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2024/9/30(月)の宿題:社会の蠕動運動

 『今日の宿題』(Rethink Books編、NUMABOOKS)に毎日取り組んでみる72日目。本日は村上慧さんからの出題。

このからだがこの社会をまわしている。
社会の原動力はからだの他にはない。
このからだが食べ物を食べたがることや、排便をしたがることによって経済活動が作動する。
「お腹が減る」ということが、この大きな社会のエネルギーになっているのだ。
お腹が減ることはコストではない。
死んだらお腹は減らなくなってしまうから死んではいけない。
僕たちは「自分たちがこの社会をまわしている」という自信をまだ持てているか。

『今日の宿題』Rethink Books編,157頁

 今、働いてもいなくて、毎日ままならない情緒と闘っている私は当然、「自分たちがこの社会をまわしている」なんて自信をもつことはできない。

 自分の肉体を使って仕事をする人たち、社会インフラに携わる人たち、医療や介護、保育の仕事の人、そういった人々はまさに社会をまわしている人たちという感じがする。
 一方で、私が今までやってきた仕事は、仕組みばかりがあって実態がなく、お金を右から左に移動させることを促進していくための手伝い、みたいに思えた。明日私の会社がそっくり消えてもきっと社会は混乱しないような気がした。
 仕事を辞める前からずっと、私は社会をまわしている一員である自信がない。


 しかし、仕事をしなくてもお腹は減って、だからスーパーに行って買い物して、家に帰ってご飯を作って食べる。会社を辞めて社会と繋がらなくなっても、お腹と社会だけはずっと繋がっている。

 令和の米騒動と言われるくらいお米がスーパーから消えた。そうなってしまった大きな要因は「不安」だと思う。米離れ、みたいなことは言われがちだが、やっぱり私たちの主食はずっとお米で、お米が足りなくなることは飢えに直結する。だから米が手に入らなくなることが不安で、お米をいつもよりも余分に余分にとたくさん買って、そういう人が日本全国に大勢いて、ある種パニックみたいに広がっていったんだと思う。

 そうするとやはり、私たち一人一人のお腹は社会と繋がって、社会を動かしていて、一人一人のお腹の動きはわずかでも、大勢の人のお腹の動きをまとめると大きなうねりになって、それが社会を動かしているんだろうな。


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