趣味で始めたはずなのに
この2年間、海外の見知らぬ人にポストカードを出し、見返りに違う人からカードが送られてくる、ポストクロッシングというものにハマっていました。
ポストクロッシングは、ネットでプロフィールを登録すると、自分がハガキを送るべき相手を知らされます。
その相手のプロフィールを読み、好みの柄のカードを選んで短いメッセージを添えて投函します。
相手にハガキがつくと、相手がサイトに報告して取引完了、あなたにも世界の誰かからハガキが来るから待っててね!
というような、長いスパンでゆっくり楽しむものなのです、本来は。
ところが、回をすすめるたびに同時進行で何人もの人を紹介してもらえるようになり、
別に頼まれてもいないのにどんどん書くことになりました。
やがて、ポストクロッシングよりも更にディープな沼、インスタグラムの文通アカウントを海外向けに設置する流れになり、
フォロワーから毎日毎日アホみたいにリクエストが届くようになってしまいました。
日本のポストカードは世界中ですごく人気があり、コレクターが多いのです。
それに加えて記念切手もあきれるぐらいかわいい。
マスキングテープとシール、カラーペンでかわいくデコり、一日に5通ほど書いては投函し、書いては投函し。
もちろん、相手からもかわいいカードが届きます。
最初はめちゃくちゃうれしかったんです。
でも、次第に届いたメッセージを読むのがしんどくなりました。英語だもの。
更に、なんか頭がおかしくなってしまって、インスタで仲良くなったウクライナの女の子と毎日DMしているうちに
その子が日本大好きなことにうれしくなって、「この柄のジブリのポストカードがほしい」と言われるとわざわざネットで買って送ってました。
その子は無邪気に喜んで、NANAがつけてたようなネックレスがほしいなー、とかビーズの手作り風アクセサリーがあったらずっとつけていたいなー、とか、画像付きで送ってくるようになり、
私は頭がおかしくなってるからなんでも買ってあげて高い郵送費を払って送っていたのです。
その子からは毎日毎日DMが来て、爆破された近所のビルの写真や、それでもやめずにがんばって大学にかよってるよ、と学校の写真、今日のネイルの色見て!と爪の写真などなど見せられ、
私は一体、その子の彼氏なのか金持ちのパトロンなのかなんなのか、とだんだんだんだん精神的にしんどくなってきました。
ネットで会った若い女の子に貢いじゃうなんて、私、おじさんみたいだなー。
で、ある日限界が来て、アカウント消して逃げました。
ポスクロからはじまってパパ活みたいになって終わりました。
何万円つかったんだろ。
大量のかわいいポストカードとシールとマステが残りました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?