2024/9/17(火)の宿題:温かくて甘い
『今日の宿題』(Rethink Books編、NUMABOOKS)に毎日取り組んでみる59日目。ちょっととばして、本日は木村衣有子さんからの出題で「心身をなぐさめるために飲みたい一杯」について書く。
仕事でぼろぼろになっていた頃、煙草に逃げたり、浴びるように酒を飲んだりした。煙草を吸う間は頭を空っぽにできたし、一日の終わりは酩酊して眠らないと気が済まなかった。仕事終わりのビールは至福だ。その後はひたすら焼酎の水割りか湯割り。そのように割れば焼酎は酔える水と言っていいほど飲みやすい。酔い潰れて眠れば嫌なことは何も考えないうちに眠れる。
しかしそんな私でも、心身をなぐさめるために飲みたい一杯は酒ではないと考える。
仕事で疲れていたある日、会社の飲み会の後に上司からセクハラを受けた。そのときはびっくりしすぎて笑ってすませてしまったが、帰ってからショックで涙が出た。
とても嫌だったからすぐに忘れてしまいたかった。煙草を吸ってみた、酒を飲んでみた、でも心のざわつきは晴れなかった。仕事でこんなに疲れて、そのうえ理不尽なことで悩まなければいけないなんて、と心底くたびれた気持ちで煙草を消して酒を捨てた。
そのとき冷蔵庫にあった牛乳が目に留まって、温かいココアのことを思った。
作って飲んでみたら、内臓から体全体がじんわり温められて、ほっとため息が出た。なんとなく心のもやが晴れていくのがわかった。理由はわからないけれど、今夜安らかに眠れそうだと思った。温かい飲み物を飲むことで体の中から心までなぐさめられた気がした。
多分、くたびれはてたときに心身をなぐさめるのは、温かくて甘い飲み物だ。温かさは体を癒し、甘さは心(頭)を癒すのではないだろうか。個人的な意見だけど。
ちなみに今は煙草は完全にやめた。持病に悪いことを知っていて吸っていたので自傷行為の意味合いが強かったように思う。もうやめようと思って吸わなくなった。
また、飲酒は適量になった。これは休職したことが効果抜群だった。酒で蓋をするべきものがなくなったためと思われる。しかし今でもたまに深酒しなければ気がすまないときがある。難儀だなあ。
こちらは私のことが書いてあると泣きながら読んだ本。酒で蓋をしなければ生きられない人への小指さんの目が温かくて、苦しくても寄り添ってしまうこともわかって、とにかく何度も泣いた。読んでください。おすすめです。
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