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大人も楽しめる絵画図鑑

40年ぶりくらいに図鑑を手にした。
自分で買ったのはおそらく生まれて初めて。

本屋さんの絵本売り場にあったポスターを見て、
これは絶対買うぞ!と
半年近く発売日を楽しみにしていた
『小学館の図鑑NEOアート 図解 はじめての絵画』

絵画よりも先に冒頭に書いてあった言葉に痺れた。

絵を描いた人や絵の題名などの知識を得るよりも、
まず自分自身の目で絵を見るという経験をすることのほうが、ずっと大切なのです。

絵を見て、自分なりの感想や考えをもつこと。
その次に絵についての知識を得て、理解を深めること。

それこそが、絵を鑑賞するということの基本です。

正直、子供の頃はまったく絵に関心がなかった。

大人になって、海外のどこどこ美術館の有名な絵が日本にやってくるらしいと聞けば、

どれどれ有名な絵なら一度観に行くか、
くらいの気持ちで赴き、
イヤホンガイドからの情報ありきで作品を観ていた。

そう、あの日までは!

いくつかの企画展や特別展を経て、
なんとなく印象派の絵を好きになっていた私は、

渡仏した際、
ツアーガイドさんがバスの中で話してくれた
『クロード・モネ』の生涯に心を揺さぶられ、
作品よりも画家から絵画にハマっていくことになる。

美術館の作品の隣りにある通り一辺倒な解説ではなく、生身の人間の生き様を通して触れる作品。

1枚の絵を観て、自然と涙が溢れ出してきたのも
モネの作品だった。

初めて絵と対話するような不思議な感覚。

以降、肩書きよりも作品そのものから受ける感覚を楽しみに様々な絵を観に行くことが楽しみになった。

今回のこの図鑑は、
あえて画家の名前や作品名が小さく書かれている。

各ページタイトルも

・こんなドレスを着てみたい!
・こわいけど楽しい、妖怪たちの世界
・この部屋の主役はだれ?
・世界でいちばん速いウサギ
・青い衣服のなぞ
・影っていったい何色だろう?

などなど、子供の探究心や興味をひくだけでなく、
大人も十二分に味わえる切り口がまた絶妙。

作品によっては、絵の一部分が、
実物サイズで掲載されてるから、
全体だとこのくらいかなと想像しては、
まるで作品の前に立っているような感覚も味わえて、

もうね、手元に届いてから毎日開いては、
「面白い!」を連発している。(語彙力...)

数年前にビジネス界隈で流行ったアート思考のように
何かの目的のためにアートに触れるのもいいけど、

あえて目次を見ずに、次のページをめくることさえも
ワクワクしてくるようなアートの楽しみ方。

むしろこの図鑑の構成自体もアートだな。

図鑑を飛び出して、
現地に実物を観に行く楽しみもまた増えた。

素敵な図鑑との出会いに
作り手さんの作品愛に
ありがとう。

#小学館の図鑑NEOアート
#はじめての絵画
#こどものうちに見ておきたいけど
#おとなになっても見ておきたい図鑑

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