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マンチェスターシティ22-23選手名鑑


初めに

プレミアリーグが開幕して早くも2ヶ月。今更ながら今シーズンのマンチェスターシティの選手名鑑を作ってみました。昨シーズンの印象的だったプレーを羅列してますのであんなことあったな〜みたいな感じで読んで頂けたら嬉しいです。


選手紹介

#2 🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 K・ウォーカー
マンチェスターシティが世界に誇る鉄壁右SB。
ネイマールやエンバペを1人で止める圧倒的な守備力を持ちつつ、時にタッチライン側をものすごい勢いで駆け上がり攻撃参加する。
ホームエティハドでのPSG戦で基本的に後ろに残ってカウンターに備えていたが機を見て駆け上がりゴールを演出した。
昨シーズンもウォーカーに助けられた場面は何度もあり、変えが効かない選手の1人である。それ故にCL準決勝のマドリー戦ではウォーカーがいない時間での失点が響いてしまった。
シーズンの最終戦では怪我の影響でスタメンを外れたがギュンドアンが逆転ゴールを決めた際はものすごい勢いでコーナーフラッグの方へ走って行った。(頑張れば出れたのでは?)
CLとリーグ戦のビッグマッチで元気で居てもらうために怪我と無駄なカードにだけは気をつけてほしい。

#3 🇵🇹 R・ディアス
今シーズンで加入3年目を迎えたポルトガル人CB。加入1年目ながらDFリーダーとしてチームを牽引した20/21シーズンと比べると昨シーズンは怪我に泣かされ、出場試合数も減らすこととなった。
しかしながら攻守における貢献度は高く、持ち前のリーダーシップで将来的にキャプテンになるのは間違いないだろう。
ルベン・ディアスの昨シーズンのプレーで好きだったのがスタンフォードブリッジでのチェルシー戦の後半ロスタイム。ハーフウェイラインくらいの高さで入れ替わったらピンチになるところをルカクに対してカード覚悟のハードタックルをして止めたところ。
前年に3連敗を喫した相手に何としても勝つという闘志が感じられたプレーだった。
ポルトガル代表でも主力として出場することが見込まれるがとにかく、とにかく怪我だけには気をつけてほしい。

#4 🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 K・フィリップス
フェルナンジーニョ退団に伴い、リーズから獲得されたイングランド人MF。移籍確定みたいになったときに出た背番号4のユニホームとの合成写真が異常にかっこよかった。
プレシーズンではCBとして出場することもあったがアカンジが獲得されたことにより、基本的にはロドリのバックアッパーがメインになるだろう。
ビエルサとペップという狂人監督2人の下で活躍するというメンディーにはできなかったことをやってほしい。

#5 🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 J・ストーンズ
20/21シーズンはルベン・ディアスの加入によって復活及び進化を遂げた。CLでも互いに良いプレーを見せる度にハイタッチをしたり、健闘を讃えあってチームを初のファイナルは導いた。
そして、契約延長。誰もがルベン・ディアスとストーンズがメインになるのかと思いきや昨シーズンは怪我もあり、再び3番手へ降格。期待値からすると残念なシーズンになってしまったがレアルマドリーとの1stlegではまだ万全ではない中RSBとして先発し、36分まで頑張ったりと魂は見せた。
また最終節のヴィラ戦でも出場が危ぶまれたが何とか間に合わせ、後半の頭からは空中戦で狙われていたフェルナンジーニョに変えてジンチェンコをLSBに投入、カンセロがRSBへポジションを移し、ストーンズラポルトのコンビで最後の45分をプレーすることができた。
ラポルトよりも無理の効く対人守備、ロジカルなポジショニングとSBもこなせるインテリジェンスの高さと持ってるものは間違いない。だからお願いだよ、ストーンズ。君を"最高の選手"だと言わせておくれ。

#6 🇳🇱 N・アケ
SBとCBをこなすオランダ人DF。昨シーズンはアーセナル戦でラポルトのミスからゴールに吸い込まれそうなボールをギリギリのところでクリアした。
身長が特別高いわけではないがヘディングでも強さを見せる。少ない出場機会ながらリーズ戦ではホーム、アウェイいずれでもゴールを決めている。
移籍市場ではトゥヘルチェルシーの獲得候補に挙がり、個人条件では合意に達したもの結局実現せず、残留。
髪型に似合わず、何か地味だけどSBとCBのバックアッパーとしての活躍に期待

#7 🇵🇹 J・カンセロ
20/21シーズンにカンセロロールでブレイクした人。
両サイドでプレー可能であり、左サイドで起用された際にはPA手前からファーサイドに走り込む味方を狙ったパスで決定機を演出する。アウトサイドでのパスも得意としており、エバートン戦ではスターリングのゴールをアシストした。ポルトガル人でアウトサイドの名手と言えばクアレスマだが、カンセロもクアレスマもプレーを見て影響を受けたらしい。
右でも左でも結構強引にシュートを打ったりしてるので自分のセンスのままにプレーするのが好きなタイプだと思われる。
最終節でギュンドアンが逆転ゴールを決めた後、ペップとキャプテンのフェルナンジーニョ、同じポルトガル出身のB・シウバの3人から指示を受けるあたり、チーム内でも「あいつにはちゃんと言わないと勝手にやっちゃうから」とか思われてるのではないだろうか。
実況の下田さんが過去に「ネイマールはネイマールというジャンル」と仰っていたがカンセロも多分そういうタイプなんだろう。カンセロが守備でもちゃんとしてたらそれはもうカンセロじゃない的な。

#8 🇩🇪 I・ギュンドアン
ビッククラブにおける4番手の選手というのは非常に難しい役回りを要求される。
CL3連覇のレアル・マドリーにおいてはコバチッチがそうだった。クロースモドリッチカゼミーロと偉大な3人の先輩が前にいて、時にはモドリッチ役、時にはカゼミーロのバックアップ、時にはメッシのマンマークなんかを任される。日頃から美しいトライアングルに見慣れているファンも納得させるのは難しい。
シティにおいてはギュンドアンがそうであろう。D・シルバやフェルナンジーニョが健在の際にはIHとアンカーをこなした。
20/21シーズンはカンセロロールと0トップによって秘めていた得点能力が開花して中盤以降得点を量産した。
昨シーズンはB・シウバ、デ・ブライネ、ロドリが圧倒的だったこともあり、4番手に戻る形になってしまったがそれでもチームをしっかりと支えた。得点能力も高いけどプレス耐性も高いのが魅力。
最終節ではB・シウバとの交代で入り、2得点を決めてチームを2年連続の優勝導いた。
言い方が正しいかわからないが4番手にギュンドアンがいる限りシティは強い。

#9 🇳🇴 E・ハーランド
遂に、遂にやってきたノルウェーの怪物。
獲得競争においては最後はマドリーとの一騎打ちになったがマドリーがエンバペ獲得に集中したために思いの外容易に獲得が決まった印象。
裏への抜け出すスピードとシュードの威力はザルツブルク時代から桁違いであり、デ・ブライネの高速クロスとの共演でゴールを量産してくれるでしょう。
足下が固いとの声もあるがペップの下で十分改善できると思われる。
シティファンへのお披露目の場で「1番対戦したいチームは?」と聞かれた際に「この名前を言いたくはないがユナイテッドだ」と答えて既にファンの心を鷲掴みにしている。
シティズン待望の9番、次のサッカー界を担う存在だけにプレッシャーは計りしれないだろうがそれすらも容易に跳ね退けてくれることを期待したい。

#10 🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 J・グリーリッシュ
昨季アストン・ヴィラから加入したイングランド人MF。
今シーズンは左WGでの起用が多かった。数字は物足りないものとなってしまったがカットインだけでなく、縦突破もしたりとらしさは見せた。
チームに代表でもチームメイトの選手が多いため、既に馴染んでいる様子である。
優勝セレモニーでは「アストン・ヴィラのときにウォーカーに勝ったからペップは僕と契約したんだ」と言ってペップを笑わせていた。
カットイン型の左WG、高額な移籍金、夢を叶えての移籍、イケメンと奇しくもグリーリッシュがシティに移籍した後にヴィラに加入したコウチーニョのバルサ移籍と重なることが多いのが若干不安になるところ。
いずれにしてもB・シウバやマフレズも2年目に飛躍したように1億£の男の真価は今シーズン問われる。

#14 🇪🇸 A・ラポルト
昨シーズンはストーンズの復活及び進化に伴い出番を減らしたがそのストーンズが怪我に悩まされたことで再び出場機会を得ることになった。
ビルドアップ時に手前や背後にボールを出せる左足は貴重。
おそらく緊張しやすいタイプのため、エラーが出ることもあるがシーズン終盤ではヴィラ戦で膝を負傷したにも関わらず最終節まで無理を強いて出場してくれた。ルベン・ディアス、ストーンズといった他のCBが怪我で離脱することが多かった中でラポルトの頑丈さには本当に助けられた。
ハーランド獲得におけるクラブ間合意が発表された際には「今後、彼を後ろから追っかけなくていいのは幸せだね」とのコメントした。

#16 🇪🇸 ロドリ
「充実の1年」昨シーズンのロドリにはその言葉がピッタリであろう。
20/21シーズンも素晴らしいパフォーマンスを披露していたがシーズン終盤にかけて調子を落とし、CL準決勝PSGとの2ndleg、決勝のチェルシー戦とスタメンに名を連ねることができなかった。
そんな中で迎えた昨シーズンは攻守に渡って躍動。ビルドアップへの関与、動くときと動かないときの判断、非カウンターへの対応等で成長を見せた。
アンカーの選手ながら7ゴールを記録し、アーセナル戦では93分に勝ち越しゴールを決めてユニフォーム脱いでアーセナルサポーターの前で雄叫びをあげた。
ミドルシュートも得意しており、7ゴールの内4ゴールがミドルシュートだった。
昨シーズンは重要な試合におけるロドリの攻守での活躍が目立った。
アンフィールドのリバプール戦ではリバプールのFKからこぼれたボールをファビーニョが無人のゴールへシュートを放つが何とかロドリ が体を投げ出してブロックした。
最終節でも左サイドからのパスを右のインフロントで合わせて50センチくらいの隙間に通す同点ゴールを決めた。
倉敷さんの言葉を借りれば"世界一ピボーテのポジションにうるさい監督の下でプレーする選手"としてまだまだ成長してもらいたい。

#17 🇧🇪 K・デ・ブライネ
昨シーズンのデ・ブライネ神はビッグマッチでの活躍が目立った。アンフィールドのリバプール戦では同点に追いつくゴールを、エティハドでのチェルシー戦では両チーム唯一の得点をミドルで突き刺した。
コンパニやアグエロといった年長者が抜けたことあってかピッチ上でも人一倍闘志を感じることが多くなった。
特にエティハドでのリバプール戦での気迫は凄まじく、ゾーンに入ってるかのような感じだった。デ・ブライネがカウンター局面でドリブルをしているところをファンダイクがカード覚悟で手を出して止め、起き上がったときにお互いに健闘を讃え合う感じは昨シーズンのベストシーンの1つ。(個人的に)
最終節でのギュンドアンの逆転ゴールもデ・ブライネの凄まじい出足でボールを拾ったところからだった。
今シーズンは怪物・ハーランドとの共演がキャスティングされており、シーズン初戦となったクラブアメリカ戦でも2ゴールと上々のスタート。
プレミアリーグ3連覇、悲願のビックイヤー獲得はこの男なしではあり得ない。

#18 🇩🇪 S・オルテガ
ステッフェンのローン移籍に伴い獲得されたドイツ人GK。
正直、移籍してくるまで名前も知らなかったし、プレーも見たことがなかった。
2ndキーパーにどのレベルを持ってくるかって結構難しい話で数年前のレアルマドリーみたいにナバスとクルトワ2人ともいるみたいな感じだとどっちもレベル高すぎるし、かといってあまりにも実力が乖離してる選手だとチームの戦い方にも影響を及ぼしてしまう。
野球でもサッカーでもチームの軸の選手のバックアッパーをどうするのかっていうのは考えておかなければならない問題。その点においてジャイアンツが2013年のオフに井端を獲得したのは模範解答だったと思ってて。守備範囲は狭くなってきたとはいえGG賞を複数回受賞した選手が坂本のバックアッパーも務めつつ、セカンドやファーストでも出てくれるというのは表現が適切かわからないがこれ以上ないバックアッパーだったように思う。
話が逸れたがもしW杯イヤーの超過密日程の中、国内カップ戦のタイトルも狙うのであれば彼の活躍も必要不可欠。ちなみにハーランドと過去に対戦した際にはゴールを決められなかったらしい。

#19 🇦🇷 J・アルバレス
冬の移籍市場で既に獲得が決まっていたアルゼンチン人FW。
純粋なCFというよりはCFと一緒に使って生きるミュラーみたいな感じだろうか。守備でもキーパーまでプレスに行くし、プレスバックも早い、相手DFの背後やCB-SB間のランニングも上手いのでハーランドだけじゃなくアルバレスも結構活躍するかもしれない。
マフレズやグリーリッシュのように高額な移籍金をかけて取ってきた選手ではないため、序盤は様子を見ながら起用されると思うが是非大きく育ってもらいたい。

#20 🇵🇹 B・シウバ
マンチェスターシティが世界に誇る小さな巨人。
天才的な頭脳とスタミナと走力を持ち合わせた小さな巨人は昨シーズンIH、もしくは0トップでの起用が主だった。ロドリの横でビルドアップをサポートしたり、カンセロが上がった背後をケアしたり、攻撃参加したりと役割は多岐に渡る。
18/19シーズンに比べるとカットインしてのゴールよりも背後に走ってのゴールやゴール前に詰めてのゴールが多かった。これは彼が"走れる選手"だからこそであり、決してごっつぁんゴールではないことは言っておきたい。
20/21シーズンに3連敗を喫したトゥヘルチェルシーにスタンフォードブリッジで勝利した際にはピッチに倒れ込みながらガッツポーズをするシーンが激アツだった。
解説者の戸田和幸さんにはデ・ブライネ同様「大好きな選手」と評されている。

#21 🇪🇸 S・ゴメス
ジャイアンツのセカンドとシティのLSB。リーグを連覇してる間も唯一埋まらないポジションである。2007年から2014年の間、ジャイアンツは6度リーグ優勝をしているがセカンドは木村拓也、脇谷亮太、藤村大介、中井大介、寺内崇幸、片岡治大などが起用されいずれも絶対的な存在とは言えなかった。
同じようにシティも移籍金をかけて獲得したメンディー のコンディションが伴わなかったことでデルフやジンチェンコ、右が本職のカンセロを左に回す形をとってきた。
今夏、ククレジャの獲得を目指したものの10Mの間でブライトンと合意できず撤退、その後はR・ゲレイロやガヤ、グルマルドなど様々な名前が挙がったが最終的にはコンパニの下でLSBにコンバートされたS・ゴメスが獲得された。
左足からのクロスには定評があるようだが守備力は正直未知数。
おでこの広さと短髪という共通点からレアルマドリーのルカス・バスケスのようになってくれたら...。

#25 🇨🇭M・アカンジ
ドルトムントから加入したCB。移籍市場終盤に突如名前が挙がりスピーディーに獲得が決まった。ラポルトは怪我のままシーズンに入り、ストーンズもスペ体質ということを考えるとシティにとっても良い補強だったと言えるのではないだろうか。
まずはCBとしてルベン・ディアス、ストーンズ、ラポルトを休ませる働きが求められるが身体能力が高い分、シティのサッカーに慣れた際には一気にレギュラーなんてこともあるかもしれない。
いずれにしてもW杯イヤー、負けず嫌いで4冠を目指しちゃうペップのチームのバックラインを支えてほしい。

#26 🇳🇬 R・マフレズ
20/21シーズンはCLの決勝トーナメントでの活躍が目立った。
ドルトムントとの準々決勝、2ndlegでは勝ち越しとなるPKを決め、準決勝のPSG戦では2試合で3ゴールを決めチームの決勝進出に大きく貢献した。
昨シーズンはジェズスがRWGにコンバートされたこともあり、序盤はやや出場機会を減らしたが中盤から終盤にかけてはしっかりスタメンで起用された。
ボールを世界一静かに止める技術、わかってても反応してしまう深い切り返し、加入当初よりも上手くなった味方を使うプレー。
素晴らしい選手なのは間違いないのだがどこか持ってない選手なのも事実。
昨シーズンのリバプール戦ではFKを蹴るも惜しくもポスト直撃、その後のデ・ブライネから超絶スルーパスを受けるもアリソンとファンダイクの寄せもあり、ヒーローになり損ねた。更には37節のウェストハム戦でPKを失敗してしまったことで最終節まで優勝争いがもつれることになってしまった。
CITY+のドキュメンタリーの中でシティの練習場を訪れたヴェンゲルに対して「1年間トップフォームを保つのは難しい」みたいなことを言ってるので本人も多少の波は理解しているのだろう。
マフレズのピークがCLのファイナルにきて、"持ってる男"として輝くことを期待したい。

#31 🇧🇷 エデルソン
感情があるのか、ないのか。サイコパスなのか、そうじゃないのか。体にタトゥーはいくつ入ってるのか。もはやその答えを知るのはこのブラジル人GK、本人のみである。
昨シーズンは代表ウィークの影響から欠場したバーンリー戦以外37試合に出場した。リバプール戦ではトラップをミスったところをジョタに寄せられあわやという場面があり、ファンとペップをヒヤヒヤさせたが本人は至って冷静だった。
シティ+のドキュメンタリーでは自宅でのインタビューの際にゴールデングローブ賞のトロフィーに関して「ステッフェンやカーソン、スタッフのサポートがあったからこそだ」みたいな優等生のコメントをしていた。
ハーランドの加入したことで低弾道パントからの直接アシストがまた見られるかもしれない。ちなみにアグエロへのアシストは18/19シーズン、ギュンドアンへのアシストは20/21シーズンと隔年で起こっているので今年は期待大。

#33 🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 S・カーソン
ヒゲと上の前歯が欠けているのが特徴的なイングランド人GK。昨シーズンはホームでのCLスポルティング戦で73分からエデルソンに代わって出場し、パウリーニョのシュートをセーブしてクリーンシートに貢献した。第3GKという立場上、出番は少ないが若手の手本となる姿勢やエデルソンやステッフェンといった他のGKとの関係性の良さはペップからも高い評価を受けている。

#47🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 F・フォデン
昨シーズンと同じく1ポイント差でリバプールを交わして優勝した18/19シーズン、CLでの悲劇的な敗退直後のトッテナム戦で唯一のゴールを決めたのがフォデンだった。
その頃はまだ線の細かった少年もすっかりマンチェスターシティを担う選手になった。
今シーズンは主に真ん中、LWGで起用されることが多かった。
フォデンもB・シウバ同様、走れることが魅力であり、当たり前のようにキーパーまでプレスに行くし、その後の2度追いも行う。
B・シウバと違うのはフォデンの場合は利き足と同じLWGに置いて縦突破ができること。アンフィールドでのリバプール戦ではその縦突破で相手のRSB・ミルナーを翻弄してチャンスを作り、後半には得点もあげた。
今夏移籍したスターリングの序列が下がった要因の1つはフォデンの台頭があったからだ。コロナ中断前のダービーでスターリングはワンビサカ相手に何もできずwhoscoredの採点ではキーパーのエメルソンを除いてスタメン選手の中で最低点を記録してしまった。そこから自信を無くしてしまったスターリングとルベンディアス加入前の苦しいバックライン事情のチームはCLリヨン戦のスターリングが決定機を外した場面で19/20シーズンを終えた。
そして迎えた20/21シーズン、調子の戻りきらない7番とは対照的にフォデンは着実に力をつけていった。アンフィールドのリバプール戦ではアリソンの天井を抜くゴールを決め、CLドルトムント戦では決勝進出を確実なものとするミドルを決めてペップの元に駆け寄った。
シティの元エースでありイングランド代表の10番を移籍に追いやるほどの実力を持つ若武者の物語はまだ始まったばかりである。

#80 🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 C・パルマー
昨シーズンはデビューイヤーとなった。CLのクラブブルージュ戦では途中出場から3分程でCL初ゴールを決め、ホームでのエヴァートン戦ではデ・ブライネやグリーリッシュが起用できなかったため先発で起用され87分までプレーした。
偽9番のポジションでもプレーできるようだがハーランドやアルバレスの加入によって中盤での起用がメインになるだろう。
ハードルは高いがB・シウバのような"走れるテクニシャン"を目指して欲しい。
彼の成長がデ・ブライネやB・シウバをどれだけ休ませられるかにも繋がるので頑張ってもらいたい。

終わりに

ハーランドの獲得が決まった後、DAZNのFOOTBALL FREAKSという番組でハーランドの移籍とエンバペのPSG残留について実況の桑原学さんが「結局1番お金のあるクラブに行ってしまったというのが少し残念」と仰っていた。
この発言は正解であり、不正解でもあるのではないだろうか。確かにマンチェスターシティは外から見たらオイルクラブであり、お金があるからハーランドを獲得できたのだろう。それは間違いない。
でも本当に財布の紐が緩いお金持ちなら昨夏にケインを獲ってるばずだし、今夏もククレジャを獲得できたはずだ。
シティにはPSGのようにメッシネイマールエンバペの給料を払うお金はないし、マドリーのようにセルヒオ・ラモスが退団したかと思ったらアラバやリュディガーといったCL優勝チームのCBがフリーで加入してくれるブランド力もない。はたまたバルセロナのように何回も引くレバーもない。
でも1つだけPSGにもマドリーにも負けないものがあってそれが多分プロジェクトってやつだ。ハーランドはマンチェスターシティのスポーツプロジェクトは世界一と発言していた。事実、強豪ひしめくプレミアリーグで5年間で4度優勝したし、優勝を逃した19/20シーズンもなんとか2位でフィニッシュした。選手の補強に関しても近年でほとんど活躍することなくチームを去ったのはFC・PRISONへと移籍したメンディーとレギュラーじゃなかったのに「シティに移籍したのはスペインのビッククラブに行くための踏み台だった」というひろゆき風にいうと"ちょっと何言ってるかわからない"フェラントーレスくらいだ。
金持ちだけど財布の紐は固い、世界一のプロジェクトを持つマンチェスターシティ。その紐の固さが仇となるのか、それとも長年のプロジェクトが身を結ぶのか。答え合わせは2023年6月11日にトルコ・イスタンブールですることとしよう。


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