星野氏の物販「アパクル」とは?儲からないと言われている理由
今回は星野拓馬氏が運営するアパレルを扱う物販「Appacle(アパクル)」を取り上げます。
副業と言えば、物販を副業として始める人も多いと思います。
物販の利点は、実際に販売する物についてイメージできるので、初心者が取りつき易い点でしょうか。
しかし、サラリーマンが副業で起業しようと思うと、在庫を持たなくてはならない、クレームの対応をしなくてはならない、商品の発送をしなくてはならない、など、ハードルは高いように思います。
そんな物販の業界の中にも、このような欠点を補って、販売方法や手法、製品、入荷方法などに、様々な工夫をして、それを逆に武器にして、ネットビジネスとして物販をやっている人がいます。
今回取り上げるアパクルは、アパレル業界を良く知る星野氏が仕組みを構築した物販ですが、アパクルの注目されている点から注意するべき点までを、まとめてとりあげていきます。
本記事に使用している写真は断りのないものは、Appacle社の公式ホームページより引用しています。
■星野氏のアパクルの手法はアパレル販売の物販
株式会社Appacleの公式ホームページには「アパレルをくるくる流通させ社会の問題解決へ」というコピーが掲げられています。
「アパレル」と「くるくる」からAppacle(アパクル)と命名したのでしょうか。
ホームページから、株式会社Appacleはアパレルを安く仕入れて会員に安く卸している会社であることがわかります。
当然その仕入れルートは企業秘密になると思われるのですが、HPを読む限り、企業が販売して売れ残った廃棄処分前のものを安く仕入れているようです。
これにより「アパレル生産者も、Appacle社も、Appacle会員も得をする」という、いわゆる「三方よし」が、Appacle社のウリです。
SDGs、サステナブルなどが提唱される昨今、大量に廃棄されている服の問題に取り組むというビジョンを掲げたAppacleの方法は、色々なマスコミから取材を受けていることが、ホームページに紹介されています。
株式会社Appacleは、2018年に設立され、所在地は岐阜県岐阜市となっていますが、社員数や資本、規模などはホームページに記載がありませんでした。
■アパクルの運営者は星野拓馬氏
株式会社Appacleの代表、星野拓馬(ほしのたくま)氏は岐阜県羽島市出身の1992年生まれ。
写真は社長コネクションより引用 >>
小学校の頃から高校生まで、バイクレースをやっていた星野氏は、レースで骨折したのを機にレースを辞め、大学の建築学部に進学しました。
しかし、起業の準備をするために大学は中退して、太陽光パネルと太陽熱温水器の訪問販売営業を始め、その後も色々仕事を経験したようですが、起業し、最後にはアパクルの設立に至ったようです。
■星野氏のアパクルにかかる費用
Appacleで稼ぐ方法について、具体的に見てみます。
方法自体はシンプルで「会員になって、Appacleから仕入れて販売する」それだけのようです。
会員になるには、次のようにプラン別による3段階の料金設定があります
要点を説明するために、税込みの総額を抜粋すると、
・ベーシックプラン:¥330,000-
・ライトプラン: ¥198,000-
・シンプルプラン: ¥118,800-
となっています。
HPには月額も出ていて、月ごとの支払いができるのですが、入会は年単位なので、年の途中での退会が認められないことに注意が必要です。
例として、月額支払で1月に入会して3月に退会し他場合、残りの4月から12月までの料金を支払わなくてはならないという事になります。
それから、見る限り仕入れるための金額は含まれていません。
プランの違いを表にすると次のようになります。
返品不可で、販売方法のサポート、トレーニングが無いものが、シンプルプラン。サポート、トレーニングがつくとライトプラン。返品がOKなのがベーシックプランということになります。
販売方法は会員の自由なので、主にはメルカリなどのフリーマーケットで販売することになりますが、そういったやり方が分からない人は販売サポート付きのプランを選ぶことになるわけです。
仮に、自分に優れた販売網、販売方法等ある人は、ここから仕入れてその方法でどんどん販売すれば良いのです。
■星野氏のアパクルで注意するべき点
◆途中解約ができない?
AppacleのホームページにはFAQ(よくある質問)のページがあるのですが、ここに「解約はできますか?」について次のように書かれています。
はい。途中解約できます。途中解約の場合、一括支払いの方は返金はございません。分割支払いの方は残金のお支払いをもって解約となります。また、解約同意書に署名と捺印をしていただく必要があります。
(Appacle社公式ホームページ「よくある質問」より出典)
この回答にある「分割支払いの方は残金のお支払いをもって解約となります」という部分に注意が必要です。
契約した1年間の途中で解約する場合は、残りの月の支払が必要と言っているわけで、かなり不親切な表記ですね。
実際、Appacle社のホームページ料金表には「※一年まとめ払いのみ ※途中解約の場合返金不可」と、小さく書かれています。
◆特定商取引法に該当しない?
次に「クーリングオフはいつまでですか?」という質問に対して、次のように書かれています。
弊社サービスは特定取引商法に該当しない為、クーリングオフはございません。契約後、3日以内のお申し出に限り契約のキャンセルができます。
(Appacle社公式ホームページ「よくある質問」より出典)
ここでAppacleのサービスが特定商取引法に該当しないという根拠が分かりません。
消費者庁の特定商取引法ガイドによると、法の対象となる類型としては、
・訪問販売
・通信販売
・電話勧誘販売
・連鎖販売取引
・特定継続的役務提供
・業務提供誘引販売取引
・訪問購入
の7種類が挙げられています。
特定商取引法ガイド「特定商取引法の対象となる類型」より引用 >>
この中の「通信販売」「連鎖販売取引」「業務提供誘引販売取引」あたりには、該当するのではないでしょうか。
◆商品販売は会員の能力次第
一番注意しなくてはならないところは「仕入れた商品が売れるか売れないかはあなた次第です」という点です。
メルカリ等のプラットフォームを用いても良いし、店頭販売しても良いし、とにかく販売はあなたのやり方で売らなくてはならないということ。
あたなが、物販の実力が無くては話になりません。
言い方に問題があるかも知れませんが、率直に言って、仕入れる商品は余り物です。
商品力がほとんど無いと言って良いものでしょう。
これを販売しなくてはならないわけなので、相当な実力が必要です。
トレーニング・サポートがついているプランもありますが、そのサポートであなたが物販の実力を身に着けられるかどうかは、分かりませんし、恐らくそこまでのコミットはAppacle社ではしていません。
要するに自分にアパレルの販売能力があるかどうかを、良く分析する必要があるという事になるということですね。
■星野氏のアパクルの評判を調べてみた
Twitterでは結構活発にAppacleで活動している人たちのツイートを見ることができました。
一方、ネット検索で見る限り評判が良いとは言えない結果で、どのような評判かまとめてみると次の通りです。
・アパレル業界の余剰在庫を安く仕入れて販売することについて
どんな商品があるか不明
仕入れ費用とは別に15~30万円の費用が発生する
値段の違い(プランによる)が分からない
余剰在庫=売れ残り=あまりよくないもの
企業がセールスして売れなかったものを個人が売れるハズがない
質が悪い
ごみ処理業者のようなもの
・仕入れ費用が不明確である
最大99%OFFとなっているが1点99%OFFでも言えること
・特定商取引法の表記がない
特定商取引にあたらないと主張しているが表記すべき
・契約書が無い
・偽ブランドを販売する可能性がある
偽ブランドを販売すれば罪になる
・退会でのトラブル
解約できない
・会社の住所にAppacle社が無い(Googleマップの写真から)
これらの評価について全てをチェックしていませんが、例えば退会できないという事については、会費の支払いと、契約期間が分かりにくいといった、前章で検証した点が、問題となっていると考えられます。
また、商品については、確かにネットで言われている通り、企業が販売努力して売れ残ったものであるから、素人が売ろうと思ってもなかなか難しいといった事になるのでしょう。
ブランドの偽物を仕入れるようになっているとしたら、それはAppacle社が改善するべき問題なので、会員の方もそのようにAppacle社に改善、対応を要求できないものなのでしょうか。
■まとめ
今回はアパレル物販のAppacle(アパクル)を見てきました。
儲かるか儲からないかはあなたの腕次第という事がお分かりいただけましたか。
仕入れる商品は、ほとんど商品力が無いもので、それをあなたの腕により販売することになるのです。
ただし、あなたに販売力があって、あなたがアパクルに参加するのであれば、世の中のアパレル業界で今問題になっている「廃棄が多い」という問題の解決にもなり、SDGsへの貢献、CO2削減、環境への配慮など、世の中への貢献も計り知れないものがあることになります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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