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ラップでは分からない大接戦、6年ぶり連覇~Deep Concentration Deep Resonance~

最初に言っておきます。長いです。

部活としての臨み

 団体戦、この5年間インターハイでいろいろなドラマを見てきた。幸いなことに中1から5回参加させてもらっているが、ここ5年くらい東海のMEは中々満足した結果ではなかったのではないかと思う(めっちゃ上からですみません)。
 中1の時は高2の先輩方の何としても優勝杯奪還するぞという熱意がすごかったのに優勝出来なくて、中3の時もまさか負けるなんて。
 それは学校の臨み方が違うからなんてことはないと思うけど、正直何が原因かは分からなかった。だけど自分が部長の時(2年前)はちょっと違ったやり方だったけど、事前準備をめっちゃやる本来の東海のやり方は崩さず望んだ。
 中々技術面で差のつかない高校クラスでは体力面と事前準備にかかってると言っても過言ではない。ならば部活全体でやるなら事前準備やり込むに越したことはなかった。結果はさておき、この臨み方は変えるべきではないなと大会終わって確信した。
 高1ではしっかり地図読みしたおかげでホームテレインということも少しあるが、個人戦の回しはほぼ予想できた。
 
 だからこそ今年の事前準備してなさは正直危機感を感じていた。体調管理表やなんやらでの部活の時間削減、関東中学生不参加での中学生のモチベーション(が少し)低下、公園は行けるようになったもののリレー練習は結局1度もなし(これに関しては出来たはず)などなど、今年はイレギュラーとはいえ対策出来てなかったのかと思う。個人的意見なので、今年の大変な状況の中の活動としてはこれくらいが限界だったのであれば申し訳ない。
 ただ出来る限りのことはやったと思う。幸い今年はプログラムが圧倒的に早く公開されて(ほんとに有り難かったです)、かつ会場が麓端の方だったこともありコースの予想を結構限定することができた。あとは前日の群馬までの移動間でもなんとか追い込みできたと思う。

チームとして

今回の目標は6年ぶり連覇
 圧倒的な記録を残していた俗に言う黄金世代の方々の背中を見て、育ち頑張ってきた先輩たちの背中を見て、育ってきたのが僕らの世代だと思う。あの時は、、だったのに。なんて言われたくなかったので、連覇というのは僕らにとってもこれからの東海にとっても重要だなと思っていた。

というのは表向きの目標で、チームとしては題名の一部の『Deep Concentration Deep Resonance』というのと6D作戦というのを掲げて臨んだ。
Deep Concentration Deep resonance 深い集中力を持って深く共鳴し合って。
Do one's best 全力を出す
Dream comes true 目標を手繰り寄せる
DENTATSU 伝達
Do you agree? 意思統一
Don't forget members メンバーを想って
Defending champion 連覇をめざして

だいぶイタいし何言ってんだとなるけど、自分はこれが好きだったのでのせとく。
 
 今年の臨み方としては、まずは冬季のレリー大会。インカレリレーがなかったのは残念だったが、ウエスタンカップでは3人が比較的まとめたレースが出来て手応えあったのではないかと思う(それでも5位だっのでやはり大学生含め他クラブはほんとに早いなと実感した)。
 自粛期間からは3人で合う機会はなかったが、トレーニング量を共有し合って競ったりしたりして、1番走った年だったのではないかと思う。
 学校始まってからは特別なにかしたわけではないが、前日も含め団体戦の予想コースの詰めは3人でまぁまぁ出来たのではないかと思う。

当日総括

 個人戦が終わり、疲労が溜まらないように入念にストレッチ、ダウンをこなし地図回収がなかったので、一般のクラスの地図を見たり個人戦で感じたことなどをふまえて団体の予想、確認をした。
 ベストレースが出来れば勝てる、ただ麻布の栗田が早く(自分たちの誰かと数分差くらい)だと接戦もしくはヤバくなるという共通認識はあった。栗田の走順は去年と同じ1走ということで10分あれば余裕ができるなと思った。

1走藤原。1走やり続けはや4年。もはやエキスパートとも言える。マイペースなので流されず自分のレースが出来ているのではないかと思う(逆にどうなのかとは思うところもあるが)。本人曰く、集団で競りながら走らないとリレーじゃない、つまり2走3走はリレーじゃないそう。
 そんなことは置いといて、藤原はエラい早いタイムでビジュアルを通った。ただ、ビジュアル後少しミスったらしくその間に栗田がビジュアルを通った。5分くらい空いてはいたが、今年は激選になるかもと予感させた。結局差は6分ちょっと。

2走生田。実はリレーチーム一緒に組むのは今年が初めて(なはず)。お互い昔からAチーム争い含めコツコツ頑張ってきた勢なので、やっと一緒に組めたかって感じ。本人曰く自分の腸との調子があうのが2走らしい。
 2走対決は生田VS清古。個人戦で清古と並走した時思っているより早くて全然油断できないなって思った。とりあえず差を縮められず来てくれたらなと。
 30数分過ぎてからくらいかな、心臓バクバクしてきて、もし清古が先帰ってきたらどうしようだったり、どうやってレースしていこうやったり、、。差はさておき最初に最初にビジュアル来て1安心(99緊張)。ただ40秒くらいで清古も(牧戸も)ビジュアルに。レーンで清古がガッツポーズ的なのをしていたのを見てさらに緊張が増す。
 待機枠ではムロと伊藤と3人で待つことに。伊藤は混成だけど3校の3走がこうやって並べているのは壮観だなと緊張しながらも思った。ムロはインタビューを受けていたがそんな余裕は1ミクロもなかった。
 最初に帰ってきて、それも差を開けて来てくれたのはほんとに助かった。

コース総括

MEa 4.6km ↑215m            画像汚くてごめんなさい

MEb 4.6km ↑205m            画像汚くてごめんなさい

MEc  4.5km ↑215m

 個人戦に比べたら簡単めだけどやはり気を抜けないレッグが多い。それに、個人戦と同じ距離にも関わらず登距離が100m以上違うので、疲れも含めて相当タフに感じるコースだったのではないだろうか。

MEbだけ簡単すぎやしないかと思ったが気のせいということにしておこう。

結果 MEc 35:20 コース1位 全体1位

色々な状況でスタートをイメトレしてたけど正直1番難しくなるパターン。
慎重に行かなきゃいけないかつ追いつかれないようにスピードも出す。もはや全力で走れと言うことだが団体戦である以上ペース配分、流れ、もし抜かれたときの対応、すべてしっかり考えながらレースしなければならなかったので神経超超磨り減らしまくったレースだった。
1番助かったのは生田と清古が1分も開けてくれたことかもしれない。

△→1

まずスタートフラッグまで長い。キツかった。
ポスト、東のムズいほうじゃなくてほんとに良かったと思う。これはもともと西の黒柵は無いものでコース組んだら、なんかできてたパターンで片方が簡単になってしまったのではないかと1走のエキスパートが言っていた。
 ログ見ればわかるが全然真っ直ぐ行けてない。簡単な方だとたかをくくりすぎた。柵の曲がりをみてなんとか、もう後ろから来ないかヒヤヒヤだった。

1→2

△→1のミスで開き直れたか。手前のみぞの端に当たったのでそっから。
ハッチで見通しも落ちていたので当たって良かった。

2→3→4

2→3は比較的上手くいけたレッグ。東にずらしてCヤブに当てるプランだったが、広い沢でポストが見えた。
3→4、最初の脱出でもっと斜めに登ればよかったなと思った。藤原から登りは中盤で終わりと言われていて大きな急登に関してはここだけだったので、なんとか飛ばして登った。
 植生界は全然分からなかったけど、ポストのすぐ西の植生界は分かったのでいけた。ただ、点状へのアタックだったから慎重に行きすぎたかもしれない。

4→5

アタックポイントが明確かつ見通し良し。しっかりと真っ直ぐ行ければ大丈夫だと思った。

5→6

道まきはないなと思った。団体直前の話し合いで一般クラス走った人からハッチのところはいけると聞いていたので、それで行こうと思ったがCヤブとの区別かあんまり分からなかったのでとりあえずヤブを進みやすいとこを進もうと思い真っ直ぐ行った。
それにヤブに突っ込んだことで、もし背中を見られるまで追いつかれていたとしたら撒けるなとも思ったのもある。
結果的に上手くいけたから良かった。

6→7

大きい登りはラスト(と聞いていたので)、全力で行った。ポスト直前で道をショートカットしようと思ったらヤブくて赤色。焦りすぎ。

7→8

ヤブいから道を行けよ、というのも1走のエキスパートから聞いていたので道で。ポストはアタックが分からなかったからとりあえず必死に左見てたらあった。通り過ぎなくて良かった。

8→9

最大のミスレッグ、少し南にずらしたつもりだったがスピード出してたら下りすぎた。コンパスは見てたつもりだったのだが。道に出たら見えるはずのない曲がりが見え、道が膨らんでるところも見えずパニックに。下りすぎたと気付くまで結構かかってしまった。アタック慎重に行きたかったのでグルッと回った。
ビジュアルのことを考えるとムロにここら辺で背中を捉えられてたかもしれない。

9→10

これも気が抜けない。沢の濃いヤブは絶対見たいと思ったので、沢では注意して進んだ。自分では当たったつもりだったが、どうやらログを見る限り行けてなかったっぽい。どうりで直進もズレたはず。
見通しが良かったので見つけれた。

10→11→12

10→11はとりあえず方向だけ合わせてダッシュ。近づけば分かるだろうと踏んでた。
ビジュアルの終わりくらいで後ろから歓声が聞こえた。盛り上がり的にムロだなと思った。でも生田も差はこれくらいだったが追いつかれず来たので行けると信じて走った。
11→12、植生界というよりヤブを見つつ行った。

12→13

真っ直ぐ行ったつもりだったが1つずれた。しっかり見ればハッチかそうじゃないかは分かったはずだが、とりあえず植生界の終わりまで行ってからアプローチすることにした。そうすると少なくとも真っ直ぐ行っているので大ミスはしない。
ポスト着いた時追いつかれるんじゃないかとヒヤヒヤした。

13→14→15→◎

13→14、慎重に行きすぎたかもしれない大きい沢に大きいランクの道だからもっと大雑把に行って良かった。
ラスポで森清先輩の「マル!」(ウイニングランok)を聞いて肩の荷が降りた。

レース内容としては全然良くない。正直抜かされてもおかしくなかった。すれ違わず抜かれてたらムリだった。ただこのレースに4年半の集大成が詰まったようなレース内容だった。今までの経験、自分のスキルやもちろん運も含めてミスったなかでも精一杯出せた気がする。
だからこそ本当に優勝できて嬉しかった。ここまで緊張してスタートしてレースした試合はなかった。
計センで結果待つ5秒くらいとか心臓死にそうだった。ほんと良かった。

団体戦で印象に残ったシーンが3つある。
1つは優勝が決まった時、藤原と生田(少し)も泣いてたこと。自分は安堵が勝ちすぎて、もらい泣きすることはできなかったけど2人ともこのレースに全力を尽くして、全力で自分が一番で帰ってくることを願ってくれてたんだなと、この団体戦に懸ける想いが伝わってきた。感動した。嬉しかった。尚更勝てて良かった。

もうひとつはムロのゴールシーン。自分たちが優勝決まってのインタビュー中に来て倒れたところ。本人曰く怪我してたらしいがレースに全身全霊かけて走ってきたんだなと伝わった。なんか煽ってるみたいになっちゃうけど、足を引きずりながらゴールしたところは超カッコよかった。

もうひとつは東海Bの3走の魚住がビジュアルで足捻って途中棄権したところ。
ちょうどその時ビジュアルにおらず下にいたがビジュアルが盛り上がらずザワザワしていたのを見て何かあったなとビジュアルへ向かったら肩を担がれてる魚住、目には涙が見えた。後でこけたところの動画を見たが、痛すぎて動けなかったっぽいがそれ以上に悔しさが見れた。特に3人で繋いでいく団体戦だから尚更だろう。
この大会にかける想いは皆一緒、AチームBチームだからとかは関係ない。その姿を見て感動した。(本人はこの話あんまり掘り返してほしくないかもしれない)

まとめ

団体戦のレースは個人戦とは全く違ったレース展開、内容だったのでテレインを最大限に堪能できた。ただ、団体戦の内容はまだまだなのでしっかりと見つめ直す必要がある。例え慎重に行く予定だったとしてもミスっているので意味がない。
個人的には植生が全然読めなかったという印象が強い。勘違いしてたところもあったので大ミスに繋がらなかったのが本当に幸いだと思う。


インターハイは自分達で作り上げていくものだということを聞いたことがある。その通りだと思う。運営していただいてるのは大学1,2年の忙しい先輩たち。その中で大会を大会にするのは運営ではなく参加者である中高生だと思う。

今回は大変な中で最高の大会、コースを作り上げていただいた運営には勿論感謝しかないが、参加数も少ない中、接戦をし、大会というものを自分達で盛り上げれたのではないかと思う。

これは中高生の大会をこれからも続けていくために必要なことだと思う。コロナだからといって途絶えさせていいものではないと思うので、しっかりと役割を果たせたのかなと思う。
これからも続くことを願ってます。


長くてごめんなさい

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