ざっくり仮想通貨vol,4〜アルトコインの価値とは〜
前回までのざっくり仮想通貨vol,3〜仮想通貨の価値とは〜では、
ビットコインがどのような信用と価値を得ているか、について説明しました。
今回ご説明するのは
アルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨の総称)
の価値についてです。
ビットコインの価値について
1、ブロックチェーンにより誰も偽造、改ざんできない
2、特定の国や人に支配を受けない
3、有限である
とざっくり説明しましたが、アルトコインも同じ信用と価値を得ているのでしょうか??
答えはNO!です。
もちろんビットコインもアルトコインも同じ仮想通貨なのでブロックチェーンを利用している部分などは同じですが、
2、特定の国や人に支配を受けない
の部分についてビットコインとアルトコインでは明確に変わってきます。
そもそもアルトコインとは一体どこから生まれたのでしょうか??
アルトコイン(Altcoin)とは、Alternative(代替案) coinを略した造語です。
この言葉から分かる通りアルトコインはビットコインの代わりになるモノとして作られました。
ではビットコインに対してなぜAlternative(代替案)が必要になったのでしょうか?
その大きな理由の一つに
ビットコインのデータが重くなり決済処理にかかる時間が増えてしまう
ということがありました。
ビットコインはブロックチェーンという技術と絶対的な管理者がおらず国にも支配されない通貨として、信用と価値を得ていたのですが当然全てが完璧だったわけではなかったんですね。
上の図のようにブロックチェーンは1本の鎖に繋がれたブロックが新しい取引を処理するために常にブロックが連なって生成されています。
ビットコインが普及すればするほど取引済のブロックは溜まっていきノードが管理するデータ量も重くなりますし、1つのブロックに入る取引件数が決まっているので取引の数が多くなればなるほど決済までの待ち時間も長くなります。
皮肉なことにビットコインを求めれば求めるほどシステムが重く、管理にも膨大なコストがかかるようになりました。
またこういったシステムを改善しようにもビットコインは法定通貨のように管理する1つの組織があるわけではないですし、何よりも簡単に仕様変更できないようになっている部分が1つの信用になっているので改善までは非常に時間がかかります。
じゃあいっそのこと問題点を解決した新しい仮想通貨作っちゃおう!と現れたのが、2019年現在で約2000種類程度存在するアルトコインなんですね。
ビットコインよりも処理速度や安定性が高いモノや、拡張性が高くニーズに合わせてシステムを変化できるモノ、などビットコインの欠点を克服した様々なアルトコインが現れました。
ではアルトコインにおける信用ですが、
2、特定の国や人に支配を受けない
という部分に関していうと
上の図のように運営する組織が技術面やセキュリティ面などでリスクが少ないと信用されれば、ブロックチェーンという安全性の高い技術を採用している点はビットコインと変わらないので価値を得ることが出来ます。
こうしてアルトコインは独自の通貨価値を持つことに成功したのですが、
現状ではアルトコインのほとんどが通貨としての価値も低く、使用できる市場も小さかったり流動性が低かったりでそういった意味ではビットコインのように市民権を得ている仮想通貨は少ないですね。
またそういったコインのほとんどが日本円で買うことができず、ビットコインに変えてからアルトコインを購入、という流れになり為替市場でいうところのドルと同じ基軸通貨としての役割をビットコインが担っているんです。
同じ仮想通貨でも信用という一点においてはビットコインがまだまだ一番なんですね。
ですがそんなアルトコインの中でも
・イーサリアム(ETH)
・リップル(XRP)
・ネム(XEM)
など一定の価値を得て市場のシェアを獲得しているコインもいくつかあり、
これらのアルトコインは国内の取引所で円で買うことができます。
アルトコインの種類は2000種類程度と数多くありますが、その多くが通貨として稼働しているとは言えません。
もしアルトコインを買ってみたいと考えている人は、
自分の買うアルトコインの使用用途は果たして一般社会に溶け込めるのだろうか?
と投資の際には考えていただきたいですね。
ではここで今回のざっくり仮想通貨のまとめです。
・アルトコインはビットコインの欠点を補完した高性能なコインが多い
(決済処理の速度やシステムの拡張性など)
・アルトコインにおける価値とは各コイン運営母体の技術やブランドの信用で決まる。
・まだまだ大多数のアルトコインが通貨としての価値が低く、流動性がない。
以上です!
次回のざっくり仮想通貨vol,5~アルトコイン3つとビットコインを比較〜
ではイーサリアム、ネム、リップルの3種類のアルトコインを例にビットコインとの違いを比べていきます。