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アラビアのロレンスはラクダに乗って

世界を見れば「反中」の国はそんなに多くない…日本が目を背けてきた「事実」 2024/10/19(土) 7:30配信 現代ビジネス

中央アジアや中東・アフリカを中心とした協力体制を整えつつある中国。今まで強権を持っていた欧州各国は2022年に勃発したロシアのウクライナ侵攻によってゆっくりと力を落としている。そんな米欧露を横目に中国は覇権の確立を目指す。
中国研究者でありインドの国立大学研究フェローの中川コージ氏は『日本が勝つための経済安全保障――エコノミック・インテリジェンス』(ワニブックス刊)にて、覇権の確立を目指す中国について解説している。本書より一部を抜粋して紹介する。

日本が思っているほど「親米」「反中」の国は多くない 記事部分抜粋


それを読んで思ったのは、そうしたニュースばかり読んでいると、盲目的に信じてしまうという擦り込みであり、記憶はすっかり洗脳されてしまっている。それはなかなか修正できない。

では、いま何故そんな排斥文流布があるかといったら、それにはEV戦略であり、車の寡占市場だった産業の一国壊滅排除だった、という予想が大いに外れ、あまた論争の世界車市場奪取のための皮算用入力データが、的外れだった、ことに他ならない。
もとを糾せば地球温暖化阻止運動「カーボンニュートラル」の西側大合唱で呼応したキャンペーンにはじまり、その旗手が「テスラ」によってスタートしたことだった。

そこに割って入ったのが中国であり、その最新技術力でアッという間に、車産業の一翼を担うべく世界に躍り出た。さらにその圧倒的速さと量で、世界に販路を広げた。云ってみれば後発(なり上り者)に対する軋轢であり、かつて日本が「トランジスタラジオ」輸出したときと同じ轍を踏んだのだった。いずれにしたって、既成支配者に対する抵抗は甚大であることは容易に察しがつく。いま世界の車現況は、その只中という塩梅だ。

そこに重大な盲点があることを誰も指摘しないブラックタスクがある。それについて触れてみたい。そもそも、EV車が世界に満遍なく普及すると仮定して、そこにあった「ガソリンタンク」は、すでにバッテリーに摩り替っている。

■石油消費統計
世界のガソリン消費量は、2023年に1日当たり1億バレルを超え、歴史的な記録を更新した。新型コロナウイルス感染症後の需要によるガソリン、ディーゼル、ジェット燃料への需要が牽引役となっている。

世界の石油消費量の推移
1973年:5,558万バレル/日
2019年:9,760万バレル/日
2020年:8,848万バレル/日(前年比9.3%減少)
2021年:9,409万バレル/日(前年比6.0%増加)
2023年:1日当たり1億バレルを超える
また、世界のエネルギー消費量(一次エネルギー)は、経済成長とともに増加を続けています。石油換算で1965年の37億トンから年平均2.3%で増加し続け、2020年には133億トンに達しました。世界のガソリン消費量や自動車向け石油需要に関する情報は以下のとおり。
世界の自動車向け石油需要は、2032年までに5%増えて1日当たり5000万バレルに達すると予測されています。世界の運輸部門のエネルギー消費の40%以上をガソリンが占めており、新興国ではその依存度が特に顕著です。
国際エネルギー機関によると、世界の自動車の半数以上がガソリン燃料を使用しています。 資料 Google AI 概要

では資源原油価格は、どうやって決められるのか

■「北海ブレント」 回答 X Grok ~ 2024/10/20
北海ブレント (Brent Crude) は、世界的に重要な原油の価格指標の一つであり、特にヨーロッパ市場で広く参照されます。以下に、Brent Crudeについての基本情報と最近の動向をまとめます。定義と特性:Brent Crudeは、北海で採掘される一連の原油のブレンドで、主にイギリスのBrent油田、オセバーグ油田、フォーティーズ油田、そしてその他の北海の油田から採取されます。
硫黄含有量が低く(約0.37%)、API重度が38.06度と軽質な原油で、スイート原油(Sweet Crude)と分類されます。これは、ガソリンやジェット燃料などの高品質な製品に適していることを意味します。

価格動向:2024年10月時点で、北海ブレント原油の価格は中東の緊迫状況や天候による供給制約から影響を受けています。例えば、2024年10月7日には、原油価格が1バレル当たり80.93ドルと高値を付けたことが報告されました。これは、中東情勢の緊迫化や大型ハリケーンの到来が供給への制約を懸念させる要因となりました。
市場での位置:Brent Crudeは、ウェスト・テキサス・インターミディエイト (WTI) と並んで、世界的な原油価格のベンチマークとして使われます。特に、ヨーロッパとアフリカの原油取引に影響力があります。
経済的影響:この価格の動きは、石油輸出国にとっては収益に、石油輸入国や消費者にとってはエネルギーコストに直接影響します。2024年時点での高騰は、エネルギーコストの増加を示唆し、インフレ圧力や経済活動への影響が懸念されています。
国際情勢と価格:地政学的リスクが価格に大きな影響を与えます。例えば、中東の不安定化は、OPECの主要生産国が供給を調整する可能性を高め、市場に不安を引き起こします。

投資とリスク管理:投資家や企業は、Brent Crudeの価格動向を注視して、エネルギーセクターの投資やリスク管理を行います。先物市場では、Brent Crudeの先物取引が非常に活発であり、ヘッジや投機の対象となっています。この情報を基に、北海ブレントの最新の状況について理解することができますが、具体的な価格や最新の市場動向については、リアルタイムの市場データを確認する必要があります。XAI 記事引用

概要項目 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』~
■ブレント油田のほか、ノルウェーのオセバーグ油田(英語版)やイギリスのフォーティーズ油田(英語版)から採れる原油も含まれるが、こういった原油を混合(ブレンド、Blend)しているからではなく北海のブレント (Brent) 油田から主に採れるためブレント原油という。ブレントという名前は岩層区分のBroom、Rannoch、Etive、NessとTarbertから取られた。
油質
ブレント油田はWTIほどではないが良質な軽質油である。硫黄分は約0.37%[、スイート原油と呼ばれる分類がなされ、ガソリンや中間蒸留油に適している。API度は38.06である。
一般的には北西ヨーロッパで精製されるが市場価格が輸出に有利な場合には東欧やアメリカのガルフ・コースト(英語版)、地中海地域で精製される。取引
ブレント原油の指標と連動して、ヨーロッパやアフリカ、中東の豊富な精製石油の価格がつけられる傾向がある。
価格はかつて、概ね1バレルにつきWTIより約1ドル安く、OPECバスケットより約1ドル高かったこともあった。
2020年4月20日、同年5月物のWTI先物取引価格が極端に暴落。マイナス37.63ドル/バレルとなる出来事があったが、この日の北海ブレントの先物取引価格は下落こそしたものの25ドル台を維持することができた。WTIの極端な下落はアメリカ国内の陸上貯蔵施設が不足する懸念から生じたものだが、北海ブレントは海上油田の特性から過剰生産分をタンカーに積めるなどの事情があり、下落幅が少なかったものとされている。

ロンドン国際石油取引所
原油価格比較
スイート原油
ドバイ原油
ウェスト・テキサス・インターミディエイト (WTI)
ブレント油田(英語版)
北海油田

映画「アラビアのロレンス」ウイキペディア

1916年10月、イギリス陸軍エジプト基地勤務の地図作成課少尉のロレンスは、風変わりな男として知られていた。
アラビア語やアラブ文化に詳しいことから、オスマン帝国からの独立闘争を指揮するマッカのシャリーフであるスンナ派のハーシム家のファイサルと会見してイギリスへの協力を取り付ける工作任務を受けることになる。ロレンスはマッチを指で消すのがささやかな特技だったが、炎を息で吹き消すと、場面は灼熱のアラビアの砂漠へと転換する。

ラクダも初めは不慣れだったが、見事に乗りこなせるようになった。案内役のベドウィンが井戸から水を汲んでロレンスに飲ませた。蜃気楼の中から現われたアリと名乗る井戸を所有するハリト族が現れ、無断で他部族の井戸水を盗んだとして案内人を銃で殺害する。アリはロレンスには罪はなく、砂漠を旅するのは大変だろうと案内人を買って出るが、ロレンスはきっぱりと断って一人で出発する。

ロレンスが、ヤンブーにあるアラブ人の基地に到着すると、基地はオスマン帝国軍の襲撃を受けており、ファイサルが懸命に指揮するもののアラブ人は全く反撃できなかった(ヤンブー占領(英語版))。ファイサルと面会したロレンスは、独立闘争への協力を約束する。ロレンスはヤンブー・マディーナとタブークの中間にある紅海北部の海岸の町アル・ワジュからアラブ人の勇者50人を率いてネフド砂漠を渡り、オスマン帝国軍が占拠する港湾都市アカバを内陸から攻撃する電撃作戦を立てた。アカバの砲台はアカバ湾(紅海)に向いており、内陸からの攻撃には無防備だった。 (映画では、ロレンスがスパイとしてイギリスに加担し国を操作する戦略がよく示されていた)
部分引用

AI による概要… イスラム諸国における石油発掘と関連する情報としては、次のようなものがあります。
サウジアラビアでは、1938年にアメリカのスタンダード・オイルの探鉱者が石油を発見しました。サウジアラビアは中東最大の産油国で、世界第2位の2660億バレルの石油確認埋蔵量を有しています。
中東諸国は、第二次世界大戦後に世界最大の原油供給源となりました。1948年に世界総原油生産量の59%を占めていた米国は、1955年には44%にまで下がりました。
中東諸国からの石油輸入は、日本にとってエネルギー確保の重要な課題です。2023年1月の中東依存率は94.4%でした。
サウジアラビアは、地下資源からの脱却に向け大転換を目指しています。サウジアラビアが進める社会経済改革「サウジ・ビジョン2030」では、次世代燃料や鉱物資源供給のグローバルなハブになることを目指しています。
部分資料

安い石油が世界経済の原動力になった
地下資源石油について大雑把に書いたが、資源の石油が発見され、その精製原油の使い道に試行錯誤して、内燃機関エンジン燃料ガソリン、として安価なガソリンが使われた、という歴史だった。
その先鞭がアメリカ「フォード」で、それは現「テスラ」によってガソリン不要の電動で走りさらに、無人運転が、街路を走る時代になろうとしている。

それは、近未来になにをもたらすかといったら、世界のエネルギー消費の40%以上をガソリンが不要という話しだ。
そのことは、石油産油国の主要輸出品目が、目減りして、それに頼っていた国家経済が一気に破綻に至る、という時代変化は明らかだった。
昔から云われる石油価格維持操作は、世界平和の政情不安によって価格を高値にするというのは、既成事実として知れ渡っていた。それがさらに「カーボンニュートラル」政策によって、まったく予想もしなかった世界インフラが、シフトしてしまったという後始末は、いまのところ手立てがない。

これは推測の域を出ないが、これからEV車産業は、そうした石油依存国の阻止行動は排除できず、まだまだ紆余曲折があると考えた方がいいだろう。

冒頭、見出し記事「「反中」の国はそんなに多くない」~は、もっかの中国叩きが、実は違った意味で、大事な要点を見過ごしていた、そんなことではないだろうか。

18世紀イギリスの産業革命以来、幾多の革命的変革を経て来た世界だが、今ほどその変換度合いが大きい年はなかった。
もっかの節目が2030年に設定されでいるが、それよりも早く、EV車の総合システムが完成すると、一気にそれが加速して、われわれは別世界に入り込んでしまう、そんな期待感が湧いてくる。
その前に一つ大きな課題、ガソリン不要の世界が、世界経済を吉にするか凶にするか、人間叡智が試されるときだ。

このまま世界1パーセント富裕層が寡占支配するなら、まったく違った世界がまっていると思った方がいいと、あの人、ナカモト氏がそう云いそうな気配を感じる。


次項「一寸法師」のスペースがなくなったので事項に送る 10/20 







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