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99.99%の俺から99.99%のお前に捧ぐ。


99.99を飲んでないなら、今すぐ飲んだ方がいい。コンビニエンス・ストアでCORONAより安く手に入り、CORONAより簡単に酔える。もちろんビールには負けるが、どの缶チューハイよりも美味い。

度数に合わず洗練されたデザインと味。 ただストロングなだけの安酒に腑抜けにされた奴らにプライドと気高さを思い出させる缶チューハイ。それはまるで、乾き切ってボロボロになっちまった誇りに染み込む一雫の蜜だ。「くだらねぇ、俺は酔いたいだけなんだ」といじけてる奴らの自我を取り戻す解毒剤であり、つまり這い上がった先の光を見せちまうドラッグみたいな奴だ。

99.99を毎日飲むようにしてからクリアな美味さは止まらないし、クリアな思考も止まらない。このキレのあるクリアな味わいとともに、砂漠みたいな底辺の毎日をぶち壊してやる。

いつものように不愛想なレジ打ちに代金を払い、すぐに99.99を開ける。

「プシュッ」

その時だった。


【続く】

#逆噴射プラクティス #小説 #99 .99 

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