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気象 専門、ひたすら過去問第53回 1/19
第53回気象予報士専門試験
第53回
問1 最大風速、最大瞬間風速
気象庁が行っている風の地上気象観測について述べた次の文章の下線部(a)~(c)の正 誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から 1 つ選べ。
地上気象観測では,風速は (a)前 5 分平均値であり,日最大風速は該当日における, 1 分ごとに算出した風速の最大値である。
図は,ある地点の瞬間風速の時系列を示したものであり,8 時 51 分~9 時 5 分,9 時6分~9時8分,9時9分~9時20分それぞれの期間における任意の時刻の前1分 平均値は,4.0m/s、10.0m/s,5.0m/s である。
このとき,9 時 10 分の風速は (b)8.0m/s である。また,この日,この図の時間帯に 日最大風速が観測されたとすると,その起時は (c)9 時 8 分である。
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![](https://assets.st-note.com/img/1674054154171-jajlExjKTc.png)
正解⑤
(a)誤 9:00前10分
(b)誤 9時10分の風速とは9:00前の10分である。
(4✖5+10✖3+5✖2)➗10=6m/s
(c)誤
「最大風速」とは
前10分間を平均した風速。
だから起時という言葉を知らなくても分かるのだが、こうやって1問目からいきなりあせらせている。
最大風速が起こった時刻は?と聞いているので、前10分間の最大を探せばいいだけ。
ちなみに
「最大瞬間風速」とは
0.25秒間隔で測定した風速値を3秒間で平均した値(12個の測定値の平均値)のこと。
問2 観測機器
気象庁で使用している電波や光を利用した観測機器(a)~(c)と、これらを用いて行う観測対象ア~オの組み合わせとして適切なものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。
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![](https://assets.st-note.com/img/1674074919332-yFhAR2qunP.png)
正解②
(a)これはドップラーレーダー
(b)オゾンが夏極から冬極へ運ばれるのはブリューワードブソン対流なので…、オ
(c)シーロメーターとは航空機のために雲底を調べる
問3 ウィンドプロファイラー
気象庁のウインドプロファイラについて述べた次の文(a)~(d)の正誤について、下記の①~⑤の中から正しいものを1つ選べ。
(a)上空に向かって発射された電波が、大気の乱れ等で散乱されて戻ってきたときの電波の強度の情報を利用して、上空の風向風速を測定する装置である。
(b)雨が降っている場合、大気の乱れによる散乱よりも雨粒による散乱が強いため、測定された鉛直方向の速度は雨粒の下降速度を捉えたものとなる。
(c)大気が乾燥しているときは電波の減衰が少ないので、高気圧の圏内では観測可能な高度が高くなる傾向がある。
(d)鉛直方向の分解能が高いので、接地境界層内の風の詳細な鉛直構造を把握するのに適している
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(a)誤 ドップラーレーダーなので電波の強弱ではない
(b)正
(c)誤 乾燥してると水蒸気が少なくて観測されにくくなる
(d)誤 雨がたくさん降るったり乾燥してると測りにくく、鉛直構造把握と言えず。
正解②
問4 数値予報
数値予報の計算手法について述べた,数式を含む次の文章の空欄(a)~(d)に入る語句 の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の中から 1 つ選べ。
数値予報において、安定な計算を行うための条件にCFL条件と呼ばれるものがあり、以下の式で表される。
![](https://assets.st-note.com/img/1674077028029-hkrTWS8sBl.png)
この条件によると,例えば,格子間隔が 2km で風速が 50 m/s の風が吹く場合,積 分時間間隔は (c) より短くする必要がある。また,計算領域や鉛直方向の層数などの 他の条件を変えずに水平分解能を2倍にするためには,(d) の計算量が必要となる。
![](https://assets.st-note.com/img/1674077125605-mrcHJzoZ2w.png)
正解
⑤
(a)格子間隔
条件が積分時間間隔と格子間隔なら、上が格子間隔でなければ場所が特定しにくくなるので
(b)積分間隔
(c)40秒 2000/50=40
(d)8倍 立法的に考えるので2✖2✖2=8
問5 ガイタンス
(a) 天気予報ガイダンスの主な役割として,数値予報による予測値を補正することや, 数値予報が直接予測しない要素の予測値を作成することが挙げられる。
(b) 降水量ガイダンスでは,頻度バイアス補正と呼ばれる手法により,予測降水量の 頻度分布が実況降水量と同様の頻度分布になるように予測値を補正している。その 効果が期待できるのは主に,激しい雨のような発生頻度の少ない現象に対する補正 についてである。
(c) ガイダンスを作成する際に利用される手法の 1 つである層別化は,時刻,季節な どにデータを分けて学習して,係数を求め,予測に利用する手法である。これによ り,例えば数値予報モデルが昼と夜で異なるバイアスを持つ場合も,そのバイアス 特性に応じた適切な誤差の補正が期待できる。
![](https://assets.st-note.com/img/1674085957879-YTtvosemBa.png)
正解
①
問6 数値予報
(a) 数値予報モデルで計算される地上気温は,水平解像度にあわせたモデルの地形に 応じて算出されるため,実際の気温に対して系統的な誤差をもつ場合がある。
(b) 水平解像度2kmの局地モデルは,発達した積乱雲による大雨などの局地的な現象 をある程度表現できるが,予測結果については,位置のずれや時間のずれを考慮す る必要がある。
(c) アンサンブル予報におけるすべてのメンバーの予報を平均した予報結果は,個々の メンバーのどの予報結果よりも常に精度が良い。
![](https://assets.st-note.com/img/1674086400400-XVjc7BDLWS.png)
正解
②
(a)正
(b)正
(c)誤
平均が当たるとは限らない
問7 寒冷低気圧
(a) 寒冷低気圧は強い温度傾度をもつ温暖前線と寒冷前線を伴うことが多い。
(b) 寒冷低気圧は,地上では低気圧性循環は弱く,低気圧が解析されないこともあるが,対流圏中層や上層の天気図では低気圧性循環が明瞭である。
(c) 寒冷低気圧の中心付近では,対流圏界面が大きく下がり,その上では周囲に比べて 気温が低くなっている。
(d) 夏季に寒冷低気圧が日本付近に東進してくると,その東側から南東側にかけて成 層が不安定になり,積乱雲が発達することが多い
![](https://assets.st-note.com/img/1674086692880-SsymWnu1Hm.png)
正解
⑤
(a)誤
寒冷低気圧は寒冷渦
(b)正
(c)誤
(d)正
寒冷低気圧はよく出てる。
問8 積乱雲
(a) 日本において,発達した積乱雲がもたらす⻯巻やダウンバースト,ガストフロント は,いずれも沿岸部で多く発生する傾向がある。
(b) 発達した積乱雲に伴う冷たい下降気流が地表面にぶつかり周辺に吹き出すとき, その先端部で地表付近の湿った暖かい空気が持ち上げられて,新たな積乱雲が発生 することがある。
c) 衛星画像で,対流圏中・上層の一般風の風上側に向かって,次第に細く毛筆状ある いはにんじん状になっている雲域をにんじん状雲と呼び,特に先の細くなった部分 で激しい雨,突風 ,雷,降ひょうなどの顕著現象を伴うことが多い。
![](https://assets.st-note.com/img/1674087174888-bn9DhKx9ml.png)
正解
④
(a)誤
沿岸部ばかりではなく内陸の平野部の印象あり。地形が同じ出来ると崩れにくい?
問11 台風
(a) 台風に伴う風は一般に傾度風で近似でき,台風を取り巻く等圧線に沿った流れと なっているが,大気境界層内では地面摩擦の影響により中心に向かう流れが生ずる。
(b) 一般に,ある地点で時間の経過とともに風向が時計回りに変化しているとき, その地点は台風の進行方向の右側にあたる。
(c) 台風中心付近(ただし,台風の眼の中を除く)で,等圧線の接線方向の風速は,対 流圏中層と対流圏界面の間の高度で最も大きくなる。
(d) 台風が北上して温帯低気圧に変わりつつある段階では,強風域が広がったり, 風が中心から離れた場所で最も強くなったりすることがある。
![](https://assets.st-note.com/img/1674087761803-Ei6HH5zCLC.png)
正解
②
(c)誤 台風の強風域は高度2kmあたり
問12 降水短時間予報
(a) 15 時間先までの降水短時間予報は,夜間から明け方に大雨となる見込みを暗くなる 前の夕方の時点で提供することから,早めの防災対応につながることが期待される。
(b) 降水短時間予報は,1時間ごとの1時間降水量を,6時間先までは1km四方で, 7〜15 時間先までは 5km 四方で予報している。
(c) 7〜15 時間先の降水短時間予報は,メソモデルと局地モデルを統計的に処理した結 果を組み合わせて作成している。
![](https://assets.st-note.com/img/1674088869211-cMjrzNKZYW.png)
正解
①
問13 竜巻発生確度ナウキャスト
(a) ⻯巻発生確度ナウキャストは,⻯巻等の激しい突風が今にも発生する(または発生 している)可能性の程度を推定するもので,発生確度を 10km 格子単位で解析し,1 時間後までの予測を 10 分毎に更新して発表する。
(b) 発生確度2は,発生確度1と比べると適中率は高いものの捕捉率は低く,見逃し が多いため,⻯巻注意情報は発生確度 1 が現れた地域に対して発表する。
(c) ⻯巻発生確度ナウキャストは,気象ドップラーレーダーによるメソサイクロンの検 出結果を利用している。
(d) 気象庁の現業数値予報モデルは,⻯巻やメソサイクロンのような小さなスケール の現象を予測することができないため,⻯巻発生確度ナウキャストは数値予報の結 果を利用していない。
![](https://assets.st-note.com/img/1674089163452-uz4fTfBvrQ.png)
正解
③
(b)について
発生確度1は、発生確度2で見逃す事例を補うように設定しており、広がりや出現する回数が多くなります。このため、発生確度1以上の地域では、見逃しが少ない反面、予測の適中率は1~7%と低くなります。発生確度1以上の捕捉率は80%程度で、言い換えると見逃す突風事例は20%程度となり、発生確度2よりも少なくなります。
発生確度1は雷が発生するかも…で
発生確度2は竜巻注意情報が発表される。
発生確度2の状況の場合、大気がより不安定なので、予期せぬ突風が吹くことがあるため、捕捉率は低くなる。
(d)は当然利用している。
問14 的中率 見逃し率
表は,予報区 A,B における,1 日〜5 日の 1mm 以上の降水の有無の予報および実 況を示したものであるが,予報区 A の 2 日の予報のデータが空欄になっている。この期 間の予報区 A の見逃し率が予報区 B の見逃し率と等しいとき,次の文(a)〜(c)の正誤の 組み合わせとして正しいものを,下記の1〜5の中から 1 つ選べ。
(a) 予報区Aの2日の予報は,「〇」である。
(b) この期間の降水の有無の適中率は,予報区Aの方が高い。
(c) この期間の降水の有無の空振り率は,予報区Aの方が高い。
![](https://assets.st-note.com/img/1674091239686-fo6EkRMVN9.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1674091273413-U23DUlZBCu.png)
正解⓷
(a)正
問題の予報区の見逃し率とは雨が降ったのに雨と予報しなかった日。
Bは5日のうちの1日なので、Aも5日のうち1日にするなら「〇」
(b)誤
的中率は予報の当たった日、Aは3日、Bは3日
(c)誤
降水の有無の空振り率(雨が降るといって降らなかった率)
Aは1日、Bも1日なので、空振り率はBが高い。
的中率=予報の当たった日の割合
降水の空振り率=雨が降る(晴れる)と言ったのに晴れた(降った)日の割合
降水の見逃し率=雨が降ると言わなかったのに雨が降った
落ち着いてあせらずやること。