スローモーションで歌え

 スローモーションで歌え。

 スローモーションで歌いましょう。

 定期的に言っています。

 たとえばテンポ140くらいの曲。100くらいでねっとり歌ってみましょう。メトロノームを使うとなお良いです。
 すると、歌の解像度がぐわっと上がります。一手一手考えながら体を動かせるからですね。引き伸ばすと、自分の声のいいとこも悪いとこもわかりやすくなっちゃいます。

「ここの巻き舌は一拍待ってからのほうがよい」

「この音からこの音に上がろうとすると音量が自然と減るから、強めに行こう」

「ここで地声とファルセットが切り替わるから、惰性にならないよう気張らないと」

等の攻略ポイントが見えてきます。ゆっくりでできないことって、勿論特に難しいとこなんです。執拗に、理想の形を目指してみましょう。

 慣れたら元の速度に戻してみます。
 いきなり難しければ徐々に速めても良いでしょう。ゆっくりの時はできたのに! ってなること、ゆっくりじゃない時もできるようにしてみるんです。ゆっくりの時より息の余裕もあるし、ノリやすいし、あとは繊細になるだけです。
 どうしてもできなければ明日に回してみましょう。案外あっさりできたりします。早口言葉とかも、そうでしょう?

 以上、私が定期的に唱えて散逸の限りを尽くしている話の集約です。管にも応用できる気がします。

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