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亀井聖矢凱旋リサイタルツアー2023サントリーホール公演

亀井聖矢凱旋リサイタルツアー2023は、8月9日サントリーホール公演が千秋楽でした。

堅牢な構成と丁寧に作り込まれた繊細さとを兼ね備えた堂々たる演奏でした。

プログラムは以下の通りでした。

前半:
ショパン:マズルカ作品59、幻想曲、アンダンテ・スピアナートと華麗なるポロネーズ
後半:
ラヴェル:ラ・ヴァルス、亡き王女のためのパヴァーヌ
ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3楽章

後半のラヴェルとストラヴィンスキーでは、多彩な音色のパレットを駆使したオケを彷彿とさせるゴージャスなサウンドの中、ウィーンの宮廷での男女のワルツやスペインの宮廷の可憐なワルツ、そして悲劇的な死を迎えたペトルーシュカの悲哀が浮かび、亀井ワールドに惹き込まれました。特に、ペトルーシュカは圧巻で感動しました。

前半のショパンも音色やニュアンスの変化に富んだ演奏でした。ただ、個人的には亀井ワールドに入れてもらえなかったなぁという思いが残り、少し残念でした。次回のショパンでは入れて頂けるよう期待しています。正直言うと、僕の方が入って行けなかった感じ、あまり共感できていなかったのかも知れません。

アンコールは英雄ポロネーズ、ラ・カンパネラ、イスラメイで、スタンディングオベーションの嵐でした。

メンバー限定動画のネタバレになってしまいますが…ペトルーシュカ、「熊を連れた農夫の踊り」を加えてくださるのであればとても嬉しいです。クラリネットの死にそうな音域での演奏とチューバのこれまたしんどい音域での掛け合いが素敵なところ。

高校時代、吹奏楽部の2年上の神先輩が、この部分を吹きながら練習室に入って来られて、ペトルーシュカの存在を知るところとなり、個人的にもかなり練習したところ(側迷惑)でした。ストラヴィンスキーがピアノソロに改編するにあたって、なぜカットしたのか理解不能で怒ってました(前後のつながりも悪いし)(笑)

亀井さんが、ミハイル・ルディみたいにストラヴィンスキー版に自編曲も加えてストーリー性のあるアルバムを作ってくださったら…(何枚でも買います)と妄想しています。一部とは言わず、全編スペシャルアレンジでもOKなんですが(笑)

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