Chick-Fil Aで朝食を【一人ATL遠征記】Day3
アトランタには世界最大と言われるジョージア水族館がある。
影法師の地元には鴨川シーワールドという地域ではそこそこ大きい水族館がある。
幼少期には水族館の水槽にいる魚の名前をほとんどそらで言えたらしい。オタク気質は恐らくその頃から始まっていた。今となってはほとんどの魚は忘却の彼方だが、橋の上などを通ると魚いないかなとよく下を覗き込んでしまう。これ割と人類共通の感覚だと思って生きてきたが、そういうわけでもないと最近知った。
そういうわけなので、ジョージア水族館には行っておきたかった。野球以外の唯一の目的と言ってもいい。土日は結構混むらしいので初日の昼にUberで市街地へ。都会のど真ん中に水族館はあった。
世界最大は伊達じゃなかった。
エントランスを抜けた先にあるホールから通路が分岐していて、色々なコンセプトの水槽につながっている。取り急ぎ古今東西のサメ映画を愛する後輩に自慢しようとサメ水槽へ行ってみたのだが、でかい水槽を泳ぐサメたちはなかなか壮観だった。
1番の売りはジンベイザメで、メインの観覧スペースにたどり着いたその瞬間、ちょうど水槽手前のど真ん中をジンベイザメが悠々と通過するところだった。シャッターチャンス!
と思ったらみんな考えることは同じのようで、たくさんのアメリカ人観光客の後頭部が写真に収まりました。低身長はつらいよ。
その後もジンベイザメくんのファンサを待つも水槽から見切れる上ギリギリをぐるぐる泳ぎ続けており、他のゾーンを挟みつつ合計水槽8周ぐらい粘ってたらやっとリベンジできた。
アメリカ特有であろうお魚さんもたくさんいたが、ちょいちょい日本の水族館で見かける子もいた。タカアシガニなんかは(ふっ、シーワールドのカニの方がでかいぜ)とちょっとドヤった。何やってんだ。
とはいえ、サカナヘンの漢字で書けちゃう系のお魚はほとんど見かけないなと思いつつ中央のホールを歩いていたら噴水ゾーンの下の水場で目が合ってしまった。
帰りにショップを物色してたら「何これ、カワイイー」という声が聞こえて(に、日本語ーー!)となったことをご報告致します。ジョージア州では割と有名な観光地です。皆様も機会があればお立ち寄りください。
ということで前置きは長くなりましたが。
③6/16 ATL 6-8 TB
観戦3日目にしてついに、「スタジアムでハンバーガー食べる」という夢が叶う。上にピクルス乗ってるのが見えるじゃろ。これがこのハンバーガーの唯一の野菜じゃ。分かりづらいもののパティは2枚重ねで、パンは恐らくバターで焼いてある。肉肉しくてとても美味しかったのだが、やっぱり私には量が多かった。多分パティを1枚抜いてレタス挟むと私の適正量になる。
そして最終日の席は屋根と青空の境目だった。ギリギリ屋根の中という認識で試合を見ており、隣に座ったおじさんにも「ちょうど屋根の下だ。君いい席だねハッハッハ」と言われたのだが、ホテルに帰ってみたら右腕だけ真っ赤に日焼けしていた。実は右半身だけ屋根の外だったらしい。
この日は父の日ということで、試合前にはビジョンでお子様をもつ選手に向けた家族からのビデオメッセージなども流れる。真っ先にグラウンドに出てきたデュバルは息子ちゃんを連れていた。ストレッチするデュバルの動きを真似する息子ちゃんがとても可愛くて眼福でした。
First Pitchはお子を持つ選手たちが一列にズラっと並び、パパに向けてえいっと放るやつ。お手振りするPJのお子さんも、投げキッスするアルシアの双子ちゃんも非常に可愛かった。試合後にオルソン夫妻がインスタで妊娠を発表していたので、いずれはここにオルソン夫妻も加わっているといい。
先発はプロスペクトでデビュー2戦目のウォルドレップくん。この子も(できれば生で見たいなー)と思っていた選手なのでとても僥倖であった。この3試合で(できれば生で見たいなー)の選手、フリード先輩以外全員見れたと思う。
さて。初回にいきなり1失点もその裏にケルちゃんの先頭打者本塁打ですぐさま同点に。2回裏にはダーノウのおっちゃんもソロ本塁打をかっ飛ばし逆転に成功した。ここまで来ると最早初回の1失点って縁起がいいのではと思えてくる。
まぁそう簡単にはいかないもので、逆転直後の3回表にはソロ被弾で同点。そして前回登板でも捕まった4回には四死球でランナーを溜め、満塁でロードベット?ルードベット?さん。1番打たれちゃいけないタイミングでの満塁ホームラン。球はこの3試合で見た誰よりも走って見えるんだけど、それ以外のマネジメントはまだ伸び代ということで。奪三振型の割に思ったより三振取れてないのも気になるし、まだマイナー修行が必要ということなのだろう。とはいえまだ1年目。未来は明るいぞ。頑張れウォルドレップくん。
さて、満塁ホームラン後にロサリオくんも内野安打で出塁させてしまったので期待のルーキーは1アウト1塁で降板。代わってブルペンからとことこ走ってきた背番号が52番で複雑な気持ちになる。
説明しよう。影法師はディラン・リーの中火ぐらいのオタクで、初日に微妙なピッチングだったのを引きずっているのだ。
マイナーでの下積みも長く、2021年のワールドシリーズで当日にオープナー指名され(ワールドシリーズでの先発デビューはMLB史上初らしい)、明らかに動揺しているピッチングで1アウト満塁をつくり出し降板するという悲しい男である。翌年にリリーフとしてブレイクし、地味だし雑に使われがちなところはあるもののコツコツ頑張ってるので応援していた。2試合も登板が見れて嬉しくはあるが、やっぱり使い方雑な気はする。
2度目ましてのリーさんはディアスを3球目でダブルプレーに仕留める。それよ、それ。影法師は一塁側スタンドで後方彼氏面をして赤べこぐらい頷いていた。ウォルドレップくんの打たれ方が打たれ方だったので私含む観客は最早勝敗とかどうでもええねんの気持ちで試合をみている。
そして5回もリーさん続投。ブランドン・ロウは全球スライダーで4球目を見逃し三振。パレデスも全球スライダーで4球目を見逃し三振。ジョシュ・ロウも全球スライダーで4球目を空振り三s……きみそんな奪三振タイプのピッチャーだった?????
たった1.2イニングで奪った空振り数が両チームの先発を超えてしまった。これには後方彼氏面の影法師もびっくりである。ええもん見たわ。
6回からは前日にちょっとかなり怪しい内容のピッチングをしていたレイ・カーさんがマイナーにオプションされた代わりにコールアップされたグラント・ホームズくんがデビュー。せっかくなのでキャッチャーの名前はワトソンくんがいいな、ってやかましいわ。この選手もマイナーで10年プレーしてきた下積みの長い選手で、そのおかげかとても落ち着いて投げていた。速球も97マイルぐらい出てパワーピッチが出来るので、慣れてきたら勝ちパに食い込む日がくるかもしれない。8回まで3イニングを投げ、ヒットは打たれたものの全てダブルプレーで消し去り、結局9人で終わらせた。楽しみな選手である。
2回のソロ本塁打後は湿っていた打線もリーさんホームズくんの好投を受け徐々に活気を取り戻す。まずは6回裏にツーアウトからオルソンとライリーの連続シングルで1.2塁。ここで球場に流れるダースベイダーの音楽。相手投手は……右か。右投手相手に流れるダースベイダーの「何も起こらへんやろな」感はなかなか異常。……と思っていたら父の日パワーか知らんが珍しく何か起こりました。三遊間を抜けるシングルでオルソンがホームイン。そしてダーノウの3塁への内野安打に悪送球が重なりライリーもホームイン。2点差、ワンチャンあるかも?という空気になってくる。
そして8回、ワンナウトからオルソンのダブル。そしてライリーの3試合連続となる同点ツーラン。まじか、追い付きやがったぜ。
9回表、ワンチャンあるんちゃうかのムードで出てきたのは守護神イグちゃん。ところがどっこい。四球、三振の後に迎えたバッターはホセ・シリ。このバッターの時は球場のオルガンでiPhoneの着信音流してて面白かった。そのHey, Siriホセ・シリの打球は左中間のスタンドまで飛んでいき、両軍合わせて6本のホームランが飛び交った乱打戦は決着した。9回裏は特記事項なしなので飛ばします。
こうして3日間のATL現地観戦は幕を下ろした。翌日の夜の便でダラスに飛び、乗り継ぎの関係で一泊してからAA航空とJALのコードシェア便で無事帰国。正直なところ出発前日まで(マジでいくの?私)と思っていた海外遠征だった。
アジア人女性1名の入国審査がかなりハードモードだったり、docomoの海外プランが「海外でも通話できるYO」って書いてあったのに電話が全然繋がらずタクシーの運転手さんにめっちゃ怒られたり、3日目の朝8時半にホテルの警報が誤作動でガンガン鳴って避難する羽目になり消防車がいっぱいきたり、国内線のドリンクサービスで「Cold water, please」って言ったらホッカホカのお湯が渡されたり、細かいトラブルはいろいろあったものの概ね危険なことも経験せずに帰ってこれた。
ダラスの空港で、最後だし食べて行くかと立ち寄ったChick-Fil Aで頼んだbreakfastメニューのチキンビスケットがめちゃくちゃ美味しくてサイズも小さめで感動したのでこういうふざけたタイトルになりました。現地在住のフォロワーさんだったり、計画の段階からアドバイスをくれた方々に感謝申し上げます。
ということで最後に3日間の総括を。
アトランタ、素晴らしい街。
またお金貯めて来ます。
以上、3投稿に渡る大長編となりましたがご覧頂きありがとうございました!
また世界のどこかでお会いしましょう!