
【レビュー】ローズダービー
乱闘、激しいトランジション、サポーター同士の煽り合いなど宿敵同士の対戦というのもあり、熱狂に包まれたエランド・ロード。スコアは2-4でマンチェスター・ユナイテッドが勝利。そして、プレミアリーグ史上最多の700勝目を飾った。
STARTING Ⅺは以下に示した通りである。

●前半
リーズは基本的にマンツーマン守備である。マンチェスター・ユナイテッドはそれを上手く利用する。ファーストフェイズで1トップvs2CBで数的有利に。後方はマンツーマン対応であるため、CBからの持ち出しは非常に有効的である。この試合ではリンデロフがドリブルで持ち運ぶのが目立った。ゴールキックでも前に蹴らずにCBに渡し、後方から攻撃を組み立てていた。他にも、リンガードが内側に絞って自ら再度ワイドのスペースに流れてリンデロフからパスを貰う役割をこなしていた。(マンツーマンを利用。)
ラングニック体制以降、ダロトがスタメンだったが、今回はワンビサカが先発に選ばれた。これには明確な理由がある。それはリンデロフの攻撃力を活かすためだ。ワンビサカは幅を取り、リンデロフが持ち運べるスペースを提供し、カウンター対策でそのまま後ろに残る。2点目はこのパターンから生まれた。リンデロフが持ち運び、降りてきたサンチョとワンツーでフォーショーとフィルポを置き去りに。そして、ゴール前まで行き、サポートしに来たサンチョに渡し、クロスを上げてブルーノのヘディング弾でゴールネットを揺らした。


守備ではブルーノがコッホ(アンカー)をカバーシャドウで対応しつつ、2CBにロナウドとともにプレスをかける。しかし、アンカーに対してはカバーシャドウでの対応且つダブルボランチ(ポグバ、マクトミネイ)はIHを見ているので、アンカーへパスを通されやすく、前進されてしまう場面があった。
WGが外切り(主にSBをカバーシャドウで対応。)でCBへプレスをし、ブルーノがアンカーをマークする守備も散見された。
●後半
後半は両者、点を取るために前がかりになり、トランジションが激しくなる展開に。
後半からリーズは2枚替え。ジョレンテとハリソンに変えて、ハフィーニャ、ゲルハートを投入。RWGにハフィーニャ、LWGにジェームズ、トップ下にロドリゴ、1トップにゲルハート、ダブルボランチにフォーショーとクリヒ、RSBにダラス、LSBにフィルポ、CBにエイリングとストライクで4-2-3-1を採用。後半序盤からインテンシティが高く、53・54分と立て続けにゴールを決める。
マンチェスター・ユナイテッドも反撃に出る。66分にポグバ、リンガードに変えてフレッジ、エランガを投入。リーズの勢いを消すかのようにハイプレスを仕掛ける。そして、70分に高い位置でボールを奪い、ショートカウンターが炸裂。ペナルティエリア内のハーフスペースで受けたサンチョを追い越すように外回りでフレッジが侵入し、サンチョがフレッジへラストパス。そして、ニアをぶち抜き、再びマンチェスター・ユナイテッドがリード。
85分にロナウドに変えてヴァランを投入し、5-4-1へ変更。マンチェスター・ユナイテッドがリードして以降、リーズはロングボールまたは中途半端なクリアが多くなり、ユナイテッドの時間帯が続く。その中で87分にリーズの中途半端なクリアを拾い、マジシャンであるブルーノが2人をいなしてエランガへラストパスを送り、勝利の決定弾。
●コーナーキック
34分に今シーズン初となるコーナーキックからの得点を決めた。
マグワイアはボックス枠付近を初期の立ち位置として、ゴールエリア付近のセントラルゾーンへ思いっきり飛び込めるようにする。
コーナーでもマンツーマン対応のリーズに対してマグワイアにマーク付こうとする選手をポグバが間に入り妨害。そして、セントラルゾーンを空けるためにロナウドとリンデロフがニアへ走り、相手を引きつける。そして、マグワイアが見事にヘディングで先制弾を叩き込んだ。
リーズの弱点を突いたマンチェスター・ユナイテッド。90分間通して見ごたえがあって非常に楽しい試合でした。