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2024/10/1(火)の宿題:美術と国境

 『今日の宿題』(Rethink Books編、NUMABOOKS)に毎日取り組んでみる73日目。本日はミヤマケイさんからの出題。

美術には国籍がありますか?
また簡単に移動も出来る、インターネットの時代に国内外の美術と分けることに意味はあると思いますか?

『今日の宿題』Rethink Books編,159頁から一部抜粋

 そんなに詳しくない者の立場からすると、美術を国内外に分ける必要はないような気がする。

 美術館で絵を見ることが好きだ。ムンク、藤田嗣治、ボテロ、エゴン・シーレ、ヒエロニムス・ボスなどが好き。時代や地域は問わず、自分の好きなものだけをつまみ食いみたいに見ているだけの者だけど。
 美術展、それも一人の画家の美術展のおもしろいところは、絵を通じてその人の人生が見られること。学芸員さんの解説を読みながら、考え抜かれた順番で展示された絵を見て、画家に想いを馳せる。まるで画家が主役の一本の映画を見ているような、いや、画家の人生を追体験しているかのように没入できる。だから好きだ。

 なので画家が国内外の人であるとか、いつの時代だとか、そういったこと自体は私にはあまり関係がない。この時代この地域でこういう画風が流行ったからその一帯の画家がに惹かれる、みたいなことが厳密に言えばあるのかもしれないけれど、似ている作風の画家だから好きみたいなこともない。

 先日、国立近代美術館でTRIO展を見た。パリ、東京、大阪の美術館3館に所蔵されているコレクションを持ち寄り、国も時代も違う作者の芸術作品をトリオとして並べて展示し、共通項を見出すというテーマだった。その試みがいいなと思って、ふらっと入った割に図録まで購入してしまった。
 この出題がされた2016年より8年後の今は、アートにおける国境みたいなものが少しずつ削れているのかもしれない。

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