実に幸せ【短編小説】
清子、あんたは、明日から平谷の家に行くんだよ。
清子は、3日前に16の誕生日を、迎えたばかりだった。
清子は、大川家の10人兄弟の次女だ。姉と兄が1人と妹4人、弟3人だ。
次の日、荷物というものは持たずに家を後にした。
平谷の家は、大阪にある。
鉄道があったが、乗らずに歩いて向かった。
歩くにしては、かなりの距離がある。
夕方と夜の間頃、ようやく平谷の家に着いた。
それから、おばあちゃんはどう過ごしてたの?
そうねえ、すぐにおじいちゃんと出会って結婚したのよ。最初は、結婚なんてしたくなかったんだけど、そうしなければならなかったんだよ。
それじゃあ、仕方なく、おじいちゃんと結婚したの?
最初は、そう思ってた。でも、一緒に過ごしていくうちに、おじいちゃんとの共通点が見つかって、結婚してよかったと思ったわよ。
おじいちゃんもおばあちゃんと同じように、遠くから大阪まで来たのよ。
でも、いろいろ大変だったんじゃないの?
そうねえ、大変だったけど、おじいちゃんと出会えたから、今は、よかったと思ってるわ。
ところで、華の相手は、どんな人なのかい?
そうだなー、とっても優しい人で、、、