さて、はじまったアメリカ連邦議会運営の面々
アメリカ議会発足、テック大手トップに際立つ「厚待遇」
記事見出し、そのまま理解すると「なんだこりゃガーファ村井戸端人事採決か」と思いたくなりそうですが、もともと、財界トップが新閣僚に就任することは、これまでの議会を踏襲していることで、とりたてて騒ぐほどのこともありません。
中でも「イーロン・マスク」の存在は特に大きく映ったのは、アメリカ国内だけでなく、世界の注目の的でした。
それで思うのは、この選挙結果に勝つた理由の一つに、「イーロン・マスク」の尽力と、トランプ陣営に対する資金援助とか、選挙期間にアピールしたイーロン・マスクの゛言動゛とアクションは、計り知れないものがあったようです。そのことはトランプ自身もよく理解していて、公の場には積極的に顔を出させていました。
また、よく在りがちな「側近の出しゃばり」感で、主客逆転して本人より目立ってしまう、失態はそこかしこにありますが、イーロン・マスクは、それをわきまえた言説でトランプを支えた印象は、よく見られました。
その二者ウインウインの間柄が持続すれば、トランプ4年任期の『アメリカ黄金時代世界』も夢ではない、そんなような印象を受けました。
(国内経済立て直し政策ーとして、高関税率で国内自給率を高める)とは公約そのままですが、それは世界中どの国にとっても同じことで、特に日本は、それを早急にすることを強いられていますが、アメリカに先手をとられ、ますます苦しくなる、というのは必至のようです。それに対抗するには、政権与党の強力な経済後押しが必要ですが、さて皆さま、その与党自民党にどれ程期待しているか、その心の内を覗けば、だいたい答えは明確です。
トランプ氏就任式、テック大手トップに際立つ「厚待遇」
トランプ政権 2025年1月21日 16:20 (2025年1月21日 20:55更新) 日経
米国で20日開かれたトランプ新大統領の就任式には政権との関係強化を狙うテック大手のトップらが出席した。巨額寄付などで取り入る経営者の座席は演台に近く、厚遇ぶりが際立った。選挙戦を支えた側近やトランプ氏と近い各国首脳のほか、第1次政権で貿易戦争に発展した中国も特使が出席し、同氏との距離感が透ける場となった。
画像 就任式に出席した①メタのザッカーバーグCEO、②アマゾン・ドット・コム創業者のベゾス氏、③トランプ氏の長男ジュニア氏、④グーグルのピチャイCEO、⑤テスラのマスクCEO、⑥バンス副大統領、⑦バイデン前大統領、⑧ハリス前副大統領、⑨オバマ元大統領、⑩ペンス元副大統領=AP
テック大手トップが存在感
宣誓するトランプ氏の後方、家族らに次いで目立つ位置にテック大手のトップがそろい踏みした。かつてトランプ氏と距離を置いたり批判したりしてきた人物たちだが、自社に有利なビジネス環境を構築するためにすり寄るしたたかさが浮かぶ。
筆頭格が電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)だ。マスク氏はかつてバイデン前大統領やオバマ元大統領など民主党のリーダーを支持していたが、共和党トランプ氏への接近に舵(かじ)を切った。米主要メディアはマスク氏がトランプ氏支援で少なくとも2億5000万ドル(約390億円)を投じたと報じた。
①メタのマーク・ザッカーバーグCEO、②アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏、③グーグルのスンダー・ピチャイCEO、④テスラのイーロン・マスクCEO=ロイター
マスク氏は政府外の助言機関である政府効率化省(DOGE)を率いる。トランプ氏はDOGEを歳出削減の司令塔と位置づけており、各分野での規制緩和などは国内外の産業に大きな影響を与えそうだ。
マスク氏の隣はグーグルのスンダー・ピチャイCEOだった。グーグルの検索サービスを巡っては米連邦地裁が2024年8月、反トラスト法(独占禁止法)に違反しているとする判決を出した。司法省はウェブ閲覧ソフト「クローム」の事業売却などを求めており、新政権の意向が事業の行方を左右する可能性がある。
アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏、メタ(旧フェイスブック)のマーク・ザッカーバーグCEOの姿もあった。現地メディアはそれぞれ100万ドルを就任式向け基金に寄付すると決めたと報じた。いずれの企業も米連邦取引委員会(FTC)に反トラスト法違反を巡る訴訟を提起されている。
アップルのティム・クックCEOの席もひな壇上だった。トランプ氏は19日の演説でクックCEOから米国内で大規模投資すると伝えられたと明かした。
中国発の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」運営会社の周受資CEO=ロイター
トランプ氏が米資本との合弁を求める中国発の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」運営会社の周受資CEOも就任式に立ち会った。TikTokはこれまで米国で安全保障上の懸念や若者の心身への悪影響が指摘されており、事業継続のためにトランプ氏と協力する方針を示している。
①総合格闘技団体UFCのダナ・ホワイトCEO、②シェールガス・石油開発大手コンチネンタル・リソーシズ創業者のハロルド・ハム氏=ロイター
他の業界の経営者ではシェールガス・石油開発大手コンチネンタル・リソーシズ創業者で共和党の大口献金者であるハロルド・ハム氏の姿があった。トランプ氏は20日、気候変動対策の国際枠組み「パリ協定」から再び離脱する大統領令に署名した。石油などの掘削を進める考えだ。
総合格闘技団体UFCのダナ・ホワイトCEOも同じく巨額の献金で知られる。メタは今月、ホワイト氏が取締役に加わると発表した。
閣僚候補、対中強硬派ずらり
トランプ氏が指名している閣僚候補にも実業家や投資家が数多く含まれる。中国に対して厳しいスタンスをとる人物が並ぶ。
①商務長官に起用されるハワード・ラトニック氏、②国防長官に指名されたピート・ヘグセス氏=ロイター
商務長官に指名されているハワード・ラトニック氏は高関税政策を支持し、対中強硬派の顔を持つ。半面で中国でのビジネスに関わってきた。退役軍人で米FOXニュースの司会を務め、トランプ氏と親交を深めたピート・ヘグセス氏は国防長官に指名されており、安保戦略について「中国が最優先事項だ」と明言する。
①財務長官に指名された投資家のスコット・ベッセント氏、②国務長官の就任が決まったマルコ・ルビオ氏=ロイター
財務長官に指名された投資家のスコット・ベッセント氏は中国を「歴史上もっともバランスを欠いた経済」とし安価な製品の輸出で経済の停滞を乗り切ろうとしていると批判する。外交トップである国務長官の就任が決まったマルコ・ルビオ氏も中国やイランに厳しい姿勢で知られる。米紙への寄稿で中国を「米国が直面した中で最大かつ最先端の敵国」と表現した。
各国首脳を異例の招待
一方の中国は韓正(ハン・ジョン)国家副主席が就任式に出席した。習近平(シー・ジンピン)国家主席の訪米は見送ったものの、特別代表として韓氏を派遣してトランプ氏のメンツを立てた形だ。米紙はトランプ氏が就任100日以内の訪中に意欲を示していると報じた。
①イタリアのメローニ首相、②アルゼンチンのミレイ大統領、③中国の韓正(ハン・ジョン)国家副主席=ロイター
大統領就任式は外国の大使が出るのが慣例で、各国の首脳や高官を招待するのは異例だ。イタリアのメローニ首相はいち早くトランプ氏の私邸を訪問し、欧州と米国の橋渡しとしての役回りを内外に示す。過激な言動で「アルゼンチンのトランプ」とも呼ばれるアルゼンチンのミレイ大統領も招待を受けた。
①ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長、②岩屋毅外相=AP
日本は岩屋毅外相が出席した。米大統領の就任式に日本の閣僚が参加するのは初めて。トランプ氏の私邸を訪れ新政権の4年間で1000億ドルの対米投資を約束したソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長も出席した。
就任式は首都ワシントンにある連邦議会議事堂で催された。通例では議事堂外の特設ステージで開催するが、厳しい寒さへの備えとして議事堂内のロタンダ(円形の大広間)に変更して実施した。屋内での実施は同様に寒波に見舞われた1985年のレーガン元大統領の2度目の就任式以来だった。
【関連記事】