【ゆるく書くブルアカ】最終編-1「それは終わりか、あるいは始まりか」
(毎度毎度ですが今回はすべてのメインストーリーのネタバレを含みます。了承いただける方のみ進んでいただけると幸いです。)
カロリーが高い!!!!!
始める前ですら4th PVの内容の消化もあって若干読もうとするのに覚悟いる状態だったのに、読み進めて途中で処理のための休憩時間使ったのなんか初めてでした…なんだこれは。
今回、最終編と銘打って突如発表されたこれが果たして何を意味する物語であるのか。その正体に迫っていきます。
今回の前提として「実装時点でのすべてのメインストーリーをクリア(アビドス編2章/パヴァーヌ編2章/エデン条約編4章/カルバノグ編1章)」とあるように、これらのメインストーリー全ての物語の流れを汲んだ集結の章になります。
それらで回収しきれなかったいくつかの要素が1つになって、キヴォトスに終焉をもたらしに襲いかかります。
各章からの引き継ぎ要素について。
このように各章で張られていた不穏な点や要素が今回でひとつの物語として続々と回収されていく、まさにアベンジャーズのような形式になっています。まずその点でとてもボリュームがあると言えるでしょう。序盤から登場人物が多い多い。
事件の発端にはエデン条約編4章が引き継がれ、カイザーグループの不穏な動向にはアビドスとカルバノグでの要素が、箱舟というワードやのちに起こるクーデターにつながる非常対策委員会の連絡がミレニアムに伝わりきっていなかったことはパヴァーヌ編の影響が残ります。
ついでにゲマトリアの会議では特殊作戦デカグラマトン編の最新話すら要素に入ります。
そしてこれらを土台につながっていく新たな物語、それが今回の「色彩の襲来」に他なりません。
色彩とこの世界について
まず、ブルアカのストーリーはとても概念や解釈といったものを重要視することがとても多いです。
アビドス編の最終盤しかり、エデン条約編全体のテーマしかり、パヴァーヌ編でのエリドゥとオペレーション・アトラハーシス、アリスが一体何者であるのかということ(誰も彼もが存在理由から逃れることはできないという今回のkeyの言葉)しかり。
現実でも天災や自然現象を古代から何かしらの超存在に喩えて、その恐怖を神秘に包む、なんてことをしてきたわけですが、今回はそういう要素を色濃く残します。
ここで言う色彩とはなんだ、と言われると簡単に言うと精神の歪曲、その人の持つ特性の解釈や概念を捻じ曲げ、別の存在にするということだと今回わかりました。
神秘と恐怖で例えますと色彩に接触したものの神秘を取り払い、隠されていた恐怖を表出させる。これによって全く別の存在になるわけです。
ベアトリーチェはこれを利用し、さらなる力を得ようとしましたが、失敗に終わり、さらに今回の事件の引き金になる、色彩にこの世界を発見されるという事態を招きます。
その過程でセイアも色彩を見てしまったものの、百鬼夜行の預言者クズノハの協力のもと、自らを構成する一部であった未来視を捨てることで色彩から逃れました。エデン条約編4章と今回の初頭でこれが描かれています。
なんのこっちゃという方も、一章を最後まで見ればわかるかと思います。
最後にゲマトリアを殺害したシロコのような何者か。彼女こそが色彩と接触したことでシロコの精神性の概念が歪んだ存在なのでしょう。
そしてそれは名もなき神、狼の神としての神秘を剥ぎ、アヌビス、奇しくも死の概念をもたらす神としての存在に変わったのです。これ以上の敵としての相手はない。
ちなみにホシノの固有武器にホルスの名が冠されているということでね、おそらくはまあ、そういうことなのでしょう……やめてくださいね?
そしてこの概念の歪曲の力は凄まじく、この襲来が物語全体を捻じ曲げたという捉え方になるわけです。
学園と青春の物語でない以上、先生という存在に今までの力がなく、(実際に今回のカイザーグループも、「学園都市」から「企業都市」に変えるようなクーデターを取っていたわけですが。)ここからは世界にただ力が暴れ回るだけの結末とも見れますが、先生はそれを跳ね返します。
ジャンルの解体も構わない。
今回もいつものように乗り越えるだけだと。
そしてそれに呼応するように「みんな」にアベンジャーズの如く集結の要請をかけ、一旦物語は途切れます。
雑多な感想
一章は連邦生徒会に関する要素も多いことや後半の登場人物の関係上、カルバノグ編の続きを思わせるような展開でした。カンナマジでかっこいいんだが?
非常対策委員会の設置、それに示し合わせたようにアビドス砂漠のとあるオーパーツの発掘、それにつながるようにカヤの暗躍という流れからの先生誘拐→各自治区のメンバーに交渉できずに委員会瓦解→クーデター成功の流れも決まりすぎてて、息が詰まりそうでしたし、ピンチの際の「子うさぎ公園が近い」という発言→1秒の制御権奪取、「一番近い人には要請が送れた」というアロナの発言→RABBIT小隊の援軍の流れが非常に美しく決まってる。
そしてわかってましたと言わんばかりのRABBIT小隊の突入スチル良すぎる。
前述の通りに各章で残っていた不安要素を回収しつつ、それを色彩の予兆という事件に繋ぐのが非常に豪華な感じや、オールスターの作品であることを忘れさせない。完全な新しいメインストーリーではなく今までの4つの物語から繋がるように形成されたこれだったからこそ面白いと呼べる1章でした。
毎回ゲーム開発部のアイデアやら発言やらが言霊のようにリアルで回収されていくの本当に笑う。(今回もおそらく宇宙戦艦に乗るのが確定しているため。)
4th PV、これから始まるレイドバトル、そして最終編2章、すべてを結集しこの物語の結末へと向かいます。
それは本当の終わりか、あるいは始まりか。