産後うつは誰でもなりえる、でも周りには一人もいない
産後うつ。
およそ10人に1人はなるという。
産後の女性の死因一位。
そんなことは知っている。誰にでもリスクはある。
わかっている、知識はあった。
でも、いざ産後うつになった私は、そのことを受け入れるまでかなり時間がかかった。
私は2人目の出産後、半年たったごろから感情のコントロールが効かなくなり、つまり子どもへのイライラが止められなくなった。
これは「産後うつ」なんじゃないか?
脳裏にチラつくものの、毎日をこなすことに必死であっという間に1週間、1ヶ月が過ぎていく。
眠い目を擦って上の子のお迎えに行けば、同じように乳児を抱えたお母さん達が大変そうながらも笑顔で「おかえり」を言っている。
「みんな大変なんだから」
「イライラしないお母さんはいないよ」
「みんなやってきたことだから」
そうして脳裏に浮かんだ「産後うつ」の可能性は日々のやるべきことに押し流され、
ついに私は3歳の子どもと家の中で目が合うだけで怒りが止められなくなった。
そして夜中、怒鳴り声をあげた自分とその鬼のような私を見つめる子の顔が強烈に頭に思い出され、絶叫して目が覚めた。
経験したことの無い制御不能な怒りを抱えたまま、だんだんと眠れない、起きられない、夜中に起きる、人前で泣く、夫にも発狂するなどの症状が出た。
それでも一息つく間もなく朝も夜もワンオペの毎日は続き、完全な「八方塞がり」だった。
「子育て中、大変じゃない人なんていない」
「みんなやってること」
そして
「誰も、産後うつになんてなってない」
たった一人の地獄。
そして、その地獄の鬼は私だった。
その後、紆余曲折を経てさまざまなサポートと繋がり、ようやく自分がキャパを超えて疲れていることを自覚できるようになった。
ガチガチの体が少しずつ緩む中で葛藤しながら「産後うつ」であることを受け入れられるようになった。
そして今、どん底の時からかなり回復してきた。
なにをもって回復というかは難しいが、ただ自然に「子どもがかわいい」と思えた時、涙がでてきた。良かった、戻ってこれた、と。
まだ体調の波はあり療養中。でも振り返る余裕がある、今こそ記録したいと思う。
八方塞がりな時、強く強く感じたのは
「産後うつは誰でもなりえる、でも周りには一人もいない」という孤独感だった。
実際には10人に一人は居るはずなのに。
リアルに産後うつの人が存在していると知りたかった。知れたからって、快方に向かっていたかわからないけれど。
ただ1人で苦しかったから、産後うつ、まだまだ渦中の人がここにいるよ、と伝えたい。
肩の荷をおろしてあげることは出来ないけれど、肩の荷が重すぎることを自覚できるようになれたら。
もう頑張りすぎてるよ。
どうみても無理しすぎだよ。
そんなこと誰にもできないよ。
うまくできなくても、誰もあなたを責めない。
うまくできなくても、あなたの母親としての価値は下がらない。
うまくできなくても、子どもにとって良い母親にはなれる。
大丈夫、ひとりじゃ無いよ。
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これから、どのようなサポートが役に立ったのか、また、どのような心の葛藤が生まれ、乗り越えたり手放していったのかを自分の整理を兼ねて書いていこうと思います。
体調の悪い時は更新できません。
今も一緒に。少しずつ良い方へ。