ゲワイを手拍子で聴く日が来ようとは。阿佐ヶ谷姉妹単独公演
阿佐ヶ谷姉妹の単独ライブには一度でいいから行ってみたい!と思っていた。
どんなに楽しそうなライブであっても日程次第&情報を遅く知ったら申し込みさえも無理だから、今年はたまたま超速で申し込みが出来て、無事、当たった。
当日身仕度前にふとXを開くと、なんと数分前に、姉の江里子さんか妹の美穂さんがつぶやいていて、よもや休演か、とドッキリする。
💬『演出の都合上で劇場内が寒い可能性があります。羽織もの🧥を』
この日は雨風で気温も急秋、時期はずれに厚着をするつもりでいたところにこのポスト。なんだかじぃぃ~ん・・ときてしまった。
本日は公演初日である。忙しかったり緊張もされているなか、お客さんのことを気遣うポストをする。
だから阿佐ヶ谷姉妹が好きなのだ。
おもひでは秋桜のように
師匠といったら草彅剛は萩本欽一、香取慎吾は綾小路きみまろ。
私は阿佐ヶ谷姉妹のファンじゃなく好きなだけなので、おふたりがどういう師匠方とどういう関係性があるのか存じ上げないが、ネタが【おばさん】に完全特化していて、もはやきみまろレベルだと思った。この芸人といえば!な芸風に私は弱い。
そしてなにより阿佐ヶ谷姉妹のネタの好きなところは、台本なのかどうなのか判らない、おふたりの「ぽそっと言うつぶやきのような相づちやツッコミ」なんである。
単独なのでお客様方はみんな阿佐ヶ谷姉妹が大好き。だからお客様方がウケ過ぎて大爆笑だったため、大好物の「ぽそっと」を聞き取るのがちょっと大変だった。ずっと、頑張れ私の聴力、と思っていた。
と同時にそういう意味で、阿佐ヶ谷姉妹は舞台だけでなくTVにも向いている貴重な星なのだなと嬉しくなった。
おもひでは秋桜のように。このライブタイトルを体現したコントも少しシュールで素敵だった。
たっぷり2時間公演の理由
初参加で知らなかったが、なんと2部構成だった。
漫才&コントの時間が終わりおふたりの声で「10分の休憩に入ります」とアナウンスがあった時にも会場が「休憩www」とウケて、それにもほっこりした。
【美穂さんの生着替え】というフレーズだけでもう面白い謎のコーナーが始まり、その説明をつらつらとする美穂さんの御様子がもう面白い。「恒例のコーナーがありまして」「こういうの6回やってます」とか言いながら着々と準備する美穂さん。自分でも謎と思いながらやってる風なのがもう可笑しくてたまらない。
【ウイスキーが、お好きでしょ】で江里子さんが客席から登場した時はテンション爆上がりした。真っ赤な衣装かっけー!
涙もろいとハンカチを手に涙声でエンディングを迎えた江里子さんだが、私はJUPITERの歌詞にも綺麗な歌声にも感激して涙していたのに、そこは泣かずにしっかり歌い上げていた江里子さんにプロ意識を感じた。
おふたりとも巧くてうっとりしちゃうんだけれどそれだけじゃなくて、歌中もどこかにおかしみがありネタとして笑っちゃうので、歌パートも最高だった。
お仕事ソングもそうだし、今回その最高峰が、シティーハンター冴羽獠のゲワイだったのではないか。
CITY HUNTERを読むためにジャンプを買っていたガチ勢、初Netflixで実写も観たばかりで胸にクリティカルヒット→グサり。
しかもゲワイを手拍子で聴くという、人生で予想だにしなかった状況にもとまどい、私はなにをしているのだろうかと可笑しかった。
人柄が【好み】。知らなくても感じる。
最初に申し上げたとおり、ファンではないので御二人の事はよく知らない。芸能人なので実像ももちろん知らない。
だけど公演のド頭で左右に目を配り「こんな見切れ席まで、本当にありがとうございます」とは、本当に思っていないと言えない気がする。
その時目が合った気がして「あらやだ私の席って見切れ席だったんだ・・」とハッとしたのだが、舞台を1段上に上げていたり、客席登場が2回もあったり、歌コーナーのみならず漫才やコントでも端々まで目線を配り、舞台を端から端まで使って動いていたので、見切れた感覚は皆無だった。
ライブでよく聞く「初めての人~✋?」の意味合いがいまだにわからないので、御二人がこれをしていなかったのも意外で好感だった。そして企画説明でぽそっと「こういうの6回やってましてね」とつぶやくのだ。
公演中、何度も何度もありがとうございますと深く頭を下げられてたおふたりを観ていたら、公演中もいろんな事に感謝している心意気を感じて、あまりに素敵で感動した。
もっと好きになっちゃいました。
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