昔できなかったライブパフォーマンスの構想を葬る
大学の頃軽音サークルに所属していた。ギターボーカル。ギターを持たないこともあった。サークルのモットーは、みんな楽しく。だから、コピーバンドも自作も、洋楽も邦楽も、バンドもJ-POPも、初心者も上手な人も、色々あった。
ミーハーな僕は、おかげさまでいろんな曲をやれた。けど、構想だけは出来上が理ながら結局日の目を浴びずに、いわゆる「お蔵入り」になったものがある。それだけが心残りなので、ここで書きなぐって埋葬することにした。
新入生歓迎ライブのためにネタを考えている軽音サークルの大学生は参考にするといいよ。
盛り上がることが第一条件なので、コピーバンドにする。コピー元は、
T.M.Revolution だ。
セットリストは、
1.Burnin' X'mas
2.HOT LIMIT
3.WHITE BREATH
の3曲。
この3曲の並びを見て、T.M.Revolutionファンなら気づくかもしれないが、衣装が特徴的な3曲となっている。その期待にそぐわぬよう、もちろん衣装は用意する。自作で。これが目玉。HOT LIMITのように黒タイツを体に巻きつけ、その上からBurnin' X'masのようなマントと帽子をかぶる。黒タイツが隠れるように、分厚い衣装を用意する。
さて、全体の流れだが、まずは普通に「Burnin' X'mas」を歌い切る。
歌い終わったら、「まだまだ暑くなろうぜええ!」などの煽りを入れて、衣装を脱ぎだす。この時、「HOT LIMIT」のイントロを演奏し始めておく。そしてイントロの、
「タラタラタラタラタラタラタラタラターラッタッタータラッタータ」
に合わせて、リズミカルに脱ぐ。脱ぎ終わるまでイントロは引き延ばす。脱ぐと中から黒タイツの男が出てくるというわけだ。あの有名なイントロが聞こえるだけで盛り上がるが、あの衝撃的な衣装まで出てくるとなると、大盛り上がり間違いない。
湧き上がる観客を煽りながら、振り付けを完璧に仕上げ「HOT LIMIT」を歌い上げる。みんなが振り付けを真似してくれるよう頑張ろう!
「みんなのおかげで熱くなりすぎた!!脱がなきゃやってらんねえええ」
などと煽って、上半身のタイツを引き裂く。そこへ、「WHITE BREATH」のイントロの登場!
そうすることで、
「お?次の曲はWHITE BREATH?さっきも脱いだからもしかしてまた脱ぐ?でも次は裸だけど・・・どうする!?」
という期待感を生み出す。ざわついたりニヤニヤしだす。その空気を噛みしめるように、衣装を脱ぐ。観客の期待に応えるというのは、ライブでは盛り上がりのテッパン。
3曲目の「WHITE BREATH」では、
「もう脱げるものがないからこれで最後だあああ」
とか煽って全力で歌い切る。
1曲目からどんどんアップテンポになっていくのでお客さんのテンションもどんどん上がっていく。そのボルテージに合わせて衣装もどんどんなくなっていく。引かれないように体はある程度仕上げておかなければならない。
思い返すと、くっだらねえな、ほんと。大学生のサークルだから許されるノリ。当時は結構面白いし盛り上がると思ってたけど、まあ衣装作りが難しすぎるのもあって、結局披露できず空想のままでお蔵入り。若い10代のノリと勢いでできる芸当だと思うんで今はもうできないけど、間違いなく盛り上がる・・・はず。
黒歴史になったとしても、黒歴史を作るのが若者の役目。
これから新入生歓迎などでバンド演奏をする軽音サークルの学生さん、何かいいネタないかなと探していたら、是非やってみてください。
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