかった。
部活の時なんかにみんなが早く帰りたいって言ってても私は家はな、、と思っていた。
なんとなく居心地が悪くて、張り詰めた空気の中でいつも生きた心地がしなくて、今日はお母さん怒ってないかな、今日はごはんあるかな、そんなことを思いながら帰宅していた小学生時代。
朝は父が出勤する時間に母が起きてくることはなかったから父と一緒に起きて6時半には身支度を済ませて母の起床を待つ日々。
なんで私がいきなりこんなことを思い出したか。
かくかくしかじかあって昨日はパートナーの実家に泊めさせてもらったのだが、朝のご両親のやり取りが素敵で初めて会ったのにすごく安心感があったから。
母が玄関まで行って父のお見送りをする姿を最後に見たのはたしか5歳の時。
11歳まで一緒に暮らしていた父だが、その間母と父の「行ってきます」「行ってらっしゃい」のやりとりなんて見たことがなかった。
あたたかい家族というのが自分の身の回りには確かにあって、だけど私の過去はそうじゃなくて、比較しては辛くなったりする毎日。一人暮らしをしていてもなくなることのない感情に振り回される。
私がこれから築くものがあたたかくて安心感のある場所であってほしい。たとえそれが「家」でもそうではなくても。