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候補者「七人十色」のスペクトル

あなたも選挙に立候補しよう、という政治啓蒙ガイダンス

地盤 看板 かばんがなくても 選挙に立候補しませんか?2022年6月9日特集記事 NHK政治マガジン

あなたは選挙に立候補しようと思ったことがありますか?「地盤」(組織)「看板」(知名度・肩書)「かばん」(資金力)。選挙で当選するためにはこの3つの「ばん」が必要だと言われてきました。ことし夏には参議院選挙、また来年には統一地方選挙が控えています。志さえあれば、選挙に出て当選することは可能なのでしょうか。(金澤志江ライター)

きのう、そんな記事を書きました。それでいま参院選ただ中で、一向に盛り上がらない選挙、これで雨でも降ったら過半数割れ必至の予想です。ましてや投票所で選挙区と比例代表の誰の名を書けばいいのか区別がつかない18歳は、それだけで足が遠のいてしまいますよね。

この世代はスマホ片手にコンビニで買い物(いっそコンビニ投票?)、そんな軽さが必要で、極端に投票所窓口は、コンビニレンガ風アーチにしたら、一人二人増えるのではと<おもうべな。

それとついでに「出口調査」も検討してみましたが、現況では、好ましくない、という意見多数で、それでも選挙法には抵触しないという見方のようです。となれば、大方の社会人が抱く一般的思考「公序良俗」に逸脱しない範囲、という解釈で、古い言葉で表現するなら儒教的な哲学にのっとって、ということでしょうか。(べつの云い方をすると千差万別な解釈可能)
それについては検索記事がありますのでそれを参考にしてください。( )


その記事は、NHKの特集記事 NHK政治マガジンに掲載されたものでした。

NHK

よくある、プロライター(ゴースト)が小遣い稼ぎに5.6枚程度の原稿記事だと早合点していたら、そうではなく記者が直接取材して書いたもののようでした。まあ内容としては、ノンキャリアの素人さんが孤軍奮闘して、初回立候補して当選、めでたしめでたし、という筋に違いありませんが、あとで知ったことですが、その学歴を見て知ってびっくり、東大法学部、弁護士資格取得現役弁護士~という履歴書に、あいた口がふさがらない。

まさに永田町政治第一線キャリアに匹敵する学歴をもちながら、どうして「子育て奮闘記」なのかといったら、それの方が票がとれる市民の共感度がちがう、そう読んだのでしょう。
「ノウある鷹は爪を隠す」はいまでは「ノウがあっても爪が邪魔」という世相で、有名公立大卒受難の時代なのでしょうか。

これは大変勉強になりました、という頃合いですが、あまりの秀才歴で役に立つものは何もなかったに尽きます。

2022年07月06日記事

つくば市議2020年に当選した「川久保皆実」さん(36)の場合の選挙戦略。

「川久保皆実」さんの市議になるまでのストーリー
それはこんなことだった「弁護士になるまでの道のり」 中学生の頃に「法律家になりたい」という夢を抱き、法学部、法科大学院と、法律家への道をトントン拍子に進んでいった私ですが、大学院卒業後に受験した一度目の司法試験に失敗してから、パタッと法律の勉強が全く手に付かなくなってしまいました。

順風満帆の航海から、いきなり社会の荒波に放り出されたようなあの感覚は、今でも忘れられません。

つくば市議選で無名女性候補が「街宣車も演説もゼロ」で3位当選…“さすが東大卒”の秘策があった
社会・政治 投稿日:2020.11.03 20:00FLASH編集部
「まさか、ここまで得票できるとは思っていませんでした。私には組織票もありませんし、従来型の選挙運動は一切しませんでしたから。まったく票読みができず、ふたを開けてみないと分からない状況でした」

 そう語るのは、10月25日に行われた茨城県つくば市の市議会議員選挙で4218票を獲得し、3位で当選した無所属新人の川久保皆実(みなみ)さん(34)。川久保さんは弁護士でもあり、企業の社長も務め、さらに1歳と3歳の子供がいる育児ママでもある。

【関連記事:つくば市議選で無名女性候補が「街宣車も演説もゼロ」で3位当選…“さすが東大卒”の秘策があった】https://smart-flash.jp/sociopolitics/120804?rf=2?gb

 同市議選では、定数28人に対して41人が立候補した。トップ当選の得票数は5216票で、最下位当選は1771票だった。無名の新人候補が3位で当選したことに、地元のつくば市民も驚きを隠せない。
「1週間の選挙運動期間中に街頭演説も見なかったし、街宣車だって走ってなかったと思うよ。なぜ、無名の新人が3位? 当選圏外だと思っていたのに、びっくりですよ」(60代自営業男性)

 さらに、川久保さんが立候補を決めたのは選挙の約3カ月前、7月のことだった。文字通り「ゼロ」からスタートして、その短期間に一般的な選挙運動もおこなわず……。彼女はいったいなぜ当選できたのか。

 川久保さんは、地元つくば市の出身。茨城県立竹園高校から東大法学部へ進み、卒業後は東大法科大学院を修了し、24歳で司法試験を受けるも不合格に終わる。人生初の挫折に思い悩み、ひとりでの放浪旅などを経て、地元のITベンチャー企業で、地域ポータルサイトの企画・営業のアルバイトを始めた。

 同社で正社員になり、街おこしのために男性1000人×女性1000人の「街コン」を成功させるなど、着実に成果を上げていった川久保さんは、26歳で同社社長と結婚。そのころ、弁護士への思いが再燃した。

 働きながら司法試験に向けて勉強を再開した川久保さんは、27歳の時に2回めのチャレンジで、見事合格。第二東京弁護士会に所属して、東京都内の法律事務所に入所した。

 川久保さんの専門分野は労働法で、急速に普及したテレワークにも造詣が深い。2018年には、業務を “見える化” できるクラウドシステムの開発・提供をおこなう企業を起こして代表取締役に就任。弁護士・社長・母の “3役” をこなしている、スーパーウーマンだ。それまで3年間住んでいた東京都千代田区のマンションは家賃が高く、『子育てするなら、故郷のつくば市がいいな』と思っていて。それで2020年6月に、つくば市への移住を決めました」

中略

 この時点では、まだ市議選があることすら、知らなかったという。

「7月につくば市に越してきて、市の公立保育所に子供2人を入所させたのですが……。公立保育所の制度が、千代田区に比べてかなり劣っていたので、『このままではいけないな』と思い、変えるにはどうすればいいかと考えました。

 24万人いる市民のうち、1人が声をあげても、たぶん変わらない。そう思っていたころ、ちょうど3か月後に選挙があることを知りました。『だったら自分が出よう』と決めたのが、7月15日でした」

 つくば市の公立保育所の制度には、何が不足しているのか。

「たとえば千代田区では、使用後の紙おむつは保育所の方で処分してくださるのですが、こちらでは親が持ち帰ります。また、給食については、3歳児から上のクラスは白いご飯を毎日、持参しなければなりません。

 要するにつくば市の場合、『親の負担が重いな』と感じたのです。私が市議会議員になって、そうした子育て支援制度を改善していければいいな、と思いました。それで夫に相談したら、『やってみれば』と理解してくれまして。

 うちは、家事・育児を夫婦半々でやっています。また、夫婦ともに仕事に自由が利きやすい点も、私の決意を後押ししてくれました」

 立候補を決めたところまではいいが、知名度はゼロ。当選する算段はあったのか。

「正直、綿密な計画は何もなく、『走りながら決めよう』と(笑)。そこでまず、公職選挙法違反にならないように注意しながら、政治活動用のウェブサイトを立ち上げました。『市民の力でつくばを変える――つくばチェンジチャレンジ』と題し、私の挑戦にかける想いを、1分ほどの動画にしてアップしました。

 それから、政策の大きな柱として、

(1)子育て中の当事者として、子育て支援制度・教育環境を改善
(2)弁護士のスキルを活かして、市民が抱える問題をともに解決

 を掲げ、具体的な方法論を発信することにしました。そのために、政治活動用のフェイスブックページと個人のツイッター・インスタグラムも始めたんです」

さらに川久保さんは、“従来型のドブ板選挙” を否定し、挑戦の基本方針として、以下の3つを示した。

(A)仕事と育児を犠牲にしない
(B)他人のお金に頼らない
(C)既存のやり方に囚われない

 後援会は組織せず、街頭演説や街宣車でのPR活動は行わない。「政策・方針に共感いただける方々に、個々に応援してもらえればそれでいい」と割り切ったのだ。なぜ、あえて “茨の道” を歩んだのか。

「選挙運動のやり方自体を変えたかったんです。『従来型の選挙運動が、本当に投票行動に繋がるのか』とずっと疑問に思っていて、私が全然違うやり方で当選できれば、選挙運動の概念が変わるかもと。

 自分自身、街頭演説や街宣車の声はこれまで聞く気になりませんでしたし、票を入れたいと思ったこともなかった。『今までと違ったやり方でどれくらい得票できるか、実験してみよう』という思いもありました」

 だが、ウェブサイトやSNSの活用ならば、いまや多くの候補が導入している。
 それらにくわえて川久保さんが重視したのは、なんと街中のゴミ拾いだった。 「もともとゴミ拾いのボランティアには、これまで何度も参加していて、ゴミ拾いが好きなんです(笑)。7月に転居してきてから、朝夕の保育所の送り迎えの際には、子供をベビーカーに乗せて、左手にゴミ袋、右手にトングを持ってゴミを拾ってきました。

 告示から1週間の選挙運動期間中には、『街頭演説はしない代わりにゴミを拾います』と宣言しました。そして、名前入りの候補者タスキを付けて、市内の公園とペデストリアンデッキ(高架歩道)で、これまでと同じようにゴミ拾いをしました。その方が市民のためにも役に立つと思ったからです。

 朝夕は人通りも多いですし、タスキをかけて何も言わず淡々とゴミ拾いをしている候補者なんて、皆さん見たことがないと思いますので、印象的ではあったでしょうね」

 そんな川久保さんの選挙運動は、有権者から心配されることも……。
「タスキをつけて3日めくらいに、知らない方から『フェイスブックを見ました、川久保さんですか?』と声を掛けられました。そして、『ほかの方は街頭演説をされていますが、大丈夫ですか?』と。それから10月24日の活動最終日に公園でゴミ拾いをしていたら、『あなた、こんなところでゴミ拾いしていて大丈夫? みんな市中を回って頑張っているわよ』と言われました。

 こうしたことがあるたびに、『ゴミ拾いが私の選挙運動なんです』とお答えしていましたね(笑)。でも、ほかの候補者と同じような選挙運動をしていたら、有権者の脳内でスルーされていたと思います」
“奇策一本” の選挙戦では、苦労もアイデアで乗り越えた。

「462カ所の掲示板に選挙ポスターを貼らなくてはならないのですが、つくば市は広くて(笑)。ある方から『派閥に入れば、手分けしてやるから楽になるよ』と提案されました。でも私は、どこの派閥にも入らないと決めていたので、『自分の力で何とかしよう』と。

 そこでSNSを使い、公選法の上限内の報酬で協力者の募集をかけました。2人1組で募集して、1枚につき100円程度の報酬で、9組の方にお手伝いをしていただきました。

 私は選挙運動においても、告示前の政治活動でも、『辛いことはやらない』と決めて、やりたいことだけやっていました。SNS中心の “奇策” を採ったというわけではありません」

 最後に、想像以上だった得票の勝因を、川久保さん自己分析してもらった。

「『つくば市出身の東大法学部卒で弁護士』という肩書が、ある程度、得票に繋がったとは思います。それから、市内で子育て中の方々に的を絞って、『子育て当事者の私が具体的な政策を打ち出す』ということの成果が出たのかなと。

 そして意外だったのは、年配の方々。公園でゴミ拾いしていたら、80歳くらいの男性の方から『ユーチューブを観ましたよ』と言われたことがありました。“学園都市つくば” という土地柄、年配でもネットに慣れていらっしゃる方が、つくばには多いのかも。私のやり方は、つくば市だったから通用したのだと、今は思いますね」

 川久保さんの市議会議員の任期は、11月30日からスタートする。本当の「つくばチェンジチャレンジ」が始まるのは、これからだ。


https://smart-flash.jp/sociopolitics/120978


川久保皆実さん(36)の学歴
2004年3月 茨城県立竹園高等学校卒業
2008年3月 東京大学法学部卒業
2010年3月 東京大学大学院法学政治学研究科(法科大学院)修了
https://kawakubo373.com/profile.html


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