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約束【短編小説】

彼は、大切な人を目の前で失った。

横断歩道を渡る彼女に、ながら運転のトラックが突っ込んでいった。
助ける余裕はなかった。

しかし、あの時自分が思い切って声をかけていたら。
もしかすると
後悔しても仕切れない。

しかし、時を戻すことはできない。

彼女はどんなに頑張っても帰ってこない。

あれから3年が経った。

坂の上から綺麗な夕焼けが見える。
悲しみはまだ消えていない。
いや、消すことはできないだろう。

しかし、彼はこの夕焼けに力をもらったような気がする。

きっと今度は、片思いでは終わらせない。
彼女と約束したのだ。
もう会えない片思いの彼女と。

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