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山より海派。絹ごしより木綿豆腐派。トロより赤身派。鶏はモモよりムネ肉派。とりあえずビール派。スマホでもローマ字入力派。犬も猫も派。noteは基本、備忘録として下書き派。

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山より海派。絹ごしより木綿豆腐派。トロより赤身派。鶏はモモよりムネ肉派。とりあえずビール派。スマホでもローマ字入力派。犬も猫も派。noteは基本、備忘録として下書き派。

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愛犬・外飼いトイプードルの思い出01

それは突然の訃報だった。 長野に出かけていた家族から、一緒に連れていったいた愛犬が「死んじゃった」と連絡が入ったのだ。 「えっ、どういうこと!?」 ゴールデンウィークは長野の林の中にある別荘(といっても質素な小屋だが)に犬連れで行くのが、その家族の定例行事だ。その別荘の外で、アウトドアチェアに座ってコーヒーを飲んでいた時のこと。 その周りできままに過ごしていた愛犬に、高い木の上のから枝が落ちてきて直撃したと。「ワン」とも「キャン」とも言わず、パタリと倒れてしまったと。事の

    • 愛犬・外飼いトイプードルの思い出50

      愛犬の名前は「ちゅー」と言った。15年前に家に来た時、今はもう独立している家族が付けた名前だ。高齢家族は「ちゅん」と呼んでいた。「ちゅん」じゃなくて「ちゅー」だよ、と何度訂正しても、決して直ることはなかった。 まあ「ちゅー」でも「ちゅん」でもいいけれど、どちらもあまり犬らしくない名前だ。ネズミなんだか、スズメなんだか。 そういえばその昔、2回出産をして4匹の子犬を産み、捨て猫の面倒までみた、賢くて母性本能豊かなシェルティを飼っていたことがある。その犬の名前は「キティ」だっ

      • 愛犬・外飼いトイプードルの思い出49

        私が愛犬に初めて買ってあげたもの。それは散歩用のハーネスだ。 愛犬は長いこと、首輪にリードを直接つけて散歩に出かけていた。それだとグイグイ引っ張った時にノドが苦しいだろうから、高齢家族から朝の散歩を引き継いだ時にハーネスを買ったのだ。 ある日曜日の朝、メジャーで胴回りを測っていると、今は家を出て独立した家族がその様子を物珍しそうな顔で見ていた。 採寸後、まずは地元のペットショップへ。ハーネスの種類を確かめ、店員さんにアドバイスなんかを聞き、それから近くのドンキホーテに行

        • 愛犬・外飼いトイプードルの思い出48

          今日は愛犬の四十九日だった。歴代のペットと同じように、家の庭に埋葬する予定だったのだが……。高齢家族の一人が異を唱えた。「可愛そうだからもう少し家の中に置いておいてあげようよ」と。 いわゆる届け出上の飼い主ではなかったけれど、なんだかんだと長年にわたり日々の世話をしていたのは二人の高齢家族だった。だからその意見を受け入れることにした。 いつも生き物がいる家だったけど、高齢家族にとっては15歳の愛犬が最後のペットになるだろうと感じていたようだ。子犬のように頻繁に餌をやらなけ

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        愛犬・外飼いトイプードルの思い出01

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出47

          高齢家族が、こんなものを制作していた。 庭の石から良さげなものを探して、クレヨンで描いた愛犬の似顔。 笑ってるね。これ、墓石になるんだよ。

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出47

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出46

          お下がりの テニスボールが お気に入り でも持ってこいは 覚えられず…… テニスボールをくれくれと催促するくせに、投げたボールは自分だけで遊んで、持ってくることはなかった。もう一回投げてやろうとボールに手を伸ばすと、お腹の下に抱え込んで唸る始末。取り上げるんじゃないよ、一緒に遊ぼうと思ってたんだよ。 飼い主の 気持ちも知らず 一人遊び キャッチボールを したかったのに

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出46

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出45

          愛犬には白内障の初期症状があった。 目が少しずつ白くなってきて、足腰が弱ってきたのか、見えにくくなってきたのか、あるいはその両方なのかよく分からないけれど、階段で時たま躓くようになったり、庭を駆け回ることが少なくなっていた。 トイプードルは白内障になりやすい犬だそうた。 白内障は不可逆の病気だから、動物病院で処方されたビタミン入りの目薬をさしても回復するわけではなかった。それでも、白内障でほとんど目が見えなくなった近所の犬の話も聞いていたので、なんとか進行が遅くなればい

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出45

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出44

          私はきょうだい、いとこの中で一番年下だったので、いつもお下がりをもらう立場だった。昭和だなぁ。そんな私が、令和になってお下がりをあげられるようになったのが愛犬だったのだ。 例えば、部屋着としてさんざん着古したフリースや毛玉だらけのセーター、くたびれた毛布に薄くなったタオルケットなど。 納戸の中には愛犬用の古着入れボックスがあって、とりあえず布類は捨てる前にそこに入れるのが家族の掟だった。 今年の冬、愛犬がお腹を壊した時には日に何度も敷物を替えなければいけなかったけれど、お

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出44

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出43

          預かり犬2匹とともに、おやつに釣られてお座りをする愛犬(赤服)。 この日はクリスマスで、おやつをたくさんプレゼントしてもらったんだった。普段はうちでは買わない、ちょっと珍しいものもあったなぁ。 どれも嬉しそうに食べていたけど、なんだかんだいって常備されている、ドギーマンの「紗」という少し噛みごたえのある、リーズナブルなおやつが好きだったみたい。 それと、さけるチーズが好きだった。お酒のおつまみとして私が食べているものを、家族に内緒で時々こっそりあげていたっけ。 さける

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出43

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出42

          「犬、飼ってましたよね?」 愛犬が突然いなくなって2週間ぐらいたった頃、仕事先でふいにこう話しかけられた。相手は仕事で何度か会ったことのある人で、顔を合わせれば雑談をするくらいの間柄だったから、向こうにしたらただ単に、会話を始めるきかっけだったのだろう。 でも愛犬ロスど真ん中だった私にとって、家族と、近所の散歩知り合いと、それからごく親しい友人以外から犬の話題を振られるとは思ってもいなかったのでひどく動揺してしまい、挨拶もそこそこにその場を離れてしまった。それほど不自然で

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出42

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出41

          今シーズンの冬、愛犬は二度、酷い下痢に見舞われた。 これまでは、柔らかくしたご飯を少なめにして様子を見れば、翌日か遅くとも翌々日にはお腹の調子は良くなっていたのに、今回はちょっと様子が違った。何より、便が緩すぎた。それで時たまお世話になる動物病院で薬を処方してもらうことにした。 そのお陰で、3日目ぐらいにはゆるめのウ〇チにまで回復したのだが……。 それから約1カ月後、前日の夜まで何の異常もなかったのに、翌早朝、説破つまった鳴き声で起こされて様子を見に行くと、案の定お腹を

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出41

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出40

          早朝、玄関のゲージの中で、非常に切ない鳴き声を上げることがあった。それは「お腹が痛いよ、トイレに行きたいよ」という合図だった。 お腹の調子が悪い時は、人間だって説破つまってしまうから、そりゃ犬だって辛いだろう。始めはクーン、クーンと鼻を鳴らし、だんだん大きな声になる様が、なんとも哀れだ。 真っ先に気がつくのは、玄関の真上の部屋で寝ている私だ。いつもの散歩の時間より1時間ほど早いだろうか。慌てて着替えて下りていくが、残念ながら間に合わないことが多かった。 そうなると犬も気

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出40

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出39

          冬の日の朝、小屋の中から自分で毛布を引っ張り出し、日向に運んで、足でならし、その上に寝そべって、気持ちよさそうにうたた寝をする……。その一連の動作を、室内から気づかれないようにそっと見るのが楽しみだった。 ごそごそやり始めるのが、ちょうどNHKの朝ドラの時間帯。だから今でも、朝ドラが始まると窓の外に目をやってしまう。もう愛犬はいないと分かっていても……。 今朝もふと、朝ドラの音楽を聴きながら窓の外に目を向けてしまった。軽くため息をつき、スマホの中をゴソゴソしていたら、こん

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出39

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出38

          ほかの家族にはしなかったのに、私がソファで寝そべってテレビを見ている時だけ、人のお腹の上にのってきたのは、なぜ? 「フカフカして居心地が良かったんじゃない?」 と家族の一人は言うけれど、やっぱりそうだったのかな?? フカフカねぇ……。

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出38

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出37

          これは今冬、一番冷えた朝の写真だ。一晩中、寒風が吹き荒び、水入れの水がカチカチに凍っていた。庭の温度計を見たら、マイナス5度だった。 玄関のゲージの中で寝ていた愛犬は、この日も元気に散歩に行き、朝ご飯を文字通り(写真どおり)ペロリと食べ、日課の腹ごなし吠えをし、小屋から自分で毛布を日向に引っ張り出し、その上で気持ちよさそうに日向ぼっこをしていた。 丈夫な犬だった。

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出37

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出36

          2022-2023の冬用に新調した愛犬の服は、赤と黄緑のベスト2枚。近所のドンキではなく、高齢家族がわざわざコーナンまで行って買ってきたものだ。 還暦を想定し(実際には人間の還暦以上の年齢だったけれど)赤いベストを選んだらしい。高齢家族はすっかりチャンチャンコ気分になっていたけれど、私は知っている……あれは大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手にあやかった商品だということを。だって、背中に小さく「17」と書いてあったから。 まだWBCが始まる前だったので、普段スポーツを見ない

          愛犬・外飼いトイプードルの思い出36