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天井裏の住人

何かいると思ってた。
走り回る足音がしてた。

最初はネズミ?かと思ってた。
けれど、もう少し大きい気がする。
足音が大きい。

そう思って、押し入れの天井を開けて、初めて覗いてみた。
日が差していた。
軒先の木が外れていた。
そこから出入りしてたんだろう。
閉じなければ…そうは思ったけど、季節は夏前。
暑くなってて、天井裏なんて上がれなかった。
たぶん、ヤツらも暑くて来ないだろ?

でも、ずっと気にはなってた。
涼しくなったらと思っていた。
随分暑い夏だったもの。

この頃寒くなってきた。
そろそろ危ない。

次男をサポートしながら、天井裏に上がってみた。
やっぱり軒先の木が外れてる。
塞がないと。
しかし、天井裏は足場が悪い。
梁の上しか歩けない。
しかも軒先の方はずっと狭い。

私も頑張ってみたけど、バランス取れずふらつくし、身体も硬く、進めない。
ダメダァ~。

次男にまかせるが、上手くいかない。
変なとこに釘も出てるし、狭すぎて固定するための釘も打てない。
外からは、高過ぎて無理だし、飽きらめた。

いたちか?ハクビシン?
何が来てるのか?わからない。
ヤツらは、壁を這い上がって来るらしい。
ちょうど二階の窓の上あたりの穴。
窓の上に小さな屋根がありから、そこから入るみたいだ。

次の日、前にはなかったのに、その屋根の上に木切れがあった。
ヤツらがやって来ている。

今度は、ダンナに頼んでみる。
なんとか閉じることが出来たけど、穴は二ヶ所あった。
もう一ヶ所は閉じられない場所である。

しようがない。
これからは、私とヤツらとの知恵比べだ。
畑での猪やモグラとの知恵比べでは、私という人間は時々負けた。

とりあえず、穴が開いてた下あたりに、低周波のネズミ取りキをセットしてみる。
たぶんネズミじゃあないけど。
何か、ヤツらが嫌がるような物仕掛けないとな…って考える。

ヤツらと静かに戦いだ。

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