2019.7.26

傘を差さないでいると、虹の燃料が、君の皮膚に染みるよ。心臓を、金束子で擦ろうか。傷の一つ一つが、蝉の泣くのをゆっくり吸い取るでしょう。僕の血は夏に浮く油。

天使になんか。天使になんかならなくていいよ、ねえ!いなくならないでくれよ。どうかいなくならないでくれよ。君を無邪気な魂のままにして、ただ汚いだけの結末を駆け足で追わせるなんて。あまりにも卑怯だ。卑怯だ。神様は卑怯だ。

凪いだね。丁寧に、笑って、小さな指が絡むので、幸せはこういうことかと、隣の泣き声を無視する狡さを今は今だけは許してください。どうか。死なないでね。君は空を飛んだことがあるから、私は知らないけれど、空の高さの限界を、知っているんでしょう。意地悪な雲にいじめられたおひさまを、見たんだね。


✂︎




あなたもそうして自分を慰めて、汚れたパズルで遊んでいるだけなのだと、気づいた時には、始業のチャイムが鳴っていました。

どうでもいいな、どうでもいい。どうでも。あんたのことは。

死にたい時そばにいてくれた音楽に不誠実な態度をとって、ネットで炎上したアイドルの100%可愛いで成立した音楽を聴いている。

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