744g超未熟児出産体験記2008(2)-入院生活
【2008年に超未熟児で生まれた娘の昔のブログ記事に加筆するかたちでnoteに移しました。超未熟児ママたちに少しでもお役に立てたら嬉しいです。】
羊水は、赤ちゃんを外の衝撃から守り、肺の成長を助けるのに重要な役割を持っていますが、私の場合羊水はほとんど外に出てしまい、からっぽの状態でした。出血の止まらない子宮の中では感染症の心配が大いにありました。
子宮口が少し開いてしまっていたので、羊水が少しずつたまっても、外に出てしまって、たまらない状態でした。
それらを少しでも緩和する数種類の薬を母体に投与しながら、ベッドの上に180度で寝たきりの生活が集中治療室で始まりました。最低でも1週間頑張れば赤ちゃんの生存率が高くなると言われましたが、薬の副作用に悩まされ、羊水が流れ出る感触を感じる度、涙がこぼれました。
ありがたいことに、主人と母は交代で、ほぼ毎日病院に来てくれました。
赤ちゃんが下がってこないよう、180度の姿勢をできるだけとらなければならなかったので、つまり自分のことは一人では何一つできませんでした。
寝たままご飯を食べさせてもらい、寝返りをうつのを手伝ってもらい、身体を拭いてもらい、髪をとかしてもらい、本を読んでもらい。
ずっと天井を見ている時間は、5分が1時間ぐらいに感じられるほど、それはそれは長い時間でした。
一人になると「なんで破水したんだろう」「何がいけなかったんだろう」「今生まれたらどんな障害が待ち受けているんだろう」と、答えの見つからない問いを自分に突きつける時間になってしまっていました。
誰かが一緒にいてくれるだけで、何も喋らなくても、気分が落ち着きました。ひとりでは絶対に乗り越えられない時間だったと思います。
母体と赤ちゃんのどちらをとるかという選択肢を毎日つきつけられました。
主人は「もし赤ちゃんがだめでもその生命力を理解する覚悟はできています。とにかく母親がまた赤ちゃんを授かれるような身体に戻れるようにして下さい」と、お医者さんに何度もお願いしてくれました。
私の気持ちも全く同じでした。