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「偶然」を統計学で語ろう(下)
こんにちは!
前回は様々な確率についてお伝えしました。
今回は王立統計学会会長のデヴィット・ジョン・ハンド氏が語った
「偶然のほとんどは統計学的に何も珍しいことではない」
この言葉を深掘りしていきましょう。
そもそも人間は確率を直感的に把握することが苦手なため
頻繁に起こる事でも「奇跡」「運命」のように過大評価して
受け取ってしまいます。
ハンド氏は一見ありえないと思える偶然は5つの法則に当てはめて
考えれば出来事の起こった理由に辿り着けるといいます。
以下5つの法則を偶然エピソードと一緒に説明していきますね。
1,「超大数の法則」
2,「選択の法則」
3,「不可避の法則」
4,「確率てこの法則」
5,「近いは同じの法則」
1,「超大数の法則」
→何度も試せば、可能性が低いことでも起こりうる
偶然エピソード
「ふと目を落とした草むらに1万分の1の確率と言われる
四つ葉のクローバーを見つけた」
このエピソードから一見幸運な出来事のように見えます。
しかしその四つ葉を見つけるまでにあらゆる時間あらゆる場所
で膨大な本数のクローバーを見てきたはず。それだけ見てきたなら
見つけないほうが不思議です。
2,「選択の法則」
→後から選べば、確率はいくらでも変えることが可能
偶然エピソード
「間違い電話をかけた時に限って、通話中だったことがない」
基本的に、相手に「間違いです」と言われない限り、間違い電話と認識
することはない。これまでの電話全てではなく、間違い電話と認識した中
から選べば、可能性が高いのは当たり前です。
3,「不可避の法則」
→可能性を全て試せば、必ずどれかは当たる
偶然エピソード
「予想屋が10週連続で株価の上下を的中させた」
10週間で起こりうる上下の組み合わせは1024通り。そのすべてを予想して
おけばどれかは当たる。後は当たった予測だけを顧客に伝えればよい。
4,「確率てこの法則」
→小さな違いが大きく影響して可能性が高まる
偶然エピソード
「公園監視員の男性は不運にも人生で7回雷に打たれた」
雷の発生する頻度の高い公園に長時間いれば、落雷の可能性が高まって
もおかしくない。都会に住んでいる人からみれば、信じられないかも。
5,「近いは同じの法則」
→条件を緩めれば、どんなことも偶然の一致になる
偶然エピソード
「結婚した二人には共通点が。血液型が同じで、誕生日は二日違い
出身地は隣町で共通の友人もいた」
誕生日や出身地に関して、一体どの範囲までを一致と呼ぶのだろうか。
受け手側次第で決められてしまうので、共通点を勝手に増やしただけに
すぎない。
どうでしたか? 偶然って作れちゃうんですね。
最後に一言プレゼント
「偶然を楽しもう!」
偶然は偶然として楽しむこともありかもしれませんね。