本の紹介『レーエンデ国物語』

こんなところで人の日記を読んでるなんて、
活字が好きで好きでたまらないってことですよね。

そんなあなたに本を紹介したい。
ちょうど今日最新刊を読み切ったお気に入りシリーズです。

『レーエンデ国物語』(講談社)
著 多崎礼  
¥2000円くらい
全5巻/4巻まで刊行済み 今冬完結予定
https://leende.kodansha.co.jp/

【あらすじ】
ファンタジー歴史小説。
大陸の中央、山脈に囲われて銀の霧立ち込める「レーエンデ」
彼の国が帝国の支配を受け、自由を手にするまでの革命の物語。

【おすすめコメント】
中高生の頃に読んでいたら絶対に歪んでいた。現代のダレン・シャン、ドラゴン・ラージャ、精霊の守り人。
和製ファンタジーの最高峰と言える作品。
映像化しないかな。ゲーム・オブ・スローンズみたいに。ロード・オブ・ザ・リングみたいに。

面白いと思ったポイント。
 過去の歴史に積み重ねを濃厚に味わうことができるところ。
一巻から丁寧に描写される登場人物の心情と行動。歴史に語られる彼らの功績、後世に受け継がれた人生、伝わらなかったこと…。今を生きた彼らが後を生きる者たちに託した希望、革命への想い。かき消されても、やがて再び燃え上がる志の炎。
巻を重ねるほど、レーエンデ国に風景に人生を感じる。彼らが生活した森、冒険の足跡、約束の言葉。生々しい彼らの存在を覚えている。物語を読み進めるほどこのレーエンデ国は精緻に鮮やかになっていく。
歴史のつながり、想いの継承、歴史ロマンの美味しいところを余すことなく味わえる。

教科書じゃない、体温のある歴史。

【こんな人におすすめ】
・歴史の授業が楽しかった
・革命という言葉にわくわくする
・ハイファンタジーが好き
 (現代が存在しないファンタジー作品)
・古典の「本歌取り」にロマンを感じた
・秘める恋、静かな恋にときめく

【各巻の雰囲気】
巻によって作品の温度感が違うので1巻が合わなかったからといって読むのを諦めないでほしい。
苦手な味付けだった場合やめちゃうかも…という方に向けて各巻の味付けを簡単に紹介。
好きそうなやつから入って、行けそうなら前後も舐めてみてほしい。
私は2巻がとっても好きです。
【1巻】深窓の令嬢が、旅先のレーエンデで使命を見つけて道を切り開く物語。淡いロマンス主軸で花とゆめっぽい雰囲気。古典戯曲っぽくもあるかも。
【2巻】没落貴族の息子と逃亡先の村で出会った怪力少女が主人公。ハラハラドキドキの活劇系。友情と根性、ジャイアントキリングにわくわく! 少年ジャンプな雰囲気。
【3巻】双子の兄弟、劇作家と俳優の物語。天才と凡才の葛藤、劣等感、家族の絆。劇場を中心としたビターなヒューマンドラマ。ミステリー.…???
【4巻】正義感が強い領主の息子と賢く美しい娘。異母兄妹の2人が歩み寄り、そして道を分かつ物語。革命の真の障害はなにか。レーエンデの夜明け前、朝日を招く最後の暗闇。お仕事内政のお話多めでファンタジービジネス小説感。重め。終章への静かなわくわく感。重め硬めではあるけどここまで読んでれば知らない単語はない。
【5巻】一緒に革命の行方を見よう!!!

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