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習慣その3. 無料アプリでとにかく英語を使ってみる
-アラフィフに英会話ができるまでの3つの習慣,という経験をシェアするためのシリーズです.(Episode#08)
3つの習慣のうち,三つ目に紹介するのは,無料アプリ,あるいは,課金しない状態でどこまで使い倒せるかについて.後半は,この無料アプリのうち,言語学習サイトを使って友達をつくることでグングン英語力が伸びるという話をしています.はっきり言って,これこそが短期間に英会話能力を養う決定的な秘訣かもしれません.必読です(笑)
注)2020年9月,ここで紹介している italki は言語交換相手を探す機能を削除したようです.あしからず.
最初にお断りしておきますが,アプリ内課金があるものも紹介していますので,それぞれの判断で無料のまま課金しない状態で使うか,課金してみるかはご判断ください.こちらはあくまでも無料でも工夫次第で使えるという意図で紹介するもので,特定のアプリやサービスに誘導しているわけではありません.また,各自の設定や確認ミスで課金が発生しても一切責任は負いませんのであしからず...
無料で英語を話せる環境を手に入れる
ほんとうに時代は変わったな,と思います.僕が学生の頃,こんなに勉強できる無料のリソースは無かったですからね.単語を覚えるのも,自分でフラッシュカードを買ってきて,書き込んで...それがめんどくさいんで僕はほとんどカード作りませんでしたね.基本的には横着なんです.そしてめんどくさがり屋でもあります.だから,やるなら効率よくやる.めんどくさがり屋って世間一般的にはマイナスの印象が強いと思うんですけど,世の中を変えてきた人って,ぜったいせっかちだったり,めんどくさがり屋だと思うんですよ,だから工夫するんであってね...まあ,どっちでもいいんですけど...
さて,それで今回はいよいよ3つの習慣の最後のひとつ,無料アプリを使い倒す,ということで,僕がこれまで使ってみて良かったものを厳選して紹介していきたいと思います.
Duolingo
まずは,世界中で言語学習者が愛用しているアプリです(ブラウザ版もあります).基本的に,海外はこういうのも日本に比べて太っ腹です,というか,やはり多様性や経済格差の問題が背景になると思うんですけど,教育っていうものは公共性が高いというか,誰にでも本来は無料で届けられるものだっていう基本理念があるんですね.フランスなんて普通に学校は授業料無料ですからね.海外のアプリはそういう意味でサービスが大変良いと思います.
それで,可愛らしいDuoっていう鳥(フクロウでしょうか)のキャラクターが可愛らしい Duolingo というアプリです.登録からアプリ使い初めまでの細かい解説は,山ほど紹介ページがあるので,それの方が分かりやすいと思います.ここでは,僕がどのように使ってどう感じたのかということをメインにお伝えします.
Duolingoとはどんなアプリかというと,レベルに応じてステージが用意されていて,クイズ形式で,語彙,作文,英訳,和訳,リスニング,スピーキング...ひと通りワンセットの10の問題がステージごとに出題されるので,それを攻略したら,次のステージに進むという,ゲームのような構造を持っている言語学習アプリです.ゲーミフィケイションっていうやつですね.しかも,開発チームが自信をもってアピールしているのが,その問題の出し方.全世界で1億人以上といわれるこのアプリユーザーのビッグデータを元に,人間の脳がモノを覚えるメカニズムをベースにしているらしく,似たような問題を何度もこなすことで知識の定着を図るそうです.「あれ,この問題さっきなかったっけ?」っていう感じになることが頻繁にあるくらいです.でもそれが記憶の定着に役立つということらしいです.非常に気軽に楽しく学習できます.実際には,英語だけでなく,世界のあらゆる言葉の学習が出来るという夢のようなアプリです.
僕はこれを半年から1年くらい使って練習していました.特に,自分でSNSで英語で発言するようになって,まだいちいち文法や用法を気にしていた時期には,この手の基本知識のトレーニングがとても有効でした.特に,単語単位で並べ替えて正しい文を作成するというトレーニングがあるんですが,これが良かったですね.いわゆる「文型」に関する問題なんですけど,語順,冠詞の必要不必要,前置詞の必要不必要,など,分厚い参考書を読むよりは実際にクイズで解いていくうちに感覚として理解できるようになるんですよね.それぞれに,発音が付いてきます.単語を並び替えるたびに,その単語を発音してくれるのが良いんですよね.発音も一緒に学べるという.こういうのは,アプリならではですよね.本当によく設計されていると思います.初心者でも,英語をもうある程度使える人にも,満足することができるアプリだと思います.そして無料である程度まで使える.
今ではあまり使わなくなりました.その理由は,主にふたつ.ひとつは,似たような問題が多いと書きましたが,無料版では自分のペースでレベルを思い通りに上げることができず(ある程度のスキップは出来ましたが),上のレベルに行くには膨大な問題をクリアしていかないと届かない感じでした.そのためには,ちょっとした空き時間にバンバンやりたかったのですが,当時の僕の iPhone が古かったせいだと思うんですけど,起動にものすごく時間がかかったんです.それが二つ目の理由です,これは僕の iPhone が古くて,アプリがアップデートされた後に処理が付いていけなくなったのではないかと思います.それで,自分のペースとアプリの設計とがかみ合わなくて,物足りなくなっちゃった.でも,当時はこのアプリのお陰で基本的な復習が出来ました.特に英語にあまり自信がない人や,基礎文法のおさらいをしたい人には便利だと思います.
mikan
mikan は,国産のデジタル単語帳的なアプリです.これもしばらく使っていました.フラッシュカードを自分で作っていた苦労を考えるとゾッとするほど良くできています.当たり前ですけど... そして,無料でもしっかり語彙を増やすことが出来ます.これも非常によく設計されたアプリだと思います.レベルについても,初歩から高度な単語まで網羅されています.
このアプリは,制限時間内に答えないといけないので(まさにフラッシュカードです)受験生とか,TOEICなどの検定にむけてのちょっと負荷をかけて勉強したい人向けのアプリだなと思いました.間違えた問題は復習できますし,一日に覚える単語の目標数も設定できますし,ガンガン責めて勉強したい人には有効なツールになると思います.
このアプリもある程度使っていたんですけど,これも,今はほとんど使っていません.理由としては,僕の目的である日常会話のためには,それほど厄介な(高度な)ボキャブラリーは必要ないと思ったのがひとつ.先ほど言ったように,ちょっとゆっくりしたペースでやりたかった自分のペースとアプリの高性能なところがちょっとアンバランスに感じたというか.あと,自分で感じたんですけど,単語を覚えることそのものが単純すぎてモチベーションが続かないんです(笑)なんか,文章とかの流れで覚えていくほうが性に合っているようです.ある単語についてひとつの固定された意味を1対1で覚えるより,その言葉が持っている世界観や背景を一緒に捉えるほうがぼんやり分かる気がするんですよね.そしてぼんやり分かったら,無理矢理覚えた単語より忘れにくい.だから,僕は今は英単語を強化するアプリは要らないかなと思いました.
何か,おススメしているのか,無くても良いと言わんとしているのか微妙になっちゃってますが,実際に短期間でも使ってみて,凄い!と思ったことは確かですし,ハマればぐんぐん上達すると思うので,一度使ってみてご自身との相性を見定めてみるのをお勧めします.
Grammarly
これは,英語でライティングをするひとはマストのアイテムです.
これは,文章作成支援サービスです.アプリというか,いろんなプログラムと同時に使えるようになっています.例えば,SNSで英語を書くとき,単語が間違ってますよとか,文法上ここが謎ですよ,とか,教えてくれて,なおかつ,代替案まで教えてくれるという,なんとも心強いデジタルエージェントなんです.iPhoneではキーボードとして機能しますので,この Grammarly のキーボードで入力すれば,どんな場所に書き込む英語もすべてチェックしてくれます.すごくないですか?もちろんPCで利用できるアプリ版やWeb版もあります.僕はブラウザの機能拡張版を利用しています.
このサービスのお陰で,SNSで発信する短い英作文に対する,間違っているんじゃないか,という心細さは半減します.もちろん,文章の意味まではケアしてくれませんが,これがあるのとないのとでは大違いです.ずいぶんお世話になりました.ん,お世話になりましたってことは...はい,これも今は一時的にオフにしています.理由は,他のソフトと同じですが, iPhone が古くて,キーボードの挙動が遅くなってきたこと,また,web版では,おそらくお互いにアップデートを頻繁にするからでしょうけど,日本語の入力時にエラーが出るようになって,その原因がどうやらコイツにあるようだったからです.いくらパソコンの言語設定を英語にしても,仕事では日本語入力をしますからね...それでやむなく,いまは機能拡張をオフにしています.
幸い,僕も基本的な文章であればそんなに頼ることなく作文できるようになったせいで, Grammarly 離れをして,どれくらい通用するか試してみている,という状況ですね.いつまでも甘えてたら自立できないでしょう?
italki,それと Tandem
次は,言語学習者が個人でオンラインで学習するためのプラットフォームです.ここで言語交換のパートナーを見つけることもできます.どちらかというと,お金を払ってここでレッスンを受ける人より,無料で使えるゾーンを活用している人が多いと思います.ここが実は,短期間で英会話能力を飛躍的に向上させる秘訣があります.友達を作って,会話を続ける環境を構築するんです.話せば話すほど,自然に会話ができるようになっていきます.ひとつの経験談としてお役に立てば幸いです.
まず,italki ですが,ここでアカウントを取ると,登録している世界中の言語学習者のコミュニティに入ることが出来て,いろんな交流が可能になります.
例えば,「ちょっとこの文章の意味を教えて下さい」とか,「友達に出紙を書いたんだけど,おかしいところないかチェックして」とか,コミュニティに投稿できるんですね.そうすると,気のいい何処かの誰かが,訂正してくれたりする.世界の良心を集めたらこんなことが出来るのかという,スーパーお役立ちサイトです.学生などは英語の宿題で困ったことも一気に片付くかもしれませんね.
その他,学習のコツがまとめてあったり,体験談がまとめてあったり,もちろん,プリペイド式に課金して,自分の選んだ先生(認定を受けたプロの先生と,コミュニティ・ティーチャーと呼ばれる,会話練習などを気軽に相手してくれる先生がいる,プロの先生は割高)と自由にレッスンをすることもできます.
そして,最大のポイントは,言語交換できる友達を作る,という目的にあります.これは,この italki もしくは Tandem などのアプリを使って,一緒に言語を練習する友達をつくるというわけです.どうやって海外の友達を作る?そしてそんなの上手くいく?最初は半信半疑でしたが,世の中は思っている以上に進んでいました...具体的に見ていきましょう.
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