えん
Twitter詩をまとめました。
主にnoteに更新した詩と散文のまとめです。
君のいない世界 例えば 知らない花に名前をつける 調べればわかるけど わたしがつけた名前で呼びたい そんな 独占欲と執着心があればよかった 君がいない部屋の隅で丸まっ…
妖艶 交わる 記憶の片鱗で 絡まる手 白い肌 細いうなじ 言葉無くとも 罠に落ちた まるで蜘蛛の巣の蝶 逃れられない 視線の先には いつも 後ろ姿の貴女 残り香を 纏う布 (…
ココア共和国2月号に投稿した詩を掲載していただきました。電子版290ページ谷田江湖(たにた えこ)「はるかかなた」です。 短い詩です。 冒頭はこんな感じです。 『ココア…
今更ですが……ココア共和国10月号に投稿した詩を掲載していただきました。電子版319ページ谷田江湖(たにた えこ)「人魚姫にはなれない」です。 冒頭はこんな感じです。 …
伝言 言葉なく 託す 冬の日 あたたかな木洩れ日 優しい白 ひとりになる 孤独ではなく ただ ひとりになる (20201212) 流れ星 消えゆく星に どうして人は 祈るのでしょ…
深海 太陽も見えない海の底で 夢をみた 想像の虹の下で 笑っている人魚の姿を 何も響かない静かな海の底で 声を聞いた 子守歌のように心地よく 誘惑する悪魔の囁きを こ…
きみはいつも目を閉じていた なにも映さない目 なにも認識しない脳 きみはすべてを理解しているみたいに 天を仰ぐ その時だけ目は見開いていた 人混みの中をかきわける ぶ…
しおり 青春の一ページ 並んだ机 黒板の落書き 運動場に響く声 今でもよみがえる あの日 返せなかった 言葉に 忘れ去られた しおり 黄ばんだ紙の匂い この本の タイトルは…
ひとりぼっち まるで永遠だ 見開いた瞳の先に 未来なんて描いてくれるな 何者でもないきみとぼく 唯一無二であるはずなのに 忘れ去られる 存在でしかないなんて まるで世…
花火 はしゃぐ子ども 冷えたスイカ 線香の香り 空を見上げる 花火の音 鎮魂の祈り 少し寂しい 蝉の声も 止んだ (20200802) ひとり疎開した 祖母の恐怖を わたしは知らな…
ココア共和国電子版に今月も投稿した詩を掲載していただきました。354ページ谷田江湖(たにた えこ)「おばあちゃんち」です。 子供の頃夏休みに訪れたおばあちゃんの家をイ…
「今は」 8月15日正午 気温34度東京新宿 いつもと変わらない景色 見つからない影 子どもの泣き声 夏の匂い 歪む時空 この時期になると 体が本物じゃなくなる 夏は嫌いだ …
「わたしは知らない」 ひとり疎開した 祖母の恐怖を わたしは知らない 無口になった 祖父の傷を わたしは知らない もう知ることができない それでも祈る 平和を 知るも…
楽園への目印 涙に溺れて 痛みを抱えたまま 愛と呼ばれるものを 覚えて 傷は癒えぬまま 手を握り返す者の 弱さを 強さだと知る 守るなんて欺瞞だ このぬくもりに 守られて…
電子版に掲載していただきました。 298ページ、谷田江湖(たにた えこ)名義『夕暮れのカフェテラス、アールグレイ』です。 タイトルは何のひねりもなく。夕暮れとアールグレ…
『バウルを探して 〈完全版〉』(川内有緒文、中川彰写真、三輪舎、2020)が出るという情報を、著者の川内有緒さんのTwitterで知り、絶対に手に入れなければと思っていた。 …
2021年3月31日 23:20
君のいない世界例えば知らない花に名前をつける調べればわかるけどわたしがつけた名前で呼びたいそんな独占欲と執着心があればよかった君がいない部屋の隅で丸まって目を瞑る泣きたい気持ちのはずなのに穏やかでわたしは知らない花の名前を呼ぶ(20210201)惜別春になると色鮮やかな花々が生を主張し綺麗なアゲハ蝶が舞う雪は溶け風は優しく全てが息を吹き返したように活気
2021年2月1日 23:14
妖艶交わる記憶の片鱗で絡まる手白い肌細いうなじ言葉無くとも罠に落ちたまるで蜘蛛の巣の蝶逃れられない視線の先にはいつも後ろ姿の貴女残り香を纏う布(20210108)たまゆら綺麗ねってほめられる白い手から落ちた鮮やかだったはずの花(20210123)わたしへ強く生きていたい優しくありたいと星に願えなくてもわたしなら大丈夫冷え切った両手を
2021年1月28日 20:16
ココア共和国2月号に投稿した詩を掲載していただきました。電子版290ページ谷田江湖(たにた えこ)「はるかかなた」です。短い詩です。冒頭はこんな感じです。『ココア共和国』いろんな方の詩が読めて面白いです。あと手軽に投稿できるので、自分としてはありがたいのです。また投稿したいと思います♪
2021年1月23日 18:26
今更ですが……ココア共和国10月号に投稿した詩を掲載していただきました。電子版319ページ谷田江湖(たにた えこ)「人魚姫にはなれない」です。冒頭はこんな感じです。すきなことを形にしていくのは、楽しいです。私の詩が誰かに届くのは、不思議な気持ちです。これからもマイペースに投稿しています。
2020年12月31日 22:14
伝言言葉なく託す冬の日あたたかな木洩れ日優しい白ひとりになる孤独ではなく ただひとりになる (20201212)流れ星消えゆく星にどうして人は祈るのでしょうか希望を託すのでしょうか綺麗なものの影に汚れが鳴りを潜める隠れるようにうずくまる君の腹の中本音も弱音も怨みも嫉みも全て私のものだから寄り添いたいと思うのです全て君のものだからどうしたって愛
2020年12月1日 01:10
深海太陽も見えない海の底で夢をみた想像の虹の下で笑っている人魚の姿を何も響かない静かな海の底で声を聞いた子守歌のように心地よく誘惑する悪魔の囁きをここでしか生きられないと知っていたなら僕はずっとここにいた光を探しにいかないか?(20201101)明け方の夢どこかの静かな教会ヴェールに包まれたステンドグラス少女は祈り天使は微笑む少女の祖父は目を閉
2020年11月18日 08:47
きみはいつも目を閉じていたなにも映さない目なにも認識しない脳きみはすべてを理解しているみたいに天を仰ぐその時だけ目は見開いていた人混みの中をかきわけるぶつかる肩は互いに物みたいでうつろな視線と視点定まらない目的地に向かって霧が濃くなる天を仰ぐ水の中で息継ぎするように あの空に一体何があるというのか雲間に歩行者専用道路自由の象徴高速道路もあるとさらに良いどこに
2020年11月5日 03:34
しおり青春の一ページ並んだ机黒板の落書き運動場に響く声今でもよみがえるあの日返せなかった言葉に忘れ去られたしおり黄ばんだ紙の匂いこの本のタイトルは思い出せない(20201006)リモートの恋昔から思ってたこの電話の間に会いに行けるなってそれをしないのが大人それができないのが大人恋なんてどこでだってできるから寂しくないふりをして私達はひと
2020年10月4日 19:48
ひとりぼっちまるで永遠だ見開いた瞳の先に未来なんて描いてくれるな何者でもないきみとぼく唯一無二であるはずなのに忘れ去られる存在でしかないなんてまるで世界はお伽話みんな名前のない役を必死に演じているようで笑い合っても虚しいだけぼくは神様にはなれない(20200906)しずくすくっている言葉の片鱗を大切に大切に抱きしめて乾いた大地を濡らす雨拾いあげた石
2020年9月6日 11:05
花火はしゃぐ子ども冷えたスイカ線香の香り空を見上げる花火の音鎮魂の祈り少し寂しい蝉の声も止んだ(20200802)ひとり疎開した祖母の恐怖をわたしは知らない無口になった祖父の傷をわたしは知らないもう知ることができないそれでも祈る平和を知るものとして大地で育まれる草木が美しいと涙する人のとなりで(20200806)最後まで光求めるきみは
2020年8月28日 21:55
ココア共和国電子版に今月も投稿した詩を掲載していただきました。354ページ谷田江湖(たにた えこ)「おばあちゃんち」です。子供の頃夏休みに訪れたおばあちゃんの家をイメージして書きました。冒頭はこんな感じです。『ココア共和国』は投稿詩中心の詩誌になります。大ボリュームで満足感がすごいので、詩に興味がある方はぜひ読んでみてください!
2020年8月15日 13:43
「今は」8月15日正午気温34度東京新宿いつもと変わらない景色見つからない影子どもの泣き声夏の匂い歪む時空この時期になると体が本物じゃなくなる夏は嫌いだ少なくとも今は・・・・・「時に」この時がいつか過去のものとなる光が射すことを祈って進むことしかできなかったかなしみも苦しみも消えることが許せないわけではないのに誰も気付かない涙が落ちる前
2020年8月8日 17:40
「わたしは知らない」ひとり疎開した祖母の恐怖をわたしは知らない無口になった祖父の傷をわたしは知らないもう知ることができないそれでも祈る平和を知るものとして大地で育まれる草木が美しいと涙する人のとなりで #平和 #原爆の日 ・・・「花火」はしゃぐ子ども冷えたスイカ線香の香り空を見上げる花火の音鎮魂の祈り少し寂しい蝉の声も止んだ・
2020年8月3日 21:43
楽園への目印涙に溺れて痛みを抱えたまま愛と呼ばれるものを覚えて傷は癒えぬまま手を握り返す者の弱さを強さだと知る守るなんて欺瞞だこのぬくもりに守られているのだから指折り希望を数えて日が昇る光が連れてくるあの地平線の向こうが楽園への目印(20200704) 紫陽花とひまわりはらはらと舞った切り落とされた藤の花切り取ったように思い出す刈り取られたチ
2020年7月29日 18:15
電子版に掲載していただきました。298ページ、谷田江湖(たにた えこ)名義『夕暮れのカフェテラス、アールグレイ』です。タイトルは何のひねりもなく。夕暮れとアールグレイの色って似てるな…というのを書いたものです。埋もれてしまいそうな自分の詩ですが、誌面で読んでもらえたら嬉しいです。 『ココア共和国』は投稿詩をたくさん掲載していて面白いので、定期的に購読、また投稿したいと思います。今回載っ
2020年7月29日 15:27
『バウルを探して 〈完全版〉』(川内有緒文、中川彰写真、三輪舎、2020)が出るという情報を、著者の川内有緒さんのTwitterで知り、絶対に手に入れなければと思っていた。この本はずっと手元に残して置く、手にする前から決めていた。『バウルを探して』は文庫版で初めて読んだ。(文庫版は幻冬舎『バウルの歌を探しに』)Twitterのフォロワーさんからおすすめされたのがきっかけだ。詩が好きなら読ん