自分自身から解き放たれる旅 11 <ナスカ〜クスコ ・ ペルー前編 >
「叩き壊して生まれ変わる」ガラス造形作家が、作品制作に浸りきる生活から離れ、日常の全てを放り出し、未体験の環境下で、自分自身の内と外、過去と未来、そして、宇宙とじっくり対話するための旅。
ペルー リマへ
2008年9月
成田空港からテキサス州ヒューストンを経由しペルーの首都 リマまで、
乗り継ぎを含めて22時間以上の空の旅は、さすがに長いっす。
14時間の時差がある リマへ夜中に到着。ちょ〜時差ボケ過ぎてヘロヘロの勢いのまま、期待と共に未明からナスカへ Go。
ナスカ
B.C.200〜A.D800 頃に描かれた、といわれている地上絵。
その目的や、利用法に関しては、農耕用の暦や宗教儀式に使われた等、
いろんな説があるが未だに解明されていない。
もちろん地上からは見えないので、セスナより大きめのプロペラ機に乗って見る。(揺れそうだな〜)
サル(110m)
指が4本と5本の手(右上, 45m) と 木(左下, 97m)
殺風景なエリアの中、広範囲に渡って点在している地上絵は、
想像よりもズッと大きく、またマンガっぽくて可愛い。
クモ(46m)
綺麗にデザインされている絵とイタズラ描きっぽいのが混在しているのが不可解。
ズット見ていて結局、誰に何を伝えるために描いたんだ? 、が
最後まで気持ちに引っ掛かる。
親切なパイロットさんが機体を横向け状態にしてアクロバット飛行してくれたので、窓からよ〜く見えた👀 絵は他にもたくさん在る。
おかげで、乗客がヒドイ乗り物酔いになってしまい、
辺りは、ちょっとした地獄絵図状態。(時差ボケもあったのでしょう)
クスコ
標高3400mの街、クスコへ。
13世紀から16世紀まで栄えたインカ帝国の首都。
スペインが富を求めてインカ帝国を征服、破壊と略奪。
その上に、スペイン風の教会や住居を建設した街。
太陽の神殿 コリカンチャを破壊した上に建てられたサントドミンゴ教会。
印象的な中庭、バルセロナ大聖堂の神聖な空気感を思い出す。
インカの石組はとにかく精密
日本建築の組木のようにも見える石材。高度な加工技術を持っていたんだろう。
高台にあるので街の眺めが気持ちイイ〜
教会内部も凝ってますよ。
スペインの香りがする街を歩いてみると
町の中心部 アルマス広場
街にはアンデスの人々。
人と建物、乾いてのんびりした空気、
少し寂しい歴史を感じさせるクスコの街が大好き。
高山病さえなければ、しばらく暮らしたい。
チョー有名な12角の精密な石壁以外にもあちこちにユニークな石組があって、マニアの私には楽しくてしょうがない。
街から約2km のサクサイワマン遺跡
複雑な形状の巨石や石を組んで作られた太陽を祀る神殿。
インカでは、エジプトのラーや日本の天照大御神と同じように太陽神 インティを祀った。
太陽=生命の源、そして、黄金をその永遠のシンボルとして重用したのも同じ。
石組大会が続きます。
豊臣秀吉は、争い殺し合うことがない世の中を作るために、
神になろうとしたのかな? と、クスコの神殿遺跡で感じたりする。
(黄金=太陽神から)
一般家庭のキッチンの隅で飼われているこの子たちは、
ペットじゃなくでディナーだった。 (予想に反して美味しい)
マラスの塩田
こんな高地が、かつての海底?!
日本と同じで地震の多い国だから。
クスコの北には「聖なる谷」と呼ばれるエリアがあって、多くの遺跡が残る。
そのひとつ、オリャンタイタンボ遺跡 標高 2700m
見上げる 300段の階段を登り切ると
素晴らしい石組 !!!
ヨッ〜待ってました、と言わんがばかりに、高さ10m、幅5m、厚さ1m の巨石が6個、信じられない精密な技術で組み合わされている。
石材加工は勿論、頂上まで運び上げるだけでも想像を絶する労力!!!
ここでも、太陽神が祀られていたという。
スペインに全て略奪されて、石だけが残る。
地元ペルーの女の子たちに「一緒に写真撮って」て。
昔の日本でいう外人サンだね。同じモンゴロイドですよ。
この後、ビスタドーム号でマチュピチュへ