【読書】嫌われた監督 著:鈴木忠平
概要
なぜ 語らないのか。 なぜ 俯いて歩くのか。 なぜ いつも独りなのか。 そしてなぜ 嫌われるのか——。 中日ドラゴンズで監督を務めた8年間、ペナントレースですべてAクラスに入り、日本シリーズには5度進出、2007年には日本一にも輝いた。 それでもなぜ、落合博満はフロントや野球ファン、マスコミから厳しい目線を浴び続けたのか。秘密主義的な取材ルールを設け、 マスコミには黙して語らず、そして日本シリーズで完全試合達成目前の投手を替える非情な采配……。 そこに込められた深謀遠慮に影響を受け、真のプロフェッショナルへと変貌を遂げていった12人の男たちの証言から、 異端の名将の実像に迫る。 「週刊文春」連載時より大反響の 傑作ノンフィクション、遂に書籍化!
目次
プロローグ 始まりの朝
第1章 川崎憲次郎/スポットライト
第2章 森野将彦/奪うか、奪われるか
第3章 福留孝介/二つの涙
第4章 宇野勝/ロマンか勝利か
第5章 岡本真也/味方なき決断
第6章 中田宗男/時代の逆風 ←ここまで。
第7章 吉見一起/エースの条件
第8章 和田一浩/逃げ場のない地獄
第9章 小林正人/「2」というカード
第10章 井手峻/グラウンド外の戦い
第11章 トニ・ブランコ/真の渇望
第12章 荒木雅博/内面に生まれたもの
エピローグ 清冽な青
遂にベストセラーに手をかける。図書館の予約が回ってきた。
巨人ファンで原辰徳に憧れて今日に至る私は出費を拒みました。
しかし分厚いな。仕事多忙で半分読んでまた予約する流れに。
プロ野球は1990年代まではよくTVで見ていたが社会人になり
新聞、TVのニュース中心になりました。
でも、2004年からの風景はまるでアルバムを見るようでした。
「お~懐かしい!」的な。
2004年 川崎
原辰徳が読売グループの人事異動で堀内政権となり、
プロ野球より目を背けておりましたが、川崎の開幕投手は
またひねくれた奇手だなと感じてました。
当事者の心象風景や落合の狙いに触れ、少し疑問のまま
今日に至っていたものが解消しました。
スポットライトで死に場所を求める川崎、
チームが生まれ変わる必要、もがき苦しむ背中を皆に見せたい落合。
2005年 森野
絶対的な柱立浪からポジションを奪うことの悲壮なる環境
命がけのノックとか、熱狂の時代ですね。今はできないのでは?
三遊間の綻びに気付き、猫に鈴をつけたい落合
2006年 福留
落合との冷たいながらも、しかと繋がっている特異な関係性
一流はシンプル 広島の前田を見続ける
落合「どいけんじ」完全なる模倣から自分だけの技術
福留「この世界好きとか嫌いを持ち込んだら損するだけ」
リーグ優勝、涙してたのは落合と福留の二人
日本シリーズ日ハムに完敗、ドライで殺伐とした落合がそこに
2007年 うーやん ロマンか勝利か
打撃は三割、守りは十割狙える
チームとは共有物を増やすことでは?
一方境界線を鮮明にし信用するものを減らしていく落合
藤川球児対タイロンウッズのストレート11球勝負
「答案用紙、正解と思うから書くんだろう?」
強いチームではなく勝てるチームを作る
負けたら意味がない、何の意味もない
落合の答案用紙とは?
2007年 岡本
クライマックスシリーズで2位だが日本シリーズは
先発は山井
宇野と森の落合からの距離
投手がゼロに抑えれば負けない
2004年日本シリーズ、立浪谷繫の温情陳情で続投、打たれる
以後、信じるものを減らしゆく落合
山井の完全投球、が岩瀬が準備を
続投か、継投か
落合「どうする?」森「…」
山井、空気を読んで交代を希望 最後は岩瀬が相応しいと
落合の答案用紙
これまでシリーズで負けてきた。俺の甘さ。
でも負けてわかった。どれだけ尽くしてきた選手でも、
ある意味で切り捨てる非情さが必要
監督っていうのは、選手・スタッフ・その家族も
全員が乗っている船を目指す港に到着させなければならない。
誰か一人のためにその船を沈めるわけにはいかない。
2008年 中田
落合と稲尾
稲尾さんのいないロッテにいる必要はない。 有藤監督
そもそも万人に認めてもらおうなんて思っていない
スカウトは10年先を見据えて仕事しろ(星野)
落合、即戦力を取ってくれ 高校生はひとりもいらない
ポジション固定化、チーム低迷
これまで立浪、福留、今中らを取ってきた
この年は大田泰示を進言するも、落合は野本に
中日新聞の埋蔵金お先細り傾向、球団の独立採算化
このままでは勝てなくなる…
WBC日本代表監督就任? 中日、選手全員参加辞退
怪我して飯食えなくなったら誰が補償してくれる?
原監督のもと、世界一になる。 悪役の中日
自分が他人の望む通りに振舞っても、その先に自分の欲しいものはない
理解されることを期待していない
真理をついていると思うけど、一般的にはひねくれてますね。
熱い正論がとかくもてはやされる時代において逆風強し。
当方も本当のことをいっているつもりが、
確かに正論ではなく、きれいごとでもないので、
職場が静まり返ることがあり、
落合の言動には共鳴するものがあります。
が、このやり方が大多数になっちゃったら世の中が
ダメになったしまう気がします。
当方は、もはや非主流派として会社では細く長く生きようかと
思っています。
会社からの給料減ったら、会社以外のところから稼げる
リスキリングとやらを進めようと思っています。
大したことはまだやってないですが…
図書館の返却期限来てしまったので、後半は再予約の入手後に
まとめたいと思う。
完