秋の恋【短編小説】
俺は、彼女に二股かけられてたことが分かって、彼女と別れた。
信頼していたのにまさかだった。
人とはわからないものだ。
俺は、最近人間不信に陥っている。
どうせ、友達だって陰では俺のことを悪くしか言ってないだろう。
失恋くらいでこんなにも人間不信になるのはおかしいかもしれないが、メンタルの弱い俺にはかなり響いている。
バイトも今日はサボった。
アパートで何もする気にならずひたすら外の景色を眺めていた。
季節は夏から秋に変わり始めている。
俺の心も夏から秋そして冬になるだろう。
何もかもがむなしい。
次の日、俺は行く気にならなかったがバイトに行った。
俺は、コンビニでバイトをしている。
超絶やる気なくレジ打ちをしていたところ、1人の女性がレジに商品を持ってやってきた。
何か見覚えがあるな。
あっ、もしかして田中くん?
えっ、木下?
俺は、中学の同級生と偶然再開した。
中学の頃は3年間同じクラスで席替えではしょっちゅう隣の席になっていた。
その時は、女性として全く見ていなかったが、大学生になった俺は、心臓がバクバクしていた。
その後、彼は何事もなかったかのように同級生のことを考える日々が始まった。
人間とは、単純なものである。