見出し画像

2023/2/22ふむふむ体験型ワークショップ/講演~大阪府立箕面高等学校~《前編(WS/講演概要編)》

みなさん、こんにちは。
"ちがい"をたのしむ「ふむふむ」ですヾ(≧▽≦)ノ

2023年2月22日、
大阪府立箕面高等学校の2年生の生徒さんを対象に
げんのすけによる体験型ワークショップ(WS)および講演をさせていただきました!
大阪府立箕面高等学校HPはこちら
2年生人権HRについてのHPはこちら

箕面高校教職員研修(2022年12月実施)に関する記事はこちら↓↓↓


2年生の生徒全員が参加する「人権HR」の1時間をいただき、お伝え可能なことを喋りまくってきました(笑)

ちょっぴり寒い冬の体育館で、2年生のみなさんは真剣に話を聴き、反応をしてくれました!
箕面高校2年生の生徒のみなさん、本当にお疲れ様でした^^
今回の体験型WS/講演で一人でも多くの生徒さんが何かを感じてくれたら、また考えるきっかけとなってくれていたら嬉しいです☆



さて、今回は以下のラインナップで概要をお届けします^^

これから体験型WSや講演の実施をご検討のみなさまに、本記事が参考になれば幸いです!


今回のテーマは「差別ってなに?」

「差別」と聞くと、どのようなことを思い浮かべますか?
みなさんは「してはいけないもの」と真っ先に思うかもしれません。

では、そもそも「差別」とはなんでしょうか?
改めてこう聞かれると言葉に詰まるかもしれません。

「差別」の定義は人によってさまざまです。
「それは差別だ」という人がいれば、「これは区別だ」という人もいます。
かと思いきや、「全く気がつかなかった」とか「(自分は)気にならない」という人もいます。
どのような立場で「差別」に向き合うかにより、答えは千差万別です。
だから、難しい。

でも、難しいからといって放っておいてよいのでしょうか?
目を背けてよいのでしょうか?

結論からいうと、あなたがどのような態度をとるかは、あなた自身で決めることができます
ふむふむでは『一人ひとりがしっかりと考える』姿勢を持ってほしいなと考えています。
根本的解決やアクションを起こすことは難しいかもしれません。
ただ、考えることはできます。
まずは身近なことからで構わないのでしっかり考えること。
それができれば、まずは誰かと考えをシェアしたり、解決に向けて相談したり、実際にアクションを起こしたり…と次の行動につなげられるかもしれません。

今回は箕面高校2年生のみなさんに、『一人ひとりがしっかりと考える』機会にしてほしいとの思いを込めて、冒頭で「差別ってなに?」「差別と嫌いの”ちがい”はなに?」という問いかけをしてから体験型WS/講演を実施しました!


”ちがい”を感じる体験型ワークショップ(WS)

「差別ってなに?」「差別と嫌いの”ちがい”はなに?」という問いかけをした後、約15分で体験型WS(ロールプレイ)を実施しました。
ふむふむが実施する体験型WSの目的は以下のとおりです。
・実際に差別をされる体験をする
 →差別を受けてどのような気持ちになったか
・差別されている現場を真の当たりにする体験をする
 →差別を真の当たりにしてどのような気持ちになったか
  差別を目の当たりにしてどのような判断ができたか/できなかったか
  差別を受けている人に対して何ができたか/できなかったか
※差別を生み出さないために多様性を認める、とはどういうことか

200名を超える生徒さんが対象であったこと、個人の特定ができないようにすること、などを考慮して以下のような方法で実施しました。
~前日まで~
・すべての生徒さんに自由に絵を描いてもらう
・絵を描いた用紙に「A」または「B」のいずれかを記入してもらう
 ※「A」または「B」は生まれながらの「特性」であり、変更ができない
→先生方ご協力のもと、前日までにしていただきました。
 当日の朝学校に伺い、絵をすべて拝見させてもらいました。
~当日~
・絵画教室の先生である講師(げんのすけ)が描かれた絵を見て批評をする
※その際、「A」または「B」であることを理由に不当な評価をくだされることもある

絵がスクリーンに映し出される度に、生徒のみなさんからいろいろな反応がありました。
絵画教室の先生は、みなさんが一生懸命に描いた絵を褒めてくれるけれど、なぜが「A」または「B」という本人にはどうすることもできない「特性」によって絵の評価を容赦なく下げてきます。
不当に低い評価をつけられてしまう人、その状況を目の当たりにしている人、その際に発せられる差別的な発言…

体験型ワークショップ(ロールプレイ)で絵画教室の先生役の講師(げんのすけ)が絵の評価をしている場面
絵画教室の先生役の講師(げんのすけ)が絵の評価をしている場面(箕面高校HPより)

体験型WS(ロールプレイ)終了後、Google formで様々な感想を書いてもらいました。(回答数266件)
その一部を紹介させていただきます。(簡潔な文に変更しております)
・決めつけがすごい
・理不尽だと思った
・偏見を押し付けられていると感じた
・違和感を覚えた
・個性を決めつけられていると感じた
みなさんそれぞれに何かを感じ、考えるきっかけとしてくれていました!


”ちがい”を知ろう~知るLGBTQAI+/講演~

①LGBTQAI+とは?

まずは簡単に用語解説。
ただし、用語の解釈は誰が・どのような目的(立場)で紹介しているのか、また国によってもまちまちであることを紹介したうえで、まずは自分で調べてみて欲しいとお伝えしました。
また、性自認や性指向の表現はとても多様なため、用語を覚えることにあまり重きを置く必要はありません。

たいせつなポイント
1.LGBTQI+はあくまで単語
2.何がたいせつかは一人ひとりちがう
3.自分のジェンダーやセクシャリティは自分で決める

②仲間と差別

まずは人が”仲間”と認識できる数(ダンバー数)を紹介。
そして、もし「”仲間”以外の人が誰かから差別を受けているとわかったとき、あなたならどうするか?」という問いかけをしました。

これも結論からいうと、あなたがどのような態度をとるかは、あなた自身で決めることができます
・差別を止めるために行動する
・当事者の話を聴く
・誰かに相談する
・状況(事実)を把握する
・ひとまず考える、または調べる
・見て見ぬふりをする
・差別をする側になる
極端な例もありますし、実際に行動に移すことが難しい例もあります。
ただし、何度も言いますが、あなたがどのような態度をとるかは、あなた自身で決めることができるのです

どのような状況で、どのような立場で、どのような時に差別事象を知ったかにもよると思います。
しかし、その時・その場で、あるいはその後・別の場で、はたまた差別事象など起こっていないと思われている日常の場面で、あなたにどのような態度がとれるかは、あなた自身がこれまで何をどう考えてきたかにもよるのです

たいせつなポイント
1.言葉の意味は時代によって変わる(例:Queerクイア)
2.同じ言葉でも受け取る人によって意味は変わる
3.自分から出た言葉を誰が聞くのかをしっかりと考える

③Q&A

ここまで話を聴いてもらったうえで、Google formを使って質問を受け付けました。(回答数94件)

当日にお答えできなかった質問も含めて、掲載許可をいただいた質問の内容と回答は以下で紹介しております↓↓↓

2023年3月現在の講師(げんのすけ)による精一杯の回答です(笑)
もちろん、あなたの意見がげんのすけと異なっていても問題はありません。
考えるきっかけや参考にしてもらえると嬉しいです。
また、何かご意見やご相談がある方、あなたの考えをシェアしたいと思われた方はふむふむまでご連絡いただけると幸いです。


④さいごに

まとめです。

たいせつなポイント
1.自分のジェンダーやセクシャリティは自分で決める
2.自分から出てくる言葉は自分で選べる
3.差別する側になるのか差別を止める側になるのかは自分で選べる

Google formで本日の感想を書いてもらいました。
掲載許可をいただいた中から、いくつかの感想をご紹介します。
(回答文は原文ママ)

・当事者の方のお話を聞けてより身近になった
・LGBTQは知っていたけどIとAと+があることを初めて知りました。楽しくしれて良かったです。
・些細な差別などをしないようにする。彼女は?彼氏は?じゃなくて恋人はいるの?など聞き方を変えるようにする
・LGBTQAの言葉は知っていたけど、それぞれの意味は知らなかったので、今回の機会でしれて良かった。おかまが差別的用語なのも知らなかったので、自分が普段使っている言葉が差別的用語かもしれないから、他にどのような言葉があるのか気になった
・自分の言動次第で差別に苦しむ人を救うことも傷つけることも出来るとわかった。
・差別がない世界が来て、好きなものや思ったことを気を遣わずに発言できるようになれば良いなと思いました。
・いろんな人の気持ちを考えることが大切だな
・自分でも気付かないうちに決めつけている部分があるかもしれないと怖くなった。気をつけようと思う。
・差別の裏側には簡単に片付けられないほど色々な感情が混ざりあっていると改めて感じた。人それぞれの考えを尊重するのは大切だと思うが、それは本当に難しい問題なのだと実感した。
・なんで子供にも大人にも差別がずっと残るのか無意識に悪気なく差別してしまっている時もあるんだなと思った
・自分が体験することで気持ちがわかった。ほんとに良く無いことだと言うことがよくわかった。
・差別する人もよくないが、そうならざるを得ない環境を正すのも大切だと思った
・差別は昔からいけないことだと思っていたが、この講演を受けてみて、もっといけないことだと言うことが、みにしみてわかった。
・最初のロールプレイのようなことは今まで自分もよく受けてきた。その度に「なんで?」と思ったりしてその人の言うことに嫌々従ってきた。最近は自分は自分、他人は他人というスタンスで生きているからそういうことを言われても気にしなくはなくなってきている。でも、親友や家族がそういう差別的な発言をしているとおかしいなと思うことはやっぱりある。自分自身でも差別的な発言はしないように意識しているが、不意に出てしまったり、頭の中で考えることはある。なので今回の差別と嫌いの違いは聞いていて、かなり難しいなと感じたし、考えさせられる問題だった。

ここでは一部のご紹介となってしまいましたが、本当にさまざまな感想をいただきました。
もちろん、何をどのように感じるかは自由です。
そして、感じたことを今後どのように活かすか(活かさないか)もまた自由です。
さあ、あなたはどうしますか?



さて!いかがでしたでしょうか?
以上が、今回生徒のみなさんにお伝えしてきたことのまとめです。

今後もふむふむの活動をとおして、人権学習を身近に感じてもらい、ひとりでも多くの方が自ら考える力を身につけ、すべての方が安心して生活できる社会をめざしていきたいと思います。


そして、生徒のみなさん。
困ったことや、周りには言えない悩みがあったり、自分なりに考えたことを伝えたくなったりしたら、いつでも連絡ください。
ふむふむはみんなからの連絡を待ってます^^

ふむふむHPはこちら
ふむふむ公式LINEアカウントはこちら


こちらもご覧ください!


いいなと思ったら応援しよう!