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第58回気象専門勉強 問11~15 1/11

第58回気象予報士専門試験
問11 気象衛星画像

図(a)〜(d)の気象衛星水蒸気画像は、日本付近で停滞前線上に発生した低気圧が発達して閉塞し始めるまでの状況を、12〜15時間間隔でとらえたものであり、順不同で並べてある。これらの画像の観測時刻の早い方からの順序として適切なものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。ただし、図の緯度経度線は10°毎に引かれており、南北の範囲は北緯20°〜45°であるが、東西の範囲は擾乱の移動にあわせてずらしている。

① (a)→(c)→(b)→(d)
② (a)→(c)→(d)→(b)
③ (b)→(d)→(c)→(a)
④ (c)→(a)→(d)→(b)
⑤ (c)→(a)→(b)→(d)

問題の条件は、停滞前線上に発生した低気圧、発生から閉塞まで。
前線の角度をみれば、まず(a)⇨(c)はわかる。
つぎは北にバジルが出来ている(b)で、
最後は同じような角度だが北のバルジが消えて低気圧の中心に隙間が多くできはじめた(d)
台風も目が大きい方が勢力が強いが、でき始めた頃から急速に勢力が低下しはじめると57回の試験で出た。
⓵ではないだろうか

正解⓵


第58回気象予報士専門試験
問12 台風

台風について述べた次の文(a)〜(d)の正誤について、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a)眼が観測される最盛期の台風では、眼を取り巻く壁雲付近で風速が最大となる。
(b)最盛期の台風の中心付近の気温は、地表からほぼ対流圏界面まで周辺に比べて高い。
(c)台風の眼を取り巻く壁雲付近には強い上昇流があるが、眼の中には弱い下降流が存在する。
(d)気象庁では、観測点のない海上における台風の最大風速や中心気圧の解析には、気象衛星画像による台風の雲域の形状や雲頂温度の分布から台風の強度を推定する方法を用いている。

① (a)のみ誤り
② (b)のみ誤り
③ (c)のみ誤り
④ (d)のみ誤り
⑤ すべて正しい

(a)その通り

(b)その通り

(c)その通り

(d)その通り

正解は⑤


第58回気象予報士専門試験
問13 警報注意報

気象庁が発表する警報・注意報等について述べた次の文(a)〜(d)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a)「記録的短時間大雨情報」は大雨警報の発表中に、その地域で数十年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨が観測、または解析されたときに発表される。
(b)大雨警報と洪水警報が発表されている二次細分区域において、降っていた雨がやみ、今後も降る見込みがないと予想された場合、大雨警報は速やかに解除されるが、洪水警報は河川水位が高い場合には継続されることがある。
(c)国土交通大臣又は都道府県知事と気象庁が共同で洪水予報を行っている河川については、気象庁が発表する洪水警報・注意報の対象に含まれない。
(d)都道府県知事と気象庁が共同で発表する土砂災害警戒情報は、短期降雨指標である60分間積算雨量と長期降雨指標である土壌雨量指数を組み合わせた基準を用いて発表される。

❌(a)数十年に一度ではなく「記録的短時間大雨情報」は数年に一度

❌(b)大雨警報も洪水警報も基準値を下回り再び上回らないと判断した時に解除される

(c)そんなことはない

(d)その通り


正解は⑤



第58回気象予報士専門試験
問14 土壌雨量指数 表面雨量指数 流域雨量指数

図(ア)〜(ウ)は、都市域を流れるA川流域内におけるある日の15時、16時、および17時の解析雨量の分布(1時間降水量:塗りつぶし域)を示している。また、図(a)〜(c)は、土壌雨量指数、表面雨量指数、流域雨量指数いずれかの時系列図である。
図(ア)〜(ウ)の降雨分布をもとに、地点X(黒丸)における土壌雨量指数および表面雨量指数、並びに、そこから10km下流の地点Y(黒丸)における流域雨量指数の時間変化を示す図(a)〜(c)の組み合わせとして適切なものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。なお、図の範囲外では、その日に雨は降っていないものとする。

まず、

(a)は表面雨量(その時がピーク)
(b)は土壌雨量(しみこみに時間がかかる)
(c)は流域雨量(流れ込むまで時間のずれがある)
これはわかる。

正解は⓷



第58回気象予報士専門試験
問15 大気循環 流線関数

図は夏のモンスーン期(6~9月)におけるアジア域の対流圏上・下層の大気循環を200hPa(左)及び850hPa(右)の流線関数の平均値で表したものである。この図を参照し、アジア域における夏の大気循環について述べた次の文(a)〜(c)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。なお、風の回転成分(非発散成分)は、流線関数の大きい値を右側に見て等値線と平行に吹く。

(a)この時期、領域(ア)を中心に対流圏上層に大きな高気圧性循環が現れる。この循環はチベット高気圧と呼ばれ、チベット高原では夏でも積雪が残り周辺より低温のために出現する
(b)領域(イ)では、海面水温が28℃を超えるとともに、対流圏では上・下層とも西よりの風が吹いており、水平風の鉛直シアーが弱いため、熱帯低気圧の発生・発達に適した環境となっている。
(c)領域(ウ)は海面水温が高く、下層ではモンスーンの南西風と太平洋高気圧の南縁を吹く偏東風の収束域となるため対流雲が盛んに発生する。この領域における対流活動は、日本の夏の天候に関係し、平年より活発なときは日本付近では高温になりやすい。

これはつまり赤い部分は高気圧

(a)夏の大陸が熱くなってできるチベット高気圧のことなので

(b)対流圏上層では東風

(c)その通り

正解は④

資料
気象庁 | 解説(大気の循環・雪氷・海況図表類) (jma.go.jp)

流線関数
 水平方向の風は、回転成分(非発散風)と発散・収束成分(発散風)に分けることができます。回転成分の風(uψ, vψ)は流線関数ψを使って、次のように定義されます。
 uψ = -δψ/δy,  vψ = δψ/δx
 流線関数が正の値の場合、右回りの流れ、すなわち北半球(南半球)では高気圧性(低気圧性)循環を表し、一方、負の値の場合、左回りの流れ、すなわち北半球(南半球)では低気圧性(高気圧性)循環を表します。また、等値線が混んでいるところほど風が強いという性質があります。中高緯度と比べて等圧面上の高度差が小さく、また、地衡風平衡が成り立たない低緯度では、流線関数を用いることで、大気の流れを解析することができます。

おはようございます。
よく眠れましたか?
今日もいい日にしましょう。
good time!

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