意識
いつものようにかすれ気味の声で無邪気に呼ばれる。
こいつは何も知らない。
太陽のようにみんなの中心にいて、みんなを照らし、みんなを明るくさせるような存在のお前は、何も知らなくていい。
俺のようなやつが、お前の眩しさに目が使えなくなっていることなんて、知らなくていい。
友達として大好きだ。しかし、ライバルとしては、どうだろうか、というか"ライバル"と呼んでも良いのだろうか。
俺みたいなやつが、彼のことをライバルと意識してもいいのだろうか。
わからない。
知られる以前の問題かもしれない。
自分があの太陽をどうしたいのか。それすら明確にできていないのに何を知られるというのか
「どうしたの?ぼんやりしてるけど?」
「え、あ、いや、なんでもない」
「あぁ、そう?じゃあ、オレ、ここ、気になるんだよね〜」
いつも、いつも通り、いつも通りでいいんだよ
お前は何も知らなくていい。
何も。
ここまでスクロールしたならスキを押してもいいと思うんですけど、どうです?