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ゲーミングPCのSSDとHDDは何GBあればいいのか

Q.ゲーミングPCのSSDは何GB必要?
 この質問に対する回答は様々です。
A1.SSDは500GBじゃ足りない。1TBは欲しい。
A2.Cドライブはシステム専用で別途データ専用にDドライブが必要。
A3.HDDも必要。
 などなど様々なアドバイスがあり、集約すると1TBのSSD2個と4TB以上のHDD1個は必要になります。しかしこれは現実的ではありません。
 「ゲーミングPCなら何GB必要!」という正解はありません。


車の定員を決めるのと同じ

「ゲーミングPCのSSDは何GB必要?」は「車を買うなら何人乗り?」と同じくらい漠然とした質問です。
 4人乗りでいい人もいれば7人乗りを必要とする人もいます。
 通勤専用かレジャー用かなど用途によって最適な回答は変わります。
 具体的な使い方がわからないと「必要に応じて」や「できるだけ多く」としか答えられません。

SSDとHDDは保管庫

 SSDとHDDはストレージとも呼びます。
 ストレージとは保管という意味で、データの保管庫ということです。
 保管庫の大きさを決める場合、そこに保管する荷物の量を想定することが大事です。
 整理整頓をして最小限の荷物を厳選する人は省スペースで済みますが、何でも溜め込む人、念のために予備も保管する人、余裕がないと不安な人などは広大なスペースを必要とします。

荷物の量とは

 PCにとっての荷物とは、OSやアプリ、ゲーム、自分で作成したテキストファイルや録画した画像・動画などのことです。
OS(Windows=システムファイル)
 OSは70GB程度です。
 「アップデートでどんどん増える」「240GBはOSだけで一杯になる」と脅かす人もいますが、バージョンアップを重ねたWindows10でも50GB程度です。PCの搭載メモリが増えればOSの容量も増えますが240GBになることはありません。
 最新のWindows11の要件も64GBとされています。
アプリ・ゲーム
 アプリやゲームは公式サイトに必要容量が記載されています。
 動作環境やシステム要件のページで確認できます。
 FF15=100GB以上
 FF15(4K)=155GB以上
 FF14漆黒=60GB以上
 FF14暁月=80GB以上
 ゲームに関しても「アプデでどんどん増える」と言われますがFF14は蒼天も紅蓮も漆黒も60GBでした。暁月になり80GBに増えたので「どんどん」増えている訳ではありません。
 SSDの必要量は70GB(OS)+100GB(FF15)+80GB(FF14暁月)=250GBのように計算します。遊び終わったゲームを削除すれば空き容量は増えます。

システム用とゲーム用とは

 システムとはOS(Windows)のことです。
 OSが壊れ修復できない場合は初期化することになります。この際にOSとゲームが同じSSDに入っているとゲームも全て消えてしまいます。
 そのためシステム用SSDとゲーム用SSDの2台に分けておく方法があります。
 しかし、OSを初期化するとゲームもできなくなることがあります。ゲームをインストールする際にはゲームがどこに保存されたかをOSが記憶しています。この記憶がOSの初期化で消えてしまうと、ゲームが残っていてもゲームはできません。こうなるとシステム用とゲーム用を分ける意味はありません。
 SSDが登場した初期の容量は多くても60GB程度だったのでOS専用にすることもありましたが最近のゲーミングPCはSSD500GB搭載も多く、そこに70GBのOSだけを入れておくのはもったいないことです。500GBあるならOS以外にゲームを入れても構いませんし、わざわざゲーム用SSDを別に用意する必要もありません。 

HDDの容量

 HDDは動画の保存に使われることが多く、録画するつもりがなければ不要です。HDDは安価で大容量がメリットですがSSDに比べると読み込み速度が遅いため、ゲーム保存には適していません。
 またHDDはUSB接続で外付けにすることができるため、PC購入時に内蔵する必要はありません。PCに内蔵するとPC買い替え時に取り出して移設する手間がありますが、USB接続ならPCを分解する必要もありません。
 SSDが500GBや1TBあれば、最初はSSDに動画を保存し、必要な容量を推測してからHDDを購入する方法もあります。HDDは2TB~8TBなどの容量がありますが、大容量1個ではなく、故障時のリスク分散のためあえて小容量に分ける方法もあります。
 SSD普及当初のゲーミングPCはSSD120GB+HDD1TBのデュアルストレージが当たり前でしたが、最近はSSD500GBや1TBが搭載されHDDは搭載されなくなりました。HDDは必要な人だけで使う時代になりました。

購入時の容量は重要ではない

 ゲーミングPCを選ぶ際に大切な項目は、
・CPU(プロセッサ)
・GPU(グラフィックボード)
・RAM(メモリ)
の3項目です。
 CPUのグレードアップは手間がかかります(CPUの規格が変わればマザーボードの交換やメモリの交換が必要なこともあります)。
 GPUはCPUよりは簡単に交換できますが高価なため頻繁に交換するものではありません。
 RAMは追加も交換も簡単でCPUやGPUに比べれば安価です。
 これら3項目に比べるとSSDとHDDは、足りなければ増やせばいいだけでUSB接続の外付けにすればPCを開ける必要もありません。
 そのためPC購入時に重視する項目はCPUとGPUとRAMで、SSDとHDDの優先順位は低くなります。

まとめ

 ゲーミングPCの情報を集めると、ゲームを数百本所有するマニアや最新の大容量パーツを取り入れたマニアの話が聞こえてきます。が、それが万人に当てはまるわけではありません。
 PCの世界はパーツの進化が早いため先行投資が無駄になることが多々あり、必要な時に必要なだけ買い足す方が無駄がありません。
 情報に振り回されず、自分の用途に合致した構成のPCを選ぶようにしましょう。

最近のゲーミングPC事情

 ニコニコロニーには最近のゲーミングPCの情報を集約しています。
 最初から500GBのSSDを搭載したPCが多く、1TBを搭載したPCもあります。240GBのPCでも購入時にカスタマイズで500GBに変更することができます。
 HDDを搭載したPCは少数で、それだけHDDの必要性が薄れたとも言えます。必要であればカスタマイズで追加できます。


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