『財務スキルーPL理解』
経営にとって重要な理解
皆さんも飲食店などに入った時にそのお店がどれくらい儲けていて、稼いでいるのか考えたことがあるのではないでしょうか??
しかし、考える事はあっても具体的に数字に落とし込んで考える人はほとんどいないと思います。
ざっくりとしたイメージや想像だけで考えてしまいます。
また私もそうですが会社員ではなく、いつかは起業したいという夢を持たれる方も多いと思います。
そういったときに大事になってくるのが財務スキルになります。
ここでしっかり収支の計算が出来れば売り上げが低くても出費を抑える事ができ利益を残すことができます。
大事な事はどれだけ「売上た」のかではなく、どれだけ「残せた」のかになってきます。
この章では「財務とは」の基礎となる部分をご紹介していきたいと思います。
読み終わる頃には収入の部分と出費の部分の内容が分かるようになるので、イメージではなく数字に変換して思考できるようになります。
1.損益計算書・賃借対照表とは
会社の経営状態を判断する時に2つの書類を用いて行います。
①損益計算書(PL)
(Profit & Loss statement)の略
⇒一定期間の経営の成績表(利益)
一年間でどれだけの利益を出すことができたかを判断する時に使用される書類になります。
これを見る事により会社がどこでお金を稼ぎ、どこにお金をかけ、どれくらい利益を上げているかを見て理解することができます。
②賃借対照表(BS)
(Balance Sheet)の略
⇒一時点の財政状態の指標
❶期末時点で、会社に存在する財産の状態
❷会社資金の調達と運用の状態
上記の2点を確認することができます。
損益計算書は一定期間における業務成績を表しているのに対して、賃借対照表は現在の財務状況を表しているという事になります。
いわば損益計算書がその会社の「線」が分かるのに対して賃借対照表は「点」が分かるという事です。
今回はその中でも損益計算書の説明を詳しくしていきます。
2.損益計算書とは
図を見てもらうと分かりやすいかと思います。
赤い部分が掛かってくる費用になり、青い部分が収入になります。
差し引いて残った部分が利益になります。(会社としての儲け)
この部分が理解できるようになれば、どの業界の会社かであるかを損益計算書を見ただけで理解できるようになります。
さらに言ってしまえば、この表さえ分かっていればどの会社がどれだけ利益があるかが分かるようになります。
これは投資をするときに必要な能力になってくるので起業を目指していなくても理解していた方が良いです。
3.収益計算書の種類
収益計算書の利益にはいくつかの種類があります。
その部分に関して1つずつ説明していきたいと思います。
❶売上総利益
本業の利益
売上高から商品原価を差し引いた数字
例)50円のモノを100円で販売した時に発生する利益
この時は純利益ではなく総利益と言われる
❷営業利益
売上総利益―販売費と一般管理費を差し引いて算出
モノを売るために人や場所・広告などが掛かってくる。その間接的にかかる費用の事
販売するためにかかるコスト
❸経常利益
本業で獲得した利益に本業以外で獲得した収益と費用を加算して算出
本業以外での収益⇒例)イベントスペースで売り上げたお金・レッスン料
それにかかるスペース代やゲストに払う費用などが営業外費用
本業以外での収益ー営業外費用=経常利益
毎月継続的に発生していることが重要
❹税引前当期純利益
当期に発生したすべての事象を加味した利益
経常利益にプラスして継続的ではなく突発的に発生した収支の事
例)収益 店舗の売却や株の売却
経費 キッチン故障⇒新しく買い替えが発生
特別な利益とも言われる
❺当期純利益
税引前当期純利益に税をプラスしたもの
最終的に当期純利益がその企業で純粋に残っている利益になります。
この残っている数字が多ければ多いほど、その会社は業績が良く成績が良いとなります。
最初にもお伝えしましたが、ただ売上が高い会社はいい会社ではありません。
ここまで計算して初めてその会社の本質が分かっています。
最後に具体的に数字に落とし込んで詳しく説明したいと思います。
右側は実際に使われている損益計算書の表になります。
右の表では数字に端数があり、わかりにくいので分かりやすいように100円のコーヒーを例にして数字を記載しております。
上記の表のもとにどれだけ利益をが出ているかを計算することができます。
その会社がどれだけ利益を上げていて収支のバランスを見る事ができます。
3.まとめ
この章では財務の話で主に損益計算書の内容をしてきました。
アイディアや売り方を勉強することも大事ですがビジネスをやるうえで数字の所も知らないといけません。
イメージや想像だけでは経営は難しいです。
しっかり数字で物事を考え、それに沿って収支のバランスを取り戦略・戦術を考えていかなければいけません。
利益を残すためにはどれだけ収入があり、どれだけ支出を出しているかを理解し分解して考える必要があります。
また、この考え方は経営自体だけではなく投資をする際に投資先を決める、一つの手段になるので知っていて損はありません。
あとはこの公式に数字を当てはめ、計算をするものになるので難しく考える必要はありません。
この章を読んである程度、損益計算書の概要は理解して頂けたかと思います。
次はこの損益計算書をどのように作成をすればいいかをお伝えしたいと思います。
読んでいただきありがとうございました。
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