細野晴臣 生誕70年記念 - My Favorite Songs A〜Z - 03
Inter FM897「Daisy Holiday!」
2017.8.6 25:00 - 25:30
M1 : Cadillac (La Dolce Vita) / Nino Rota
M2 : Can’t Help Lovin’ Dat Man - Ava Gardner
M3 : Can’t Take My Eyes Off You / The Shep Fields Orchestra
M4 : Candy / Johnny Mercer and Jo Stafford
M5 : Caravan / The Coronets
M6 : Cow Cow Boogie / Ella Fitzgerald and Ink Spots
こんばんは、細野晴臣です。
真夏ですね。今日はですね。一人の作業、作業というのか、前から始めたんですけど「A」からABC順に目の前にあるファイルを元にしてるんですけど、思いつくままというよりも、ABC順に最近聞いてる音楽をかけていきますが。
この間は「B」の「ボタンとリボン」まで行ったんですよね。全部かけらんないんで、もう「C」に行っちゃいますね、次の。じゃあ「C」はね、Nino Rotaの「Cadillac」っていう曲を聞いてください。
M1 : Cadillac (La Dolce Vita) / Nino Rota
これは「Arrivederci Roma」に続いちゃうんです。そこでフェードアウトしますけど、「Cadillac」という音楽は、これはFederico Felliniの映画『甘い生活』La Dolce Vitaで使われてる音楽ですね。
Federico FelliniもNino Rotaも今はいないんですけど、本当にあの、ぼくが40代ぐらい、こよなく、まあ観てたんですよね。その頃ちょうど日本でもNino Rotaブームがミュージシャンの中であったりしてね。
まあそういう存在でしたんで。この「Cadillac」という曲、ぼくもカバーしてレコーディングしたりしてたんですね。やってみるとすごい難しい曲ですね。Nino Rotaの考えるアメリカのイメージってのがすごい面白いんですよね。ジャズであってジャズでないような、独特の世界を作ってくれてたんです。
じゃあ次の「C」で行くとですね、「Can’t Help Lovin’ Dat Man」。これは映画の『Show Boat』というミュージカルというか、Jerome KernとOscar Hammersteinの曲による映画なんですけど。
これは1951年のリメイクのが有名なんですけど。そのAva Gardnerが歌うシーンが有名なんですけど、これは本人が歌ってるっていうわけではないらしいんですね。今うろ覚えで名前が出てこないんですけど、Ava Gardnerが歌ってるという、まあサントラなんですけど、「Can’t Help Lovin’ Dat Man」。
M2 : Can’t Help Lovin’ Dat Man - Ava Gardner
1951年の『Show Boat』というヒットした映画なんですけど、そこのシーンでAva Gardner歌ってる「Can’t Help Lovin’ Dat Man」でした。
「C」だと「Can’t」とか、そういうタイトルが多いですけどね。そうするとですね、「Can’t Take My Eyes Off You」外せなくなっちゃうんですね。これはFour Seasons、Frankie Valliでヒットしましたけど、1967年ですね、ヒットしたのは。
まあ日本にも数年前『ジャージー・ボーイズ』が来ましたよね。渋谷でやってたんですけど、観に行きました。なかなかよかったんですけど。それをかける…Four Seasonsでかけるよりもですね。Shep Fieldsのインストで聞いてください。
M3 : Can’t Take My Eyes Off You / The Shep Fields Orchestra
Four Seasonsで大ヒットした「Can’t Take My Eyes Off You」をShep Fields and his Orchestraがやってます。このShep Fieldsっていう人はですね、Lawrence Welkの一派でテレビのショウに出てた人ですね。アコーディオンだと思うんですけどね。全部うろ覚えで喋ってます。最初プクプクプクと泡が出てましたけど、あれがシャンペン。シャンパンミュージックと言われてますね。Lawrence Welkがよく使ってた形式ですね。
「C」は、次は「Candy」という、これは好きな曲なんですけど。1944年に作られた歌で、戦争中ですよね。日本には入ってくることはないわけですね。この曲の作曲がAlex Kramer、作詞がJoan Whitney Kramer。これは奥さんなんだと思うんですけど、この二人は不思議な作曲家チームで、不思議っていうのはつまり、ぼくが好きな曲の中に「Ain't Nobody Here But Us Chickens」という、Phil Harrisがブギで歌ったりしてる、それをぼくもカバーしてるんですけど、コミカルソングなんですけど、それとこの「Candy」のこの違いね。すごいロマンティックな曲書く人たちなんだなと興味があるんですけど、歌うのは作詞家であり作曲もする、しかも歌う才人Johnny Mercer。そしてThe Pied Pipersのコーラスで。Jo Staffordが入ってます。ではどうぞ。
M4 : Candy / Johnny Mercer and Jo Stafford
では次は「Caravan」。Duke Ellingtonのまあヒット曲っていうか、一番Duke Ellingtonが何度もリレコーディングしてる曲ですね。そのリレコーディングの中でもすごい珍しいバージョン。The Coronetsというスモール・バンドでEllingtonがやってます。「Caravan」。
M5 : Caravan / The Coronets
Duke EllingtonとThe Coronets名義でやってる「Caravan」でした。
「C」はですね。「Cow Cow Boogie」というのがここにありますね。ABC順にやってますけど、全部が網羅できるわけじゃない。ただ自分の中のファイルから選んでやってますけど。「Cow Cow Boogie」Ella Mae Morseのオリジナルなんですけど、まあヒットしましたね。同じ「Ella」が付くElla Fitzgeraldが歌ってます。それを聞いてください。
M6 : Cow Cow Boogie / Ella Fitzgerald and Ink Spots
「Cow Cow Boogie」。1942年にブギーの名作をいっぱい書いてるDon Rayeが作曲して、なんとBenny Carterが作詞に関わってます。ヒットしたのがElla Mae Morse。Ella Mae Morseという少女に近かった時代のデビューなんですけど。Capitol Recordsを救った女性シンガーと言われてます。見つけて来たのはブギー・ピアニストで活躍したFreddie Slackですね。
で、ここで「Comma Ti Yi Yi Yeah, Comma Ti Yippity Yi Yeah」って言ってるんですけど、これはあのネイティブ・アメリカンの言葉ですね。アメリカのカントリーとかによく出てくる、カウボーイがよく使う音は全部ネイティブから来てたりして。ネイティブ・アメリカンの言葉は「OK」とか「バーベキュー」とか、あるいはアメリカの州の名前「オハイオ」、みんなそんな感じですよ。アメリカはそのネイティブ・アメリカンの国だったわけですから。
もうファイルの中に「C」がもうないんで「D」に行きます。あっという間にね、ABCがいっちゃうわけで。「Daisy Bell」という曲、まあ聞いてください。Dinah Shoreです。ではこの続きはまたいつか。
出典:
Li’l Daisy
radio “daisy holiday” playlist archive
http://daisy-holiday.sblo.jp/article/180574184.html
Inter FM897「Daisy Holiday!」
http://www.interfm.co.jp/holiday/blog/2017/08/06/23/28/
Inter FM897 radiko.jp
http://radiko.jp/#!/live/INT