塩おにぎりとすこやかさ
今日はいつもより10分早く家を出た。今学期が始まってからというもの、9時5分になってシンデレラもびっくりの慌て方をしながら家を飛び出す毎日を送っていたわたしにとって、8時50分に家を出るというのは正直革命だった。いつもより3本ほど早い電車はほんの少しだけ空いている気がした。教室に着いたのは始業10分前、いつも始業のチャイムを芝生の上で聞くことになっていたので、自分の座る位置が定まらなくてソワソワする。少し後ろの、人と人の間に狙いを定め会釈をしながらパイプ椅子を置く。鴨川の河川敷の数直線に想いを馳せながら、始業を待つ。
学内にファミリーマートがある。昼休みのそこは満員電車あるいは竹下通りと化していて、こんなことなら朝からお弁当を持ってきたほうがよかったななんて思いながら塩おにぎりに手を伸ばす。税抜き102円、税込110円と記されたそれは、2円くらいの値上げなら許してくれるでしょという澄まし顔でこちらを見つめてくる。しゃあねえな、シャケおにぎりの値段に比べたら君は可愛いもんだよ。などと思いながら、ひとクラス分くらいは並んでいるであろうレジ待ちの列に並ぶ。塩おにぎり、正直コスパが良すぎる。おにぎりの具に対してそこまでこだわりを感じていないわたしにとって、塩おにぎりは革命だった。塩おにぎりを食べるようになる前にはおかかおにぎりをよく買っていたのだが、いつの間にか無くなってしまっていた。おかかおにぎりは海苔が味付け海苔になっていて、おかか目当てというより味付けのりを目当てで買っているようなものだった。恋しいよおかかおにぎり、いつかまたわたしの前に姿を現してよね、その日まで塩おにぎりと一緒に待ってるから。
先日松居大悟監督作品の『不死身ラヴァーズ』を観てからというもの、長谷部の「あしたもすこやかにね」というセリフが気に入ってしまって仕方がない。長谷部が甲野じゅんに毎日伝えるそれは、愛や慈しみの類なのではないかと思ってしまう。長谷部の、最後以外の甲野じゅんに対する気持ちは紛れもなく恋のエネルギーの突出だったけれど、それとの対比としての「あしたもすこやかにね」が美しくて……などと。『不死身ラヴァーズ』、まだ公開中なので流れ弾でネタバレを被弾させてしまうわけにもいかないので、また別の機会にnoteにつらつらと書こうかと思います。みんな見に行ってみて。もし気に入ったならうちにおいで、監督と青木柚さんのサイン入りのポスター見してあげます。(あげないよ!宝物だからね)あと主演の佐藤寛太さんに激似の人が教習所の教官にいる。正直その人の授業ばっか受けていたい(優しいので)。この話も後日詳しくします多分。
その話の流れでいくと、今日は同監督作品『アイスと雨音』を観ながら帰路についていました。お昼の塩おにぎりを食べて3限の授業に行ったはいいものの、母からの帰宅要請がかかり半ばピ逃げのような形でバスに飛び乗り電車に揺られ1時間強。いつもは音楽を聴きながら瞑想する時間だけど、今日はなんだかアイスと雨音の気分だった。というか本当は青木柚さんの演技が見たくてふと開いたのだけれど完全に見入ってしまった。ワンカット凄すぎる。階層の変化でフレームの大きさが変わるの凄すぎる。演劇の話だしなんか身近に感じてゾワゾワしてしまった。こういうの本当に大好きだ。この話も今度ちゃんとしたい。できたらする。
昨日久しぶりにnoteを更新したと各種SNSでお知らせしたら、待ってたとか嬉しいとか楽しみとか言ってくれる人が何人もいて、嬉しさとありがたさをひしひしと感じた。こんなあたしのこと、待ってくれるなんてネ・・・!みたいな気分になった。でも待ってくれる人がいるって本当に当たり前じゃないし、そういう人がいてくれるからこそこの自己顕示欲の塊にすぎない文筆の成れの果てを認めることができるので、あの、本当に、ありがとうございます。何も言わず読んでくれる人も、いいねをくださる人も、みんなありがとう。やさしい世界だね、ここは。
祖父が流行り病にうなされていて母もかかりかけているみたいなのでわたしの体調もいつ急変するかわからなくてそわそわどぎまぎしていますが、その時が来たら大人しく受け入れようと思います。まだ大丈夫!
なんか書きたいこと多すぎて結局書ききれなかったのでまた残します。昨日書こうと思ってたことも結局書いてないのにね。
・3週間後に使いたいカメラを買おうとしたら三ヶ月後の納品予約だった
・成人式の前撮りの写真のはなし
・成績がやばいため、むやみに休めない
・語彙力低下とスランプ
それじゃあみなさん、あしたもすこやかにね。
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