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気象一般第56~58回 理解できていない 法令以外の過去問 1/14


第56回一般試験


問5 太陽放射 ステファン・ボルツマン定数⓵

地球大気の温室効果の原理について述べた次の文章の下線部(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①~⑤の中から1つ選べ。ただし,以下の条件が満たされているものと仮定する。

太陽放射は大気層を完全に透過する。
地表面は黒体で全ての放射を完全に吸収する。
大気は地表面からの黒体放射を完全に吸収する。
大気の温度は一様であり,大気および地表面は放射平衡状態にある。

地球に大気がないときの,地表面が受け取る太陽放射量と放射平衡状態にある地表面温度を絶対温度 T₀ とする。図のように大気がある時には,大気上端の放射収支から,大気の上向の長波放射量は (a)地表面が吸収する太陽放射量と等しい。一方,地表面の放射収支から,太陽放射量と大気の下向き長波放射量の和は地表面からの黒体放射量と等しい。また,黒体放射量は絶対温度の (b)4乗に比例する。これらより,大気の温度は(c)2T₀となり,地表面温度は (d) T₀となる。



黒体とは
入射してきた電磁波はすべて完全に吸収してしまうという仮想的物体が与えられた温度で理論上最大のエネルギーを放射する物体のこと。

ステファン・ボルツマン定数とは

放射強度=ステファン・ボルツマン定数×絶対温度の4乗

I=σT⁴

放射強度は絶対温度の4乗に比例す
σ=5.67×10⁻⁸Wm⁻²K


問題を解く
左から順番にいく
大気のない時の地表面温度はT₀である
大気ある時の地表面温度をT₁とする
大気温度をT₂とする
すると
太陽放射は大気を完全に透過するのでσT₁⁴=σT₀⁴
ゆえに
T₁=T₀
地表面からの黒体放射はσT₁⁴またはσT₀⁴
大気の上向き長波放射は太陽放射と同じなのでσT₀⁴=σT₂⁴
すると大気の下向き長波放射もσT₂⁴=σT₀⁴

(a)はあきらかに正、でないと限りなく温度の上昇か下降が続くことになる
(b)はステファンボルツマンの式からその通り正
(c)大気の長波放射はσT₀⁴=σT₂⁴なので、大気温度はT₀=T₂

(d)地表面温度T₁は太陽放射+大気の長波放射-地表面からの黒体放射
なので


σT₀⁴+σT₂⁴=σT₁⁴
σT₂⁴+σT₂⁴=σT₁⁴
σを消す
2T₀⁴=T₁⁴
T₁⁴=2T₀⁴
1/4√T₁=2¹/4√T₀⁴

正解➁

問6 地衡風 コリオリ力➁

北緯 30° と北緯 45° の2つの地点で,いずれも東向きで風速 100m/s の地衡風が吹いているとする。
この2つの地点で,水平気圧差が 4hPa となる南北方向の距離をΔY 30 ,ΔY45 としたとき,ΔY 30 とΔY45 の比(ΔY 30 /ΔY45 )の値として最も適切なものを,下記の①~⑤の中から1つ選べ。ただし,2つの地点で大気の密度は等しく,地表の摩擦の影響は無視できるとし,sin30°=1/2, cos30°=1.7/2, sin45°=1/1.4, cos45°=1/1.4とする。

① 0.6② 0.7③ 1④ 1.4⑤ 1.7


コリオリパラメーターは高緯度ほど大きい。
つまりコリオリ力は高緯度ほど大きい

ある緯度に働くコリオリ力は速度にコリオリパラメーターfをかける

コリオリパラメーターf=2ρΩsinφ


コリオリ力=f×V


地衡風の場合
コリオリ力=気圧傾度力=気圧差/距離差=ΔP/Δn
V=1/2ρΩsinφ×ΔP/Δn


気圧傾度力とコリオリ力が釣り合って吹く風が地衡風

地衡風Vがどちらとも100m/sであれば低緯度ほど気圧差が大きくなければならない、あるいは気圧差も同じであれば高緯度ほど距離は短い
ΔY30/ΔY45は1以下となる
ゆえに
(1/2)/(1.4/1)=


正解④



第57回一般


問4 エマグラム

大気中の温度や水蒸気圧などについて述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。ただし、大気では静力学平衡が成り立っているものとする。

(a)空気塊が内部に含まれる水蒸気を凝結させながら断熱的に上昇するとき、凝結熱による加熱で温位と相当温位はともに上昇する。
(b)空気塊が内部に含まれる水蒸気を凝結させながら断熱的に上昇するとき、空気塊の高度1kmあたりの気温の低下率は、上空ほど小さい。
(c)飽和水蒸気圧は、同じ温度であれば気圧に比例し、気圧の低い上空ほど値が小さい。
(d)乾燥空気塊が断熱的に下降するとき、空気塊の高度1kmあたりの温度の上昇率は、気圧によらない。


エマグラムをすぐ書く

(a)温位は乾燥断熱線で動くので水蒸気が少なくなるほど上昇するが
相当温位は水蒸気を凝結させたときの温度なので変わらない

(b)湿潤断熱線はむしろ大きい

(c)飽和水蒸気圧も飽和水蒸気密度も温度のみに依存するので

(d)その通りで乾燥断熱線で動くだけ
気圧が関係するのは等飽和混合比線だけ


正解⑤


問8 物理量⓷

一般に、物理量の次元は質量をM、長さをL、 時間をTとするとMaLbTcの形式で表すことができる。例えば、重力加速度の次元はM0L1T-2となる。気圧およびコリオリパラメータの次元をこの形式で表すとき、a,bおよびcの数値の組み合わせとして適切なものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。

気圧=単位面積に働く垂直の力
P=

F/A=p(Pa=N/m²)
=kg・m/s⁻²/m²
=kg・m⁻¹s⁻²

コリオリパラメーター=2Ωsinφ
時間当たりに進む角度なので、単位は速度s

正解は④



第58回気象予報士一般試験
問2 湿潤空気④

湿潤空気における気体定数や水蒸気量について述べた次の文章の空欄(a)、(b) に入る数値の組み合わせとして適切なものを、 次の①から⑤の中から1つ選べ。ただし、乾燥空気の平均分子量及び水蒸気の分子量はそれぞれ29と18であり、乾燥空気の気体定数は287Jkg-1K-1、27°cの飽和水蒸気圧は36hPaとする。
理想気体における一般気体定数と乾燥空気及び水蒸気の気体定数の関係から、 水蒸気の気体定数の値は約(a)Jkg-1K-1である。 ある湿潤空気の温度が27°c、 相対湿度が50%とすると、 水蒸気の状態方程式から、 この湿潤空気1m3あたりの水蒸気の質量は約(b)kgである。


解答がさっぱりわからないので晴ノートさんの解答をみる
学科一般~過去問私的解説&ヒント~第58回気象予報士試験 | 晴ノート(はれのーと) (harenote.com)



晴ノートさんより


晴ノートさんより


正解は⓷


しばらく見ないと完全に忘れていた

理想気体の状態方程式
PV=mRT


気圧×体積=質量×気体定数×温度
あるいは
質量/体積=m/V=密度
なので
P=ρRT



問3 混合比⑤

気圧と温度の等しい二つの未飽和空気塊A、Bがあり、 空気塊Aの水蒸気の混合比はqである。空気塊Bに含まれる乾燥空気の質量は空気塊Aに含まれる乾燥空気の質量の2倍で、空気塊Bの水蒸気の混合比は2qである。これら2つの空気塊を混合した空気塊の水蒸気の混合比として正しいものを下記の①〜⑤の中から1つ選べ。ただし、2つの空気塊を混合した後も気圧と温度は変わらず、空気塊は未飽和であったとする。


問題文を整理する

こうなり

こうなる

分かっていても途中で記入ミスで間違ってしまった。



問11 温室効果ガス⑥

温室効果ガスについて述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。
(a)二酸化炭素は、太陽放射のスペクトルの極大付近の波長帯に強い吸収帯を持ち、その大気中濃度は、化石燃料の燃焼、セメント生産、森林伐採などの土地利用の変化などにより増加している。
(b)メタンは、湿地帯や水田での有機物の分解、畜産動物の腸内発酵、天然ガスの採掘などにより発生し、その温室効果は同じ分子数で比べると二酸化炭素より小さい。
(c)一酸化二窒素は、海洋や土壌から、あるいは窒素肥料の使用や工業活動に伴って放出される。
(d)フロンなどハロカーボン類の温室効果は、同じ分子数で比べると二酸化炭素に比べて大きく、わずかな増加でも地球温暖化への影響は大きい。

この問題間違えていないが、一酸化二窒素はあまりでないのでもう一度
正解は④


一回やった問題なのに33問中5問ミス
計算問題は不得意なこと明白なので、とりあえず試験では飛ばして他を間違えないようにする。

明日は専門をやり
残りは法規問題をやる予定。


こんにちは、こちら雨ですが暖かいです。
近場で感染症が増えています。気をつけてください。
いやこちらが気をつけなければいけないです。

今日もいい日にしましょう
good time!

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