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ゲーミングPCの選び方 Apex Legends編
Apex Legends(エーペックスレジェンズ)をプレイするために初めてゲーミングPCを買う時の選び方を説明します。
Apex Legendsの動作環境
まず最初に公式サイトで動作環境を調べます。
動作環境は必要動作環境と推奨動作環境がありますが、公式サイトに記述のあるとおり、60fpsでプレイするなら推奨動作環境を目安にします。
「Apex Legends」は必要環境を満たしたPCで快適にプレイすることができますが、滑らかな60fpsのフレームレートで最高のプレイ体験を楽しむためには推奨動作環境を用意する必要があります。
(フレームレートとは)
フレームレートとは1秒間に表示される画像の枚数のことです。
枚数が多いほど映像が滑らかに動いているように見えます。
単位はfps(frames per second)で60fpsなら1秒間に60枚の画像を表示します。
・アニメ、映画:24fpsまたは30fps
・ニコニコ生放送:30fps
・YouTube:60fps
・Nintendo Switch:30fps(本体画面)、60fps(TV接続時)
・PS4:60fps
・PS5:120fps
・PC版ゲーム:ゲームの設定とPCのスペック次第
一般的な1万円程度の60Hzモニタを使う場合は60fpsが目安になります。
最近は144Hzゲーミングモニタが2万円程度と安価になったため、144fpsを求めるゲーマーも多くいます。
推奨動作環境
Apex Legends 推奨動作環境は以下のとおりです。
専門用語が並んでいます。
OS: Windows 7 64ビット版
CPU: Intel i5 3570Tおよび同等品
メモリ: 8GB
GPU: Nvidia GeForce GTX 970 / AMD Radeon R9 290
GPU RAM: 8GB
ストレージ: 22GB以上の空き容量
専門用語を順番に説明します。
OS: Windows 7 64ビット版
OSはPCの基本的プログラムです。部品ではなくソフトウェアです。
Windows 7 64ビット版とありますが既にサポートが終了しているため、現在のゲーミングPCは全てWindows10です。
なお、Macではこのゲームはできません。
CPU: Intel i5 3570Tおよび同等品
CPUはプロセッサーとも呼びます。PCの頭脳にあたります。
推奨CPUはIntel社のCore i5-3570Tですが2012年発売で古いため、2020年発売のCore i3-10100が同等品に該当します。
i3はi5より性能が低く見えますがCPUは毎年のようにモデルチェンジし、2020年発売のi3-10100なら2012年発売のi7-3770より高性能です。
なお、ゲームを配信したり同時に録画をしたりするとCPUの負荷が増えるため、より性能が高いi5-10400を選んだり、動画編集を快適にするなら更に高性能なi7-10700にする選択肢もあります。
シェアの大きいIntel社が有名ですが、最近はAMD社のRyzenシリーズも人気があります。
メモリ: 8GB
メモリはRAMとも呼びます。PC内の作業場所にあたります。
メモリの刻みは4GB、8GB、16GB、32GB、64GBで、ゲーミングPCの主流は8GBか16GBです。
推奨メモリは8GBですが、配信や動画編集もするなら16GBの方が快適です。
GPU: Nvidia GeForce GTX 970 / AMD Radeon R9 290
GPUは映像を担当するパーツです。
GPUはCPUに内蔵されていることもありますがゲーム用としては非力なため、ゲーム専用の強力なGPUが入ったグラフィックボード(グラボ)というパーツをPCに搭載します。
推奨GPUはNvidia社のGeForce GTX 970か、AMD社のRadeon R9 290ですが、いずれもCPU内蔵GPUではなくグラフィックボードのことです。
シェアの大きいNvidia社のGeForceの方が有名です。
GeForce GTX 970は2014年発売で古いため、2019年発売のGTX1650が候補になります。
60fps以上を求める場合は、より高性能なGTX1660などが必要です。
GPU RAM: 8GB
GPU RAMは映像専用のメモリでVideo RAM(VRAM)やビデオメモリとも呼びます(VRAMと区別するために前述のRAMをメインRAMやメインメモリと呼ぶこともあります。)
グラボごとにGPU RAMの容量は決まっていて増設はできません。
GTX970は4GB、GTX1650は4GB、GTX1660は6GBです。
※推奨GPUをGTX970としながら推奨GPU RAMを8GBとすることに矛盾があります。
推奨動作環境のGPU RAMは8GBですが必要動作環境は1GBであることや、推奨GPUのGTX970が4GBであることから、ここでは4GBあればいいと判断します。
なお、GPU RAMが8GBあるグラボはRTX2060SUPERやRTX3060Tiなど、GTXよりも更に高性能なRTXシリーズになります。
ストレージ: 22GB以上の空き容量
ストレージはプログラムの保管場所でSSDやHDDのことです。
HDDは昔からあり大容量で安価です。
SSDはHDDより高速ですが割高です。
SSDには基本的にOSとゲームを保存します。
OS(Windwos10)が40GB以上あるので、SSDは62GB以上必要です。
現在のゲーミングPCは240GB以上のSSDを搭載したものが多く、SSDとHDDの両方を搭載していることもあります。
現在販売されているPCに置き換えたスペック
推奨動作環境のスペックを現在発売されているスペックに置き換えると次のようになります。
OS:Windows 10
CPU:Intel Core i3-10100
メモリ:8GB
GPU:NVIDIA GeForce GTX 1650
ストレージ:SSD62GB以上
PC選びで優先する項目
PCを選ぶ際は、最初にCPUとGPUに注目します。
メモリとストレージは購入時に追加できるので、後回しで構いません。
OS:Windows 10しかない
CPU:優先項目
メモリ:購入時にカスタマイズ可能
GPU:優先項目
ストレージ:購入時にカスタマイズ可能
DVDドライブ:購入時にカスタマイズ可能
キーボード・マウス:別途購入可能
Wi-Fi(無線LAN):別途購入可能
オフィスソフト(ワード、エクセルなど):購入時にカスタマイズ可能
以上の他にCPUクーラー、CPUグリス、マザーボード(チップセット)、電源、ケースファン、パーティション分割などの項目がありますが、基本構成のままで構いません。
ゲーミングPCはデスクトップが基本
ゲーミングPCはタワー型のデスクトップPCが基本です。
タワー型とはPC本体とモニタが分離したタイプのことです。
(画像が表示される部分がモニタで、隣の箱がPCです。モニタをPCと勘違いし隣にあるPCを謎の箱と呼ぶ人は、テレビとPS4の関係をイメージすると理解できるはずです。)
デスクトップPCにはモニタとPCが一体化した一体型デスクトップPCもありますが、グラボが付いていないものが多くゲーム向きではありません。
ノート型PCは画面が小さい、画面とキーボードの位置関係を調整できない、モニタやキーボードの故障でもメーカー修理や丸ごと買い替えになる、バッテリー駆動時間を伸ばすために性能を抑えている、デスクトップより割高などのデメリットがあるので、どうしても持ち運ぶ必要に迫られた人にしかおすすめできません。
具体的なPC選び
推奨動作環境の各項目を満たしていれば、購入は家電量販店でもPC専門店でも店頭でもネットでも構いません。
PC選びのサイト【ニコニコロニー】にはPC専門店のPCの候補を掲載しています。
最後に
「ゲーミングPCが欲しいけど、選び方がわからない」
→ゲームの推奨動作環境を確認しましょう。
「ゲーミングPCの種類が多くて迷う」
→CPUとGPUに着目し同等のPCで比較して検討しましょう。
「光るPCが欲しい」「光らないPCが欲しい」
→推奨動作環境を満たしていればデザインは自由です。光るPCは基本的に割高なため予算と相談しましょう。光るPCが目を引きますが光らないPCもたくさんあります。
「ゲーミングPCと普通のPCの違いがわからない」
→大きな違いはグラボがあるかどうかです。
Intel UHD GraphicsはCPU内蔵GPUの名称なのでグラボはありません。
「i7で20万円のPCを買ったのにゲームがカクカクする」
→i7でもGPUがゲームの推奨要件を満たしていないとカクカクします。
「5万円のPCや40万円のPCがあって相場がわからない」
→グラボ搭載のゲーミングPCは5万円では買えませんが40万円は高すぎます。値段ではなくゲームの推奨動作環境を満たす性能で選びましょう。